2023年10月21日土曜日。3日間有効の「バースデイきっぷ」2日目のこの日は、高知から土佐くろしお鉄道の列車で奈半利、バスで室戸、DMVで阿波海南を経て、牟岐線で徳島まで向かう。本日は徳島で宿泊する。
最初に乗車するのは、土佐くろしお鉄道のごめん・なはり線である。この路線は正式名称を阿佐線といい、高知県の後免と奈半利の42.7kmを結ぶ路線である。もともとは国鉄の路線として、室戸、甲浦を経て徳島まで繋がる計画があったが、甲浦~奈半利間は結局線路が繋がらず、後免~奈半利間が土佐くろしお鉄道によって開通したのも意外と最近の2002年である。ごめん・なはり線は1時間に1本から2本の運行である。起点駅は後免であるが、土讃線に乗り入れて高知を始発・終着とする列車が多い。
なお、「バースデイきっぷ」はJR四国の企画乗車券であるが、土佐くろしお鉄道にも乗車可能である。
2023/10/21:JR土讃線・土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線:しんたろう号:高知→奈半利
チェックアウト時刻の10時にホテルを出て、高知駅へ向かう。
高知からは、10時19分発の普通奈半利行きで奈半利へ向かう。この列車は普通列車であるが「しんたろう2号」という列車名が付いている。
ごめん・なはり線で使われる土佐くろしお鉄道の車両は9640形であるが、「しんたろう号」と「やたろう号」には、海側にオープンデッキがついた特別仕様の車両が使われている。一風変わった観光列車であるが、全車自由席、追加料金無しで乗車可能である。ちなみに、「しんたろう号」は幕末の志士である中岡慎太郎、「やたろう号」は実業家である岩崎弥太郎からとられている。両名とも土佐国(現高知県)の出身である。
オープンデッキがある分、車内の横幅は狭く、デッキ側は2人掛けの転換クロスシート、反対側は折りたたみ式の1人用座席という座席配置になっている。
JR線内はオープンデッキへの立ち入りは不可であり、車内に入る。まだ出発まで15分ほどあったため空席はあったが、出発までに席はほとんど埋まった。
2人掛けは壁を隔ててオープンデッキがあり、その奥に手すりがあるため、車窓は良いわけではない。
高知からはJR土讃線を後免まで進む。
最初の駅は薊野である。「あぞうの」と読む。
土佐一宮駅。観光特急列車「志国土佐 時代の夜明けのものがたり」が停車していた。
布師田と土佐一宮の間に高知運転所がある。
土佐大津駅。
後免には10時37分に到着した。ここで6分停車する。
後免駅に停車すると、車掌が乗車して、オープンデッキを開放した。折角なので、荷物も持ってオープンデッキに出た。後免出発時点で、オープンデッキも客で埋まった。(写真は奈半利駅で撮影)
後免を出ると高架線に入る。ごめん・なはり線は大半の区間で高架となっている。
ごめん・なはり線内では、各駅にキャラクターがおり、車内の放送でも「ごめんまちこちゃんの後免町駅」などと案内がある。
とさでん交通の後免町停留場が見えると、後免町駅である。
後免町駅。
車窓から。
のいち駅で対向の高知行きと行き違う。北川村にある庭園「モネの庭」 のラッピングがなされた車両で、前と後ろで色が異なる。
この駅のキャラクターは「のいちんどんまん」である。
車窓から。
「のいち」、「よしかわ」、「あかおか」と、平仮名の駅が3つ続く。あかおか駅に近くなると、土佐湾に近づく。
あかおか駅。キャラクターは「あかおか えきんさん」である。
土佐湾に近いところを走るため、沿線には津波避難タワーがある。
香我美駅。キャラクターは「かがみ みかんちゃん」である。
この日は、天気も気温もちょうど良く、外に立っていて気持ちよかった。大きな揺れもない。新線で高架ゆえ、線形が良い。揺れが少ないから、このようなオープンデッキ車両での運行が成り立つのだろう。
夜須駅。
駅の向かいには道の駅がある。
夜須から先はトンネルが何カ所かある。居心地の良いオープンデッキであるが、トンネルに入ったときだけは、強烈な音と風が直撃する。
