函館を10時05分に出発した特急北斗7号は、苫小牧に13時10分に到着した。この後は16時35分に苫小牧駅を出るバスでフェリーターミナルへ向かうので、3時間ほど時間がある。そこで、空いた時間を使って、日高本線に乗車することにした。
日高本線は、元々は苫小牧~様似間の146.5kmを結ぶ路線であった。ただ、2015年の路盤土砂流出により鵡川~様似間が不通となり、さらに2016年8月の複数の台風により同区間でさらなる被害が発生し、その後、同区間は復旧することもなく廃止となったため、現在は苫小牧から鵡川までのわずか30.5kmを結ぶ路線となっている。鵡川はむかわ町であり、胆振総合振興局の自治体である。日高本線は、路線名に「日高」を冠するものの、日高振興局管内には立ち入らない路線となった。
時刻表を見ると、日高本線は、現在、苫小牧と鵡川の間で、朝から夜まで2、3時間に1本の間隔で運行しており、1日8往復設定されている。
2024/12/22:JR日高本線:普通:苫小牧→鵡川
今回は、苫小牧を13時30分に出発する鵡川行きに乗車することにした。
苫小牧から鵡川までは片道750円である。
車両はキハ40形「カムイサウルス(むかわ竜)復興トレイン」であった。JR北海道のプレスリリースによると、2018年9月の北海道胆振東部地震からの創造的復興・創成の機運を高めていくことを目的として、2021年10月2日から運行されている。
カムイサウルス(むかわ竜)は、その化石が現在のむかわ町穂別で2003年に発見され、2019年に新属新種として発表された恐竜である。
車内は大半がボックスシートで、出入口付近のみロングシートとなっている(一部後程撮影)。
ドア付近。
デッキにはトイレがある。
くず物入れもデッキにある。
ドア上の路線図。
今回乗車したのは「キハ40 1706」であった。
列車は定刻13時30分に苫小牧を出発した。鵡川までは僅か3駅であるが、駅間の距離は長い。最初の停車駅である勇払までは苫小牧から13.1kmで、所要11分である。
勇払の付近には日本製紙の工場がある。
勇払には13時41分に到着した。
勇払を出ると、運転手から「鹿の飛び出しが多くなります、やむを得ず急ブレーキを掛けることもありますので、ご注意ください」と案内がある。しばらく進むと、直線区間で、急ブレーキではないがスピードが少し落ちる。横に目をやると、鹿が列車を見ていた。さらに、その先では、鹿が群れでたむろをしているところがあった。
車窓から。
時折工場が見える。
厚真川を渡る。
勇払の次は、9.6km先の浜厚真である。13時51分に到着した。
駅舎は車掌車を改造したものである。
駅名標を見る限り、後から「むかわ」のシールが貼られたように見える。これはその通りで、浜厚真と鵡川の間にはかつて浜田浦という駅があったが、2023年3月のダイヤ改正の際に利用客減少のため廃止となっている。
浜厚真からさらに7.8km走行し、終点の鵡川には13時59分に到着した。
乗車列車。
鵡川駅では駅舎と反対側のホームに停車した。現在はすべての列車がこのホームで発着する。
鵡川駅には駅舎がある。
ただ、無人駅であり、駅舎に入らずに外に出ることもできる。
駅舎には「むかわ交通ターミナル」と書かれている。
交通センター内は待合室と喫茶店がある。
鵡川駅。
駅前にはバス停があり、道南バスとあつまバスが出発する。
道南バスの方は、かつての日高本線に沿って静内方面へ向かうバスがあるほか、苫小牧へ行く便もある。
あつまバスは、平日1日2本、鵡川から厚真行きのバスを運行する。
2024/12/22:JR日高本線:普通:鵡川→苫小牧
折り返し、14時11分発の苫小牧行きに乗車した。
すべてのボックスに1人か2人乗っている状態であった。私のような単純な折り返し客は数名で、地元客が大半のようである。
苫小牧には14時40分に到着した。
【2024/12北海道】(目次)
7,函館から苫小牧へ:特急北斗7号:キハ261系1000番台:2024/12/22【2024/12北海道】
8,苫小牧から鵡川へ:JR日高本線:キハ40形:2024/12/22【2024/12北海道】【←本記事】
9,苫小牧駅から苫小牧港(西港)へ:道南バス「24 フェリー線」:2024/12/22【2024/12北海道】
【かつての日高本線の乗車記録】
【キハ40系乗車記録】
(北海道)
9,五稜郭から七飯へ:JR函館本線:キハ40形:2021/3/20【2021/3北海道】
8,道南いさりび鉄道:キハ40形:2021/3/20【2021/3北海道】
(東日本)
3,JR米坂線・山形鉄道フラワー長井線:風っこ花回廊1号:2009/6/7【2009/6山形】
3,JR大湊線:快速しもきた:キハ40系:2006/7/29【2006/7北海道】
(西日本)
13,JR氷見線・城端線:キハ47形:2022/10/22【2022/10北陸】
13,長門市から下関へ:JR山陰本線:キハ40形・キハ47形:2021/12/25【2021/12西日本】
11,益田から長門市へ:JR山陰本線:キハ40形:2021/12/25【2021/12西日本】
(四国)
15,JR鳴門線:キハ47形:2023/10/21【2023/10四国】
(九州)
12,江北から長崎へ:JR長崎本線:キハ47形:2022/12/25【2022/12九州】
14,JR指宿枕崎線:キハ47形・キハ200系:2022/9/10【2022/9九州】
11,JR日南線:キハ40形・キハ47形:2022/9/10【2022/9九州】
8,JR三角線:キハ147形:2022/9/9【2022/9九州】
7,JR筑豊本線(1):2008/7/8【2008/7九州】