2024年8月30日金曜日。東京駅を18時28分に出る東北新幹線のやまびこ155号で仙台へ向かう。現在の東北新幹線の主力車両はE5系であるが、このやまびこ155号にはE2系が充当される。E2系の普通車にはこれまで何度も乗車しているので、今回はグリーン車を予約した。東京から仙台まで、えきねっとの新幹線eチケットで購入、乗車券込みで14,550円であった。
E2系は1997年3月に営業運行を開始し、当時は8両編成で、当初は盛岡と東京を結ぶやまびこ号の最速達列車に充当された。E2系の最高速度は時速275kmで、盛岡~東京間を最速2時間21分で結んだ。2010年までに53編成502両が製造され、最高速度が時速240kmの200系を置き換えた。もっとも、2011年に最高速度が時速320kmのE5系が運行を開始すると、2013年にE2系に最初の廃車が発生し、その後もE5系への置き換えが進んだ。2024年3月のダイヤ改正以降は運用が著しく減少し、東京と那須塩原・郡山を結ぶ「なすの号」に中心に充当されることになり、東京と仙台を結ぶ「やまびこ号」への充当は1日わずか2往復のみで、狙わないと乗ることができない。
この日は台風10号が接近しており、東京都内は朝から昼にかけて大雨であった。東海道新幹線は早々に東京~名古屋間で計画運休を決定したほか、都内の路線の一部でも予め運休が決定するほどであった。
東京駅の東海道新幹線の改札機はすべて閉じられていた。
東北・上越・北陸新幹線系統は通常通りの運行であったが、数分の遅れが散見されている状況であった。ちなみに東海道新幹線は運休であるが、北陸新幹線は運行しているため、大阪方面への鉄路網が寸断されたわけではない。改札口前では、駅員が、「18時24分発のかがやき515号敦賀行きは、敦賀で大阪方面へ接続する最終の新幹線です」という、なかなか聞くことのできない案内を行っていた。
今回乗車する18時28分発のやまびこ155号は23番線からの出発である。この日のやまびこ155号は、1号車から6号車が自由席、7号車、8号車、10号車が指定席、9号車がグリーン車という、自由席が多めの編成となっていた。
向こう側の東海道新幹線は本日運休で、当然のことながらホームには誰もいない。妙な感じである。
やまびこ155号は、定刻18時16分着の仙台始発やまびこ216号の折り返し運用である。東京~大宮間で線路を共有する上越・北陸新幹線の列車の遅延の影響を受けて、5分ほど遅れて東京駅に到着した。客を降ろしたのち、いったんドアが閉まり、車内清掃が始まる。
今回乗車したE2系は、2010年の最終増備グループのうちの1編成であった。現在定期運行中のE2系は、すべてこの最終増備車なのだろうか。2010年というのはE5系誕生前夜に当たる年であり、E2系の最終増備車は、車内外でE5系に通ずるところが散見される。
行先表示機は大型のフルカラーLEDとなっている。
出発時刻を2分ほど過ぎて、18時30分になって乗車が開始となる。
グリーン車の雰囲気、色使いは、E2系の従来編成と共通である。(後程撮影)
ただ、座席の機能は、E2系の従来編成のそれとは異なり、E5系に近いものとなっている。
E2系の従来車両にはフットレストが設置されていたが、この最終増備車ではフットレストは廃止され、その代わりに電動のレッグレストが備えられた。レッグレストの操作パネルは肘掛に内蔵されている。ひじ掛けには読書灯のボタンもあり、さらに前の方にはコンセントが備わっている。
また、この最終増備車では、大型の背面テーブルが設置された。
テーブルを手前に引き出すことのできる構造となっている。
背面のポケットとカップホルダー。
扉上の案内表示器は、従来のE2系より大型でフルカラーのものになっている。
普通車である10号車との間に、トイレや洗面台が備わっている。
車いす対応トイレの構造は、従来型の長方形のものである。
男性用トイレ。
洗面所。
多目的室。
ドア脇にあるくず物入れ。
列車に乗り込んだ時点で、既に出発時刻の18時28分を2分ほど過ぎていた。既に信号は青だったようで、すぐに出発の案内があり、18時31分にはドアが閉まり出発となった。まるで途中駅から乗車したような慌ただしさであった。
東京駅を出ると、上野、大宮、宇都宮、郡山、福島の順に停車する。時間帯を鑑みると、宇都宮あたりまでは、おそらく自由席は満席に近かったのではと思うが、グリーン車の方は東京駅での乗車が10名足らずで、その後、上野、大宮での乗車もわずかで、終始空いていた。
福島には2分遅れの20時に到着した。ここで、東京駅を18時44分に出たはやぶさ69号を先行させるため4分ほど停車した。
終点の仙台には定刻2分遅れの20時25分に到着した。
グリーン車。
普通車。
【→E2系1000番台後期増備グループの普通車の車内はこちら】
【2024/8東北】(目次)
2,東京から仙台へ:JR東北新幹線:やまびこ155号:E2系1000番台:グリーン車:2024/8/30【2024/8東北】【←本記事】
3,仙台:ホテルプレミアムグリーンヒルズ:デラックスシングル:2024/8/30【2024/8東北】
【新幹線の乗車記録】
(0系)
17,博多から新大阪へ:JR山陽新幹線:こだま674号(0系):2008/7/9【2008/7九州】
(100系)
16,JR博多南線(100系):2008/7/9【2008/7九州】
(500系)
17,岡山から大阪へ:JR山陽新幹線:こだま840号:500系:2023/6/25【2023/6西日本】
(700系)
19,JR山陽新幹線:こだま644号:700系7000番台(ひかりレールスター):2021/12/26【2021/12西日本】
(700T型)
31,台中から左営へ:台湾高速鉄道:商務車:2010/9/10【2010/9台湾】
(N700系)
14,鹿児島中央から熊本へ:JR九州新幹線:みずほ614号:N700系:2021/12/12【2021/12九州】
(N700S系8000番台)
14,長崎から新大村へ:JR西九州新幹線:かもめ28号:N700S系8000番台:指定席:2022/12/25【2022/12九州】
6,博多から長崎へ:JR西九州新幹線:かもめ13号:N700S系8000番台:自由席:2022/12/24【2022/12九州】
(800系)
7,久留米から熊本へ:JR九州新幹線:つばめ323号:800系:2021/12/11【2021/12九州】
(E2系)
盛岡から仙台へ:JR東北新幹線:やまびこ60号:2015/4/4
(E2系1000番台)
2,東京から仙台へ:JR東北新幹線:やまびこ159号:2020/10/8【2020/10東北】
(E2系1000番台後期増備車)
盛岡から仙台へ:JR東北新幹線:やまびこ60号:2015/3/31
(E3系)
8,さくらんぼ東根から東京へ:JR山形新幹線:つばさ号160号:E3系2000番台:グリーン車:2024/8/31【2024/8東北】
10,新庄から東京へ:JR山形新幹線:つばさ160号:E3系1000番台:2023/12/23【2023/12東北】
(E5系)
仙台から東京へ:JR東北新幹線:やまびこ220号:E5系:グリーン車:2024/3/16
東京から盛岡へ:JR東北新幹線:はやぶさ225号:グランクラス:2022/5/3
仙台から盛岡へ:JR東北新幹線:はやぶさ501号:E5系:2011/6/22
(E7系)
5,敦賀から東京へ:JR北陸新幹線:かがやき516号:E7系:グランクラス:2024/6/2【2024/5北陸】
5,ガーラ湯沢から東京へ:JR上越線・上越新幹線:たにがわ88号:E7系:2022/12/18【2022/12新潟・長野】