品川から金沢文庫へ：京急線：イブニング・ウィング14号：京急1000形1890番台：2024/5/24

投稿日：2024年6月14日

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京浜急行電鉄では、平日の朝と晩に、品川と上大岡以遠とを結ぶ座席指定列車「モーニング・ウィング号」「イブニング・ウィング号」を運行している。

今回乗車する「イブニング・ウィング号」は、2024年5月現在、品川を18時45分から20時25分までおよそ20分間隔で出発し、その後は20時58分、21時19分と、計8本設定されている。品川を出ると、上大岡までは無停車で、上大岡より先は快特停車駅に停車する。

座席指定券「Wing Ticket」は300円で、駅の自動券売機とインターネット予約サービス「K Quick」で購入可能である。「K Quick」で購入した場合は、座席指定も可能である。

8本のイブニング・ウィング号のうち、品川18時45分（2号）から20時25分（12号）までの6本は、従来から2100形8両編成による単独運行で、3本が京急久里浜行き、3本が三崎口行きである。一方、2023年11月のダイヤ改正で、20時58分発（14号）と21時19分発（16号）の2本は、1000形1890番台4両編成「Le Ciel」による運行となり、座席指定券不要の8両の快特の後ろに連結のうえ運行されることとなった。快特と連結しての運行であるから、品川を出ると、京急蒲田、京急川崎、横浜と快特停車駅にも停車するが、ウィング号の方は上大岡まで無停車の扱いである。また、12両編成での乗り入れが可能なのが金沢文庫までであるためか、金沢文庫止まりである。

今回は、快特に連結して運行するイブニング・ウィング号に乗車してみることにした。

2024/5/24：京急本線：イブニング・ウィング14号：品川→金沢文庫

2024年5月24日金曜日。品川を20時58分に出るイブニング・ウィング14号に乗車すべく、品川駅に向かった。

乗車券は、事前に「K Quick」で購入し、4号車4B席を指定した。

イブニング・ウィング号のうち、単独運行の2号～12号は行き止まり式の3番線から出発するが、14号と16号は1番線から出発する。

1番線ホーム上には横断幕があり、イブニング・ウィング号には後方2両から乗車するようにとの案内がある。

20時58分発の出発案内は2段となっており、上段の種別欄に「前8両　快特」、下段の種別欄に「後4両　Wing」と表示されている。さらに、下段の行先の「後4両　金沢文庫」は赤枠で囲まれ、「座席指定車両」と強調されている。

20時54分発の急行羽田空港行きが出発した後、まず、8両編成の快特三崎口行きが入線する。こちらも当駅始発で、空の状態で入線する。その後、4両編成のイブニング・ウィング14号が入線し、ホーム上で連結をする。連結が完了すると、出発までは残り1分程度である。後方3号車と4号車のみドアが開けられ、客が順次乗車する。列の一番後ろに並んだが、出発時間が迫っており、係員にせき立てられながら、近くの3号車から乗車して、車内で4号車へ移動した。乗車時に座席指定券の確認はない。

イブニング・ウィング号は4両で、三崎口方先頭が1号車、品川方最後尾が4号車である。ただ、列車全体としては12両編成であるからか、最後尾の車両のドア上の案内表示器には12号車と表示されている。そのため、混乱が起きないように、連結部分のドアには「この車両は4号車」と大きく書かれた紙が係員によって貼り付けられている。また、案内表示器の下にも、小さく「4号車　Wing」のシールが貼られている。

イブニング・ウィング号14号に充当される1000形1890番台は、ロングシートとクロスシートの転換が可能な、いわゆるデュアルシートの車両となっており、ウィング号で使用される際は前向きのクロスシートとなる。また、この車両では、京急の車両としては初めて全座席にコンセントが設置され、さらに車内には車いす対応トイレ、男性用トイレが1つずつ設置されている。

【→1000形1890番台の車内はこちらを参照】

列車は、20時58分に品川を出発した。空席も少しあるが、全体的にはかなり乗車しているという印象である。

案内の自動放送が流れる。この自動放送は、快特とイブニング・ウィング号できちんと分けられており、車内にはイブニング・ウィング号の案内が流れる。案内表示器も、既に「つぎは上大岡」となっている。

早くも上大岡駅での乗り換え案内も表示された。

端にウィング号のロゴが入れられている。

出発後、端末を持った係員が車内を巡回する。指定された席に座っていれば声をかけられることはないが、そうでないと指定券の確認がある。

21時06分、京急蒲田駅に停車した。イブニング・ウィング号の停車駅ではないから、車内には案内は流れない。ドアチャイムは鳴るが、ドアは開かない。この後、京急川崎、横浜でも同様である。

この特殊な運行形態に案内表示器が追いついておらず、京急蒲田、京急川崎、横浜の快特停車駅を出発すると、現在位置表示が品川を出た状態に戻ってしまう。

上大岡には21時28分に到着した。品川から30分である。実は、単独運行で上大岡まで無停車のイブニング・ウィング2号～12号よりも、快特と連結する14号・16号の方が、上大岡までの所要時間は数分短い。これは、特に18時台から19時台は列車の本数も多く、2号～12号は、上大岡まで無停車であっても先行列車との関係で徐行運転を迫られるという事情があるのだろう。