まずは熊本市交通局の路面電車(熊本市電)に乗車する。熊本市電は均一180円であるが、本日は3回以上乗ることが分かっていたので、1日乗車券を購入済みである。
熊本市電のウェブページを開くと、「熊本市電1日乗車券 モバイルチケット販売中」とある。モバイルチケットを見ると、乗換案内(ジョルダン)のアプリとmy route(トヨタファイナンシャルグループ)のアプリで購入できる旨の案内がある。以前長崎電気軌道に乗ったときにジョルダンのアプリをスマホにダウンロードしていたので、今回もジョルダンを選択した。購入日のみ有効の「熊本市電1日乗車券」と購入から24時間有効の「熊本市電24時間乗車券」を選択でき、前者は500円、後者は600円である。昨日気がついていたら、新水前寺駅からホテルに向かう時点で24時間乗車券を買ったのであるが、今回は1日乗車券の方を購入した。
1日乗車券でも24時間乗車券でも、熊本城をはじめとしたいくつかの観光施設の入場料が割引となる。この日は、水前寺成趣園と熊本市動植物園に割引料金で入場した。
熊本市電は、幹線(熊本駅前~辛島町~水道町:3.3km)、水前寺線(水道町~水前寺公園、2.4km)、健軍線(水前寺公園~健軍町:3.0km)、田崎線(田崎橋~熊本駅前:0.5km)、上熊本線(辛島町~上熊本:2.9km)の5つの路線で構成されている。もっとも、運行系統は2系統で、A系統が田崎橋~熊本駅~辛島町~健軍町(田崎線、幹線、水前寺線、健軍線)、B系統が上熊本~辛島町~健軍町(上熊本線、幹線、水前寺線、健軍線)となっており、辛島町~健軍町間はA系統とB系統の共通区間となっている。熊本駅を経由することもあってか、A系統の方が本数は多い。昼間は1時間あたりA系統が平日6~8本・土休日10本、B系統が平日4本・土休日5本となっている。
2023/9/10:熊本市電:A系統:動植物園入口→健軍町
まずは動植物園入口から、両系統共通の起点・終点である健軍町まで乗車する。
最初に到着したのはA系統の健軍町行きであった。車両は、1992年から1994年にかけてアルナ工機で5編成製造された9200形であった。
ちなみに、運賃の支払いは、現金のほか、Suicaをはじめとした交通系ICカード、クレジットカードのタッチ決済、QRコード決済にも対応している。
車内はロングシートである。
動植物園入口を出ると、健軍交番前に停車して、終点の健軍町に到着する。3分ほどである。
健軍町停留場は、乗車ホームの手前に降車ホームがある。
健軍町停留場のすぐ近くに、健軍商店街というアーケード街がある。
先ほど乗車してきた車両が、乗車ホームに入った。
既に、手前の降車ホームには列車が到着していた。熊本市電の中では最も新しい8000形で、チャギントンラッピング車両であった。その後ろには、さらに次の列車が到着していた。
乗車ホームから田崎橋行きが出発した。
次いで、チャギントンラッピング車両が降車ホームから乗車ホームへ入る。
その次の車両が降車ホームに入り、さらにその後ろにも列車が到着していた。この時間帯は、A系統、B系統あわせて4分間隔での運行なので、少し待つとすぐに列車が来る。
2023/9/10:熊本市電:A系統:健軍町→田崎橋
健軍町停留場から、A系統の列車で田崎橋へ向かう。
ホームには、チャギントンラッピングのA系統が停車していた。チャギントンラッピングの路面電車は、先日、鹿児島でも見かけた。
A系統が出ると、B系統の上熊本行きが到着した。1954年に東洋工機で製造された1080形1085号である
次のA系統は、降車ホームで待機している。
B系統上熊本行きが出発すると、次のA系統田崎橋行きが到着した。1955年に東洋工機で製造された1090形1092号であった。これに乗車した。
長谷工不動産のラッピング車両である。
1090形の車内。
優先席は背もたれ部分の色が異なる。
運賃箱など。
次駅表示のモニターは最近よく見かけるものである。(後ほど撮影)
降車ボタン。
熊本市電は開業100周年とのことであった。
列車は、12時44分に健軍町を出発した。降車ホームでは、次のA系統が待機していた。
動植物園入口停留場。
神水交差点。
水前寺公園界隈。
熊本洋学校教師ジェーンズ邸。1871年に建てられた熊本県内に現存する最古の洋館とのことである。
4分間隔での運行であるから、たびたび対向列車とすれ違う。熊本市電も新旧色々な車両を運行しているので、見ていて飽きない。
国府停留場。ホームには屋根がない。
