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15,とさでん交通伊野線・後免線:600形:2023/12/30【2023/12四国】

投稿日:2024年2月11日

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とさでん交通の路面電車は、伊野線、後免線.桟橋線の3つの路線から構成されている。伊野線は高知市のはりまや橋と吾川郡いの町の伊野の11.2kmを、後免線ははりまや橋と南国市の後免町の10.9kmを、桟橋線は高知駅前からはりまや橋を経て桟橋通五丁目までの3.2kmを結ぶ。

運行形態は、伊野線・後免線直通系統と桟橋線系統の2つに分かれている。ただ、路面電車の車庫が桟橋線内にあるため、伊野線・後免線と桟橋線を直通する列車が朝晩に設定されている。

 

とさでん交通の運賃を見る。市内中心部は200円の均一料金であるが、郊外へ行くと距離に応じて値段が高くなる。もっとも、伊野から後免町まで約22kmを乗り通しても480円である。

また、通常の乗車券のほかに、1日乗車券と24時間乗車券が用意されている。乗車可能範囲も、全線乗車可能なものと高知市内中心部のみ乗車可能なものがある。今回、私は「電車全線24時間乗車券」を購入した。1,200円也。スマホのジョルダンのアプリから購入する。降車時にスマホの画面を運転手に見せれば良い。また、高知市内の一部観光施設の優待特典クーポンもセットになっている。なお、1日乗車券は車内でも紙のものを購入できるが、24時間乗車券はアプリのみでの発売である。

 

2023/12/30:とさでん交通:伊野線:伊野→鏡川橋

高知を16時09分に出発したJR土讃線普通須崎行きは、伊野に16時30分に到着した。

JR土讃線の伊野駅を背にまっすぐ行くと、2つめの信号がある通りに、とさでん交通伊野線の伊野駅前停留所がある。

そこから左方へ200mほど進むと、伊野線の始発・終着停留場である伊野停留場がある。

 

伊野停留場には待合室がある。

 

伊野停留場の駅名標。

とさでん交通の路線図。左右に伸びているのが伊野線・後免線、中間のはりまや橋で交差して上下に伸びているのが桟橋線である。

現時点では、高知県内の路面電車・バスで使用可能なICカード「ですか」を除く交通系ICカードには対応していないとのことであった。

 

伊野から後免町まで線路は繋がっているが、直通する列車はなく、大半が文珠通行きである。したがって、後免町まで乗り通す場合は、途中の鏡川橋~文珠通間で乗り換えをする必要がある。また、伊野線・後免線系統は、高知市内中心部の鏡川橋~はりまや橋~文珠通間では本数が多いが、末端区間では本数が少なくなる。特に伊野線の末端区間は単線で、行き違いが可能な場所も少ないため、約40分間隔での運行となっている。

 

伊野停留場から伊野駅前方面を見る。

伊野停留場から伊野駅前方へ数メートル進むと、既に伊野線とは繋がっていないものの、左方へ伸びる線路が残っている。かつては、この線路の先に伊野車庫があったらしい。

 

伊野線の全線開業は1908年(明治41年)である。和紙などの輸送に利用する貨物電車用の路線として開業したという。

 

16時50分過ぎに、16時55分発の文珠通行きが到着した。車両は600形であった。600形はとさでん交通の主力車両で、1957年から1964年にかけて製造されている。

今回乗車する619号はジェットスターのラッピング車両であった。ジェットスタージャパンは高知空港から成田空港へ飛行機を飛ばしている。

 

車内。

 

案内表示器。

降車ボタン。

降車ボタンが押されると、「次とまります」が点灯する。

 

整理券。

 

進行方向前側は、座席と運転台の間にカーテンが下ろされるため前面展望は難しい。一方で後ろ側はカーテンが下ろされないため、後方展望は可能である。一番後ろに座った。

伊野を定刻16時55分に出発した。伊野からの客は2名であった。

伊野駅前を通過すると、国道33号に沿って進む。乗車客、降車客がいない停留所は停車せずにどんどん進んでいく。(以下、写真は後方を撮影したものである)

 

JR伊野駅の最寄りの伊野駅前停留場、枝川駅の最寄りの枝川停留場でも停車せず、始発の伊野を出て最初に停車したのは中山停留場であった。中山で1名乗車し、次いで八代通で10名ほど乗車した。

停留場で停車中に、時折、ファミリーマートの入店音で知られているメロディが聞こえる。後で分かったが、とさでん交通の停留場で流れる電車接近のメロディであった。

八代通を出ると、そのまま直進をするが、道は県道386号となる。

 

JR朝倉駅前で道路を横断し、細い道に入り、朝倉駅前停留場に停車する。

朝倉停留場は高知大学朝倉キャンパスの最寄り停留場であり、「高知大学前」という副名称が付けられている。

 