車窓から。
和食駅。「わじき」と読む、
キャラクターは「わじき カッパ君」である。
車窓から。
11時27分に到着した穴内で、高知行きの列車と行き違いをした。
少し内陸に入り、11時36分に安芸に到着した。沿線の中心駅であり、ここで多くの客が降りていった。乗務員も交代した。
車窓から。
下山駅。
車窓から。
下山を出ると、少し内陸に入る。
安田駅。
キャラクターは「やすだ アユ君」である。
車窓から。
田野駅。キャラクターは「田野 いしん君」である。
車窓から。田野から奈半利にかけては街中を走る。
終点の奈半利には12時04分に到着した。キャラクターは「なは りこちゃん」である。
乗車列車。このオープンデッキ車両は、前面も丸みを帯びた独特のデザインとなっている。
ヘッドマーク。
乗降用ドアは丸窓が縦に3つ並ぶ独特のデザインである。
車体には魚の絵が描かれている。
奈半利駅。この時間帯は無人であった。
自動券売機が設置されている。
奈半利駅のホームは3階にあり、建物の1階には物産館「無花果」が入っている。物産館でお土産物を見つつ、室戸方面へのバスを待った。
【2023/10四国】(目次)
10,高知:ホテル港屋:シングルルーム:2023/10/20【2023/10四国】
11,高知から奈半利へ:土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線:しんたろう2号:2023/10/21【2023/10四国】【←本記事】
12,奈半利から室戸へ:高知東部交通:安芸・室戸線:2023/10/21【2023/10四国】
【観光列車の乗車記録】
(JR北海道)
10,JR釧網本線:くしろ湿原ノロッコ号:2018/8/27【2018/8北海道】
10,JR富良野線:富良野・美瑛ノロッコ6号:2006/7/30【2006/7北海道】
(JR東日本)
22,JR飯山線:快速「おいこっと」:2022/4/2【2022/3東日本・東海】
17,JR小海線:快速「HIGH RAIL 星空」:2022/3/26【2022/3東日本・東海】
4,JR日光線:205系600番台「いろは」:2022/2/23【2022/2栃木】
白馬から長野へ:JR大糸線・篠ノ井線:快速リゾートビューふるさと:2021/9/26
長野から姨捨へ:JR篠ノ井線:快速ナイトビュー姨捨:2021/9/24
平泉から盛岡へ:JR東北本線:ジパング平泉3号:2017/5/5
3,JR米坂線・山形鉄道フラワー長井線:臨時快速「風っこ花回廊1号」:2009/6/7【2009/6山形】
3,三陸鉄道北リアス線・JR山田線:さんりくトレイン北山崎号:2007/8/4【2007/8岩手】
7,五所川原から秋田へ:JR五能線:快速リゾートしらかみ4号:2006/2/18【2006/2北東北】
(JR西日本)
10,JR木次線:奥出雲おろち号:2009/10/4【2009/10西日本】
(私鉄各社)
13,室戸から阿波海南へ:阿佐海岸鉄道:DMV:2023/10/21【2023/10四国】
11,平成筑豊鉄道門司港レトロ観光線:北九州銀行レトロライン「潮風号」:2023/7/15【2023/7九州】
4,伊豆急行線:伊豆急行2100系「リゾート21」(黒船電車):2022/3/5【2022/3東日本・東海】
長野電鉄:観光案内列車「特急ゆけむり~のんびり号~」:2021/9/25
8,会津若松から会津田島へ:会津鉄道:お座トロ展望列車・会津浪漫花号:2020/10/10【2020/10東北】
6,津軽鉄道・ストーブ列車:2006/2/18【2006/2北東北】
(アメリカ合衆国の観光列車)
35,サンペドロ:ウォーターフロント・レッドカーライン(Waterfront Red Car):2014/9/20【2014/9コロンビア】
(オーストラリアの観光列車)
19,アデレードからメルボルンへ:ジ・オーバーランド(The Overland)(1):2013/2/22【2013/2オーストラリア】