北海道と本州を結ぶフェリーはいくつかあるが、今回はその中で苫小牧から仙台を経て名古屋まで結ぶ太平洋フェリーに乗船することにした。
現在、太平洋フェリーは「いしかり」「きそ」「きたかみ」の3隻で運行をしている。ドック期間には例外があるものの、「いしかり」と「きそ」は主に苫小牧~仙台~名古屋航路に、「きたかみ」は苫小牧~仙台航路に充当され、苫小牧~仙台は毎日運航、苫小牧~仙台~名古屋は隔日運航となっている。
今回、私は、苫小牧から仙台を経て名古屋まで通しで乗船する。12月22日日曜日に苫小牧を出る便は「いしかり」による運航であった。船室を確認すると、クラスが上の方から、ロイヤルスイート、スイート、セミスイート、特等(洋室)、特等(和室)、1等(和洋室)、1等(洋室)、1等(和室)、S寝台、B寝台、2等となっており、1等以上が個室である。
長距離フェリーに乗船する際は、窓が付いた個室で過ごしたい。太平洋フェリーでは、繁忙期ではない期間である「A期間」に定員2名ないし2~3名の客室を1名で利用した場合には、貸切料金がかからない。今回乗船した12月22日は「A期間」であった。1等(和室)と1等(和洋室)は窓付きであるが定員が3~4名であり、1等(洋室)は窓なしであるから今回の私の条件からは除外され、結果的に、定員2~3名の特等(洋室)に乗船することにした。特等船室をインターネットから予約した場合は、インターネット割引で10%OFFとなり26,700円である。ちなみに、最安値の2等は11,000円、最上級のロイヤルスイートは57,800円であった。
なお、私は、レストランでの5回の食事が付いた「全食バイキングプラン」を公式ウェブサイトから予約、合計32,700円であった。通常のインターネット割引に6,000円を足した運賃であるが、単純計算で1食1,200円であるから、そこまで高くはないと思った。なお、当日の船内で食券を購入することもでき、夕食は2,300円、朝食と昼食は1,200円である。また、船内にはレストランよりも安価なカフェもある。
2024/12/22:太平洋フェリー:いしかり:苫小牧→名古屋
苫小牧駅を16時35分に出た道南バスのフェリーターミナル行きは、苫小牧西港フェリーターミナルに16時50分に到着した。
あと数日でクリスマスであり、ターミナル内にはツリーがあった。
ターミナルの1階にチケットカウンターがある。ここで乗船手続きをする。事前にインターネット上で手続きを済ませていると、乗船名簿を記入する必要はない。乗船券、船室のカードキー、「全食バイキングプラン」の5回分の食事券が渡された。
乗船券。
食事券。
カードキー入れ。
この日は、八戸行きの川崎近海汽船(シルバーフェリー)が4本と仙台・名古屋行きが1本出発する。大洗行きの商船三井さんふらわあもこのターミナルから出発するが、日曜日の運航はない。
3階の待合室にはレストランと売店があり、売店では土産物も数多くそろっている。
仙台・名古屋行きは、出発1時間半前の17時30分に乗船開始である。
太平洋フェリー「いしかり」。全長199.9m、全幅27m、総トン数15,762トンで、旅客定員777名とのことである。
乗船開始となり、船内に入る。
入ったところが5階で、係員の誘導に従い、階段で6階に上がる。(写真は後程撮影)
船首の方へ通路を進む。6階の一番前にロイヤルスイート、スイート、セミスイートがあり、写真左側が特等(洋室)、右側は窓なしの1等(洋室)である。
特等(洋室)に入る。本日の部屋は652号室であった。
定員は3名である。
ホテルのツインルームといった雰囲気である。
入ってすぐ脇にカードキーを入れるところがある。。
その横がクローゼットである。
クローゼットの下にはバスタオル、フェイスタオル、室内着があり、その下にスリッパがある。
ベッドは2つあり、さらに奥に長いソファーがある。
2つのベッドの間に内線電話、室内のライトのスイッチ、時計などがある。
デスク。
ティッシュ、メモ帳のほか、エチケット袋が備わっている。
脱出経路図、船内案内がある。
コンセントは室内に何か所かある。
カーテンを開けてみる。
冷蔵庫。
IHヒータと湯沸かしカップが用意されている。
箱の中には、ほうじ茶と緑茶の粉末が5本ずつ入っている。
テレビでは救命胴衣や脱出の際の案内が放映されている。
チャンネルを変えると、航路図が表示される。
部屋側から客室ドアの方を見る。右側のドアを開けるとトイレ、洗面所、風呂がある。
トイレは温水洗浄便座である。
風呂は浅く、お湯を入れても肩までつかるのは難しい。もっとも、船内には展望大浴場がある。
ボディーソープとリンスインシャンプーが備え付けられている。
歯ブラシと髭剃りは最初から用意されている。
【2024/12北海道】(目次)
9,苫小牧駅から苫小牧港(西港)へ:道南バス「24 フェリー線」:2024/12/22【2024/12北海道】
10,苫小牧から名古屋へ:太平洋フェリー「いしかり」:(1)特等室:2024/12/22【2024/12北海道】【←本記事】
<つづく>
【フェリー乗船記録】
(中・長距離)
15,北九州(門司)から東京へ:オーシャン東九フェリー「フェリーしまんと」:(1)2人個室:北九州→:2023/7/15【2023/7九州】
5,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(1)1等室:2023/3/9【2023/3沖縄】
10,苫小牧から八戸へ:シルバーフェリー「フェリーはちのへ」:2007/3/14【2007/3北海道】
23,苫小牧から八戸へ:シルバーフェリー「べが」:2006/8/2【2006/7北海道】
(短距離)
9,和歌山から徳島へ:南海フェリー「フェリーあい」:2023/12/29【2023/12四国】
5,JR西日本宮島フェリー:宮島連絡船:2023/9/8【2023/9九州】
16,島原から熊本へ:熊本フェリー「オーシャンアロー」:2022/12/25【2022/12九州】
17,桜島フェリー「第十六櫻島丸」「第二桜島丸」:2022/9/11【2022/9九州】
12,志布志駅から鹿児島中央駅へ:鹿児島交通:鴨池・垂水フェリー:2022/9/10【2022/9九州】
4,金谷から久里浜へ:東京湾フェリー「かなや丸」:2020/10/3【2020/10千葉・神奈川】
10,メラクからバカウニへ:スンダ海峡フェリー:2017/3/10【2017/3インドネシア】
23,スラバヤからデンパサールへ(2):バリ海峡フェリー・バス:2013/3/23【2013/3インドネシア】
35,ハンブルクからコペンハーゲンへ:ICE33(渡り鳥コース):2012/3/1【2012/2ドイツ】
30,ワシントン州フェリー(Washington State Ferries):2011/8/17【2011/8アメリカ合衆国】
25,宇野から高松へ:四国フェリー「第一しょうどしま丸」:2009/9/9【2009/9西日本】