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長野から姨捨へ:JR篠ノ井線:快速ナイトビュー姨捨:2021/9/24

投稿日:2021年10月23日

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JR篠ノ井線姨捨駅は、眼下に善光寺平と姨捨の棚田が広がり、日本三大車窓の一つに数えられている。棚田を含めた眺望を楽しむなら昼間の方が良いが、夜景も評判であり、日本三大名月の里とも言われている。姨捨駅からの夜景は「日本夜景遺産」にも認定されている。

姨捨駅は長野から普通列車で30分程度、本数も1時間に1本程度あるので、訪れることは全く難しくない。ただ、夜景を見に行く観光客向けの列車として、「快速ナイトビュー姨捨」が期間限定で運行されており、今回はこれに乗車してみることにした。この「快速ナイトビュー姨捨」も、2015年7月に、施設型夜景遺産として「日本夜景遺産」に認定されている。

快速ナイトビュー姨捨に用いられる車両は、HB-E300系ハイブリッド気動車である。この車両は2010年に運行を開始し、土・日・祝日を中心に、「リゾートビューふるさと」として長野から松本を経て南小谷まで往復しているが、2012年以降は「快速ナイトビュー姨捨」にも用いられている。「快速ナイトビュー姨捨」は通年運行ではなく、2021年は、7月2日から9月24日までの金曜日の夜に、長野と姨捨の間で1往復の運行が設定されていた。往路は、長野駅を18時48分に出発し、姨捨駅に19時23分に到着する。復路は姨捨を20時24分に出発し、長野駅に21時02分に到着する。

かつては、特製弁当付きの旅行商品や、「ナイトビュー姨捨往復きっぷ」といった企画乗車券が販売されていたようであるが、2021年は設定されていないようであった。乗車券と指定席券は、えきねっとで購入した。事前にA席が善光寺平側であることを確認し、A席を購入した。出発前日に予約をしたのだが、新型コロナウイルス感染症の流行のためか、全体的に空いており、A席にも空席はいくつかあった。

 

2021/9/24:JR篠ノ井線:快速ナイトビュー姨捨:長野→姨捨

2021年9月24日金曜日。この日以降はナイトビュー姨捨の運行は設定されていないので、今年最後の運行日のようであった。

乗車券と指定席券は、事前のえきねっとで購入のうえ、長野駅の券売機で発券した。

乗車券。長野から姨捨までは片道420円である。

指定席券は530円也。姨捨までは所要時間35分である。

 

長野駅では2番線から出発する。

 

ホームでは、係員が横断幕を持って乗客を出迎えてくれた。

 

リゾートビューふるさと。(以下、一部写真は復路の長野着後に撮影)

”RESORT HYBRID”と書かれている。どういう意味でハイブリッドなのかと調べてみると、JR東日本のリゾートビューふるさとを紹介するウェブページに、ディーゼルエンジンとリチウムイオン蓄電池を組み合わせ、駆動力に電気モーターを使用している旨の記載があった。それだからか、走行音は、気動車というよりも電車のそれであった。

ドア付近。長野県のマスコットキャラクター「アルクマ」が迎えてくれる。

 

まだ新車のように見えるが、誕生から既に10年が経過している。

 

行先表示器。

姨捨行きの列車はこの列車のみである。

 

車内。

座席。眺望への配慮であろう、座席は、床から一段上がったところに設置されている。

 

シートピッチは1200mmとのことである。一般的な特急列車のグリーン車よりも広い。座席を向かい合わせにしたときでも狭くはないであろう。

座席ポケットの横にはカップホルダーがある。

 

背面テーブルもあるが、座席肘掛けにもインアームテーブルが格納されている。

 

座席にも、"RESORT HYBRID"と刻まれていた。

 

車内にはテレビモニターがあるが、快速ナイトビュー姨捨では使われていなかった。

 

車内にも、いたるところに、「アルクマ」がいる。

1号車のドア寄りには、大型の「アルクマ」が座っていた。このご時世だからか、しっかりとマスクをしている。

 