新水前寺駅停留場。JR豊肥本線との接続駅で、豊肥本線と立体交差する。
交通局前には熊本市交通局の建物があり、ここで運転手が交代した。
九品寺交差点。
白川を渡る。
水道町あたりからが熊本市内の中心部なのだろうか。立ち客が多くなってきた。
通町筋のあたりで、正面に熊本城が見える。
辛島町付近。
辛島町を出ると、A系統とB系統の分岐点がある。
A系統は左に曲がる。
左、右、左、右と曲がりながら進み、いくつかの停留場を通り過ぎると、熊本駅前に到着した。立ち客も多かった車内であるが、熊本駅で私以外の客が全員降りた。
熊本駅前から終点の田崎橋までは、中間に二本木口という停留場があるだけである。
終点の田崎橋には13時36分に到着した。健軍町を出てから50分ほどであった。
すぐ向こうに行き止まりがある。
2023/9/10:熊本市電:A系統:田崎橋→辛島町
乗ってきた列車は、すぐに折返しの健軍町行きとなる。これに乗って辛島町まで折り返す。
田崎橋にて停車中の列車。
折返しの健軍町行きは13時39分に田崎橋を出発した。田崎橋からの客は私を含めて2人だけであったが、熊本駅前で一定数の乗車があった。B系統との接続駅である辛島町には14時頃に到着した。
辛島町停留場の前にはサンロード新市街のアーケードがある。
反対側はSAKURA MACHI Kumamotoである。熊本桜町バスターミナルのほか、商業施設「サクラマチ」、ホテル、映画館、住宅などが入った複合施設となっている。
2023/9/10:熊本市電:B系統:辛島町→上熊本
辛島町では反対のホームへ移動して、今度はB系統で上熊本へ向かう。
B系統の上熊本行きはすぐに到着した。車両は1960年東洋工機製造の1350形1354号であった。北九州予備校のラッピング車両で、「努力は実る」と書かれている。
辛島町を出て2つめの洗馬橋停留場から新町停留場の一区間は専用軌道であった。熊本市電で専用軌道の区間はここだけである。
新町停留場。
上熊本の手前、左側に熊本市電の車両基地がある。
上熊本には14時17分に到着した。
上熊本は、JR、熊本市電、熊本電鉄が集まる駅であるが、駅舎はそれぞれ別となっている。
熊本市電のホームを出ると、左側にJRの駅舎、正面の信号を渡った先に熊本電鉄のホームがある。
【2023/9九州】(目次)
12,水前寺成趣園・熊本市動植物園:2023/9/10【2023/9九州】
13,熊本市電:2023/9/10【2023/9九州】【←本記事】
14,熊本電鉄菊池線:熊本電鉄01形:2023/9/10【2023/9九州】
【日本の路面電車の乗車記録】
(北海道)
(東海・北陸)
14,豊橋鉄道東田本線:2020/1/11【2020/1東海】
5,富山ライトレール富山港線:2009/9/5【2009/9西日本】
(西日本)
4,広島から宮島口へ:広島電鉄2号線:2023/9/8【2023/9九州】
14,岡山電気軌道東山本線:2009/10/5【2009/10西日本】
(九州)
13,長崎電気軌道:2022/12/25【2022/12九州】
16,鹿児島市電:1系統・2系統:2022/9/11【2022/9九州】
18,鹿児島駅から鹿児島中央駅へ:鹿児島市電:2系統:1000形「ユートラム」:2021/12/13【2021/12九州】
【諸外国の路面電車の乗車記録】
(オーストラリア)
18,アデレード・メトロ:グレネルグ・トラム(Glenelg tram line):2013/2/21【2013/2オーストラリア】
(ヨーロッパ)
12,ドレスデン:路面電車:2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】
24,ベルリン:トラムM2系統:2012/2/27【2012/2ドイツ】
17,ベルリン:トラムM10系統:2012/2/27【2012/2ドイツ】
42,バーゼルの路面電車:2012/3/2【2012/2ドイツ】
(米国)
37,ロサンゼルス:メトロ・ブルーライン:2011/8/19【2011/8アメリカ合衆国】
11,シアトル:サウスレイクユニオンストリートカー(South Lake Union Streetcar):2011/8/13【2011/8アメリカ合衆国】
9,シアトル:リンクライトレール(Link light rail):2011/8/13【2011/8アメリカ合衆国】
(ロシア)
30,ハバロフスクの路面電車(1):2012/4/2【2012/3中国・ロシア】