朝倉停留場には17時13分に到着した。伊野を出てから初めての行き違いが可能な停留場である。伊野行きと行き違いをした。

朝倉から高知方では列車の本数が増えるが、まだこの辺りは単線である。道幅も狭く、停留場で停車すると、後ろの車も一緒に停車する。

曙町東町停留場。朝倉駅前~鴨部間は道幅が細いため、停留場にはいわゆるホームは存在しない。乗り場が車道にペイントされているのみである。時刻表は路肩の看板に掲示されている。

車窓から。

 

鴨部市場前信号所。行き違い可能な場所であるが、停留場ではない。

 

鏡川橋で鏡川を渡る。

 

鏡川橋には17時20分に到着した。ここで、鏡川橋始発の後免町行きに乗り換えるため、電車を降りた。

 

2023/12/30:とさでん交通:伊野線・後免線:鏡川橋→後免町

鏡川橋から、17時29分発の後免町行きに乗車した。こちらも600形で、高知競馬のラッピング車両であった。

「私の履歴書」なるものが掲示されていた。乗車した600形は、東京都電7000型をモデルに、ナニワ工機(現アルナ工機)と土佐電気鉄道若松町工場で製造されたとのことである。

 

鏡川橋から先は複線となる。再び国道33号を走る。

これまでとは異なり、国道33号の上下線の中央部に線路が敷かれている。

 

高知市内中心部に入ると、乗降が多くなる。

 

市内中心部のはりまや橋には17時50分頃に到着した。はりまや橋を境に、伊野線から後免線へ入る。

はりまや橋の交差点では、高知駅と桟橋通五丁目とを結ぶ桟橋線と平面交差する。伊野線・後免線と桟橋線は、昼間は独立して運行しているが、桟橋線沿線にある桟橋車庫への入庫のため、朝晩には直通運転をする運用もある。

 

知寄町辺りまでが市内の中心部なのだろうか。知寄町を過ぎると客も少なくなってきた。市内中心部では乗降が多く、この時点で8分遅れとなった。

 

葛島橋で国分川を渡る。

 

18時10分、文珠通に到着した。文珠通では高知市中心部方向へ折り返す列車が多く、文珠通~後免町間は本数が減少する。とはいえ、伊野線の末端区間とは異なり、こちらは全線複線であり、本数も昼間は約20分間隔、朝晩は多くの列車が設定されている。

文珠通を過ぎると、車内は5名ほどになった。

 

清和学園前停留場と一条橋停留場は、駅間がわずか63mで、日本一短い駅間距離である。同じ停留場の別のホームかと思うほどの距離であるが、別の停留場である。一条橋停留場の方が歴史は古く、1911年に開業した。1985年に清和女子中学校・高等学校がこの地に移転した際に、停留場が新設され、結果として63mの駅間で2つの駅が並ぶことになったのだという。部外者からすると敢えて停留場を新設する必要などなかったのではと思うが、路面電車だからできた融通の利かせ方といえよう。

まず清和学園前を通過した。

次いで一条橋を通過した。

2つの停留場が至近距離で並んでいるのが分かる。

 

終点の後免町には18時34分に到着した。土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線との接続駅である。

 

2023/12/30:とさでん交通:後免線・伊野線:後免町→県庁前

折返し、18時37分発の鏡川橋行きに乗車した。

 

乗車列車。

 

はりまや橋を経て、本日宿泊するホテルの最寄りである県庁前で下車した。停留場名は県庁前であるが、車内の案内では「県庁・市役所前」と放送された。19時22分に到着した。

 

県庁前停留場。

 

【2023/12四国】(目次

14,阿波池田から高知へ:JR土讃線:1000形:2023/12/30【2023/12四国】

15,とさでん交通伊野線・後免線:600形:2023/12/30【2023/12四国】【←本記事】

16,高知:高知会館:シングルルーム:2023/12/30【2023/12四国】

17,とさでん交通伊野線・桟橋線:600形・1000形:2023/12/31【2023/12四国】

 

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(東海・北陸)

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14,豊橋鉄道東田本線:2020/1/11【2020/1東海】

12,福井鉄道:2009/9/6【2009/9西日本】

5,富山ライトレール富山港線:2009/9/5【2009/9西日本】

(西日本・四国)

6,伊予鉄道・市内電車:6号線(本町線):2023/10/20【2023/10四国】

4,広島から宮島口へ:広島電鉄2号線:2023/9/8【2023/9九州】

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24,岡山電気軌道清輝橋線:2023/10/22【2023/10四国】

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13,長崎電気軌道:2022/12/25【2022/12九州】

16,鹿児島市電:1系統・2系統:2022/9/11【2022/9九州】

18,鹿児島駅から鹿児島中央駅へ:鹿児島市電:2系統:1000形「ユートラム」:2021/12/13【2021/12九州】

 

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12,ドレスデン:路面電車:2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】

24,ベルリン:トラムM2系統:2012/2/27【2012/2ドイツ】

17,ベルリン:トラムM10系統:2012/2/27【2012/2ドイツ】

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37,ロサンゼルス:メトロ・ブルーライン:2011/8/19【2011/8アメリカ合衆国】

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