最前部と最後部には展望スペースが設けられている。

前面・後面展望ができるほか、テーブルには沿線の写真集が置かれていた。

外から展望室を見ると、このような感じである。

 

デッキには車内販売で使う冷蔵庫があった。

その冷蔵庫の上に、写真撮影の際に使うであろう板があった。

 

デッキには、大型の車いす用トイレと男子小用トイレが1つずつ設置されている。

 

洗面所もある。

 

列車は、長野駅を定刻18時48分に出発した。善光寺平側のA席はそこそこ埋まっていたが、空席もある。その他の席はほぼ空席である。2人客もいたが、圧倒的に1人客が多い。

出発後のチャイムは、かなり前に特急列車で聞いたものであった。何種類かのチャイムを搭載しているようである。

列車には車掌のほかにアテンダントが乗務していた。観光放送を行ったほか、往路は車内販売も担当していた。先日乗車した新幹線ではアルコール類の販売はなかったが、この列車ではビールの販売もあった。そのほか、おつまみ品、ホットコーヒーやサイダー、リゾートビューふるさとのオリジナルグッズが販売されていた。

篠ノ井駅で数名が乗車した後、列車は篠ノ井線に入る。

稲荷山駅を通過して勾配を上っていく。

19時08分に桑ノ原信号所に停車する。スイッチバック式の信号所で、本線に対して斜めに引上線がある。今となってはきわめて珍しい構造である。スイッチバックをして引上線に入る。

駅ではないが、「銀河鉄道桑ノ原」という駅名標があった。駅の誘致計画もあるらしい。

8分ほど停車し、長野行きの普通列車に道を譲った後、19時16分に桑ノ原信号所を出発した。

5分ほど走り、姨捨駅の引上線に入り、スイッチバックで姨捨駅に進入する。姨捨には19時23分に到着した。

姨捨駅では、松本方面行きの列車が停車する2番線の、松本方の端っこに停車した。跨線橋はだいぶ先である。妙な位置であるが、何かしら理由があるのだろう。

 

列車は、この駅で折り返しまで待機するのではなく、一旦回送となる。数分の停車の後、出発していった。

 

かつては姨捨駅でイベントが行われた時期もあったようだが、このときは何もなかった。帰りの列車まで1時間ほど時間があるが、夜景を見るしかすることがない。夜景はきれいであるが、10分程度見続けていれば、もういいかなと思う。

 

姨捨駅の下に本線が通っている。

 

駅舎には通常の待合室もあるが、写真などが飾られているスペースも開放されていた。こちら、通常は昼間だけの開放のようであるが、ナイトビュー姨捨の運行日ということで、この時間も開放してくれたのであろう。

 

姨捨駅駅舎。

 

姨捨公園にも行ってみた。公園への道は街頭もなく真っ暗であったが、公園のベンチには何人かいた。

 

【→昼間の姨捨駅はこちら

 

2021/9/24:JR篠ノ井線:快速ナイトビュー姨捨:姨捨→長野

20時20分頃に、長野行きのナイトビュー姨捨が到着した。

 

帰りの乗車券と指定席券。事前に長野駅で発券しておいたものである。

 

長野行きの快速ナイトビュー姨捨は、定刻20時24分に姨捨を出発した。

姨捨駅を逆方向に出発し、松本側の引上線まで下がった後、進行方向を変えて長野に向けて走り出す。このタイミングで放送が入り、車内の電気が消灯する。車内からも夜景がきれいに見えるようにという、この列車ならではのサービスである。比較的ゆっくりと走行する。

20時32分に桑ノ原信号所に到着すると、照明が再び点灯した。復路も、この信号所で4分ほど停車した。

帰りは車内販売の営業がなく、静かな車内であった。

篠ノ井に停車した後、終点の長野には21時02分に到着した。

 

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【JR篠ノ井線の乗車記録】

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