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35,ハンブルクからコペンハーゲンへ:ICE33(渡り鳥コース):2012/3/1【2012/2ドイツ】

投稿日:2019年7月22日

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2012/3/1:DB・DSB:ICE33:Hamburg Hbf → København H

次に乗る列車は、ハンブルク中央駅(Hamburg Hbf.)を9時28分に出発するコペンハーゲン行きのICE33である。ドイツからデンマークへ向かう国際列車である。

この列車は、いわゆる渡り鳥コース(Vogelfluglinie)を通る。「渡り鳥コース」とは、ハンブルクからコペンハーゲンに至る交通回廊を言い、中央ヨーロッパからスカンジナビアへ渡る鳥のルートと重なることからこのように名付けられたという。

ICE33列車は、出発10分ほど前に4両編成で入線した。先ほどのICEと同じ車両に見えるが、こちらはディーゼルカーである。

車両には、DBのロゴに加えてDSB(デンマーク国鉄)のロゴも入っている。

乗車して指定された席に行くと、今回も後ろ向きである。しかし、幸いなことに、前向きの座席で指定が入っていないところがある。ボックスの席の通路側だったが、そこに座ることにした。

子供連れ向けの席だろうか。

コンパートメントもある。

ドア。

デッキ部分には荷物置き場がある。

デッキのモニター。列車名と停車駅が表示されている。

トイレ。

 

出発間際に窓側に女性が来る。重いスーツケースを持っており、棚に載せるのを手伝ったところから話が始まる。彼女もレイルパスの利用者であった。この日はデンマークを経由してノルウェーまで行くという。さらに話を聞くと、オーストラリアからの留学生で、ドイツで音楽を勉強しているのだという。

出発後、車掌が検札に来る。DBの車掌である。その後、もう1人の乗務員が、列車の行程表を配布する。これは各テーブルに1つずつである。4人のボックスだったが1枚しか渡されなかった。この行程表だが、車両の案内、各駅の到着・出発時刻の案内、乗り継ぎ列車の案内が記載されている。かなり詳細なものである。

列車はかなりの速度で走る。時々車内の表示器に速度が表示されるが、全区間を通しての最高時速は180kmだったと思う。速度ゆえの乗り心地の悪さというのはなかったが、速度に関係なく常に小刻みの振動があるのはいただけない。気動車なのである程度は仕方がないのかもしれない。

リューベック中央駅(Lübeck Hbf.)には10時04分に到着する。ここで、向かいの席に女性が座る。デンマークのマルメへ行くのだと言う。

5人組の屈強な男性陣が車内に入ってくる。警察か入国管理局の係員かであろう。適当に人を見繕って、パスポート検査をする。パスポートを見せると、「いつからドイツに来た」「仕事か?」などと色々聞いてくる。聞かれるのは構わないが、スケジュールを聞かれると面倒である。鉄道好きの旅行は普通の人がしないような行程をとることがあるため、怪しさはある。英語でまとめたスケジュール表を見せ、今日またドイツに戻ると言うと、納得したようで、にやりと笑って"Have a nice trip!"と言ってもらえた。その後、これまた3人の屈強な男性陣が入ってくる。こちらは黒くて大きな犬を連れている。麻薬犬であろう。無作為に荷物を抽出し、床に置いて、犬ににおいをかがせている。向かいの女性が、スウェーデンからドイツに来たときには1回も検査がなかった、今日は厳しい、と言った。

オルデンブルク(Ordenburg(Holst))には10時37分到着し、39分に発車する。定刻である。

フェーマルン・スンド橋と呼ばれる長い鉄橋を渡り、プットガルテン(Puttgarden)には11時05分に到着する。

11時08分、プットガルテンを出発する。しかし、発車してすぐに止まってしまう。5,6分停車した後、車内放送が入る。放送は英語でも行われる。悪天候のため、フェリーが遅れているとのことであった。

 

11時20分頃、列車は最徐行でフェリーの中に入る。これがこのルートのハイライトであろう。私自身、これを経験したくてこの列車に乗ったのである。

列車が停車すると再び放送がある。航行中は車内に残ることはできないので、貴重品の入ったバックだけを持って、列車から降りる。

フェリーは"Prinsesse Benedikte"という名であった。

プットガルテン出航前。

船内を歩いてみる。免税店や食堂は充実していた。

子供の遊び場もあった。

ゲームコーナー。

少し高そうなレストラン。

カフェテリアで昼食を食べた。マッシュポテトとソーセージのセットを注文する。クレジットカードで支払ったら。デンマークのクローネで明細が来た。デンマークの船なのだろう。

船は揺れることなく進む。飯を食べている間に出航したようであるが、全く気がつかなかった。食べ終わってデッキに上がったときにはじめて動いていることに気がついた。それにしてもひどい霧である。

 

12時10分頃、まもなく到着するとのアナウンスがあり、客がぞろぞろと列車に戻る。この船、カーデッキが2層式になっており、ICEは一番下の層に格納されている。

上部カーデッキ。

下部カーデッキ。

12時15分、デンマーク側に入港する。列車のドアが閉まり出発する。最徐行で前方へ進む。車内放送では"Welcome to Denmark"と言っている。

下船直前、列車の窓から。

すぐにロービュ(Rodby)に到着する。ここで何人か乗車する。このICEは国際列車であるが、それと共にデンマークの国内輸送も担っているのであった。ロービュを15分遅れの12時25分に出発する。

ニュクービン(Nykøbing)には12時42分に到着した。ここで6分ほど停車する。停車中に連結のショックがある。コペンハーゲンに着いてから確認すると、後ろに4両増結されていたので、この時に連結したのであろう。7分遅れの12時48分に出発する。

車窓から見るに、家の形が何となくドイツと違う。せいぜい2階建てで、かわいらしい感じの家が多い。この区間はぽつぽつと家がある程度で、いわゆる「のどかな田園風景」であった。

ボアディングボー(Vordingborg)には7分遅れの13時10分に到着し、11分に出発する。

検札が再びある。今回は、デンマーク国鉄の車掌による検札である。この車掌、大柄で声が大きく、陽気な人だった。

ネストベス(Næstved)には10分遅れの13時29分に到着し、30分に出発する。

ホイイ・トストロプ(Høje Taastrup)には1分遅れの14時に到着した。ダイヤに余裕があるのか、いつもよりも速度を出したのかは分からぬが、遅れはほとんど回復した。14時01分に出発する。

コペンハーゲン中央駅(København H)には定刻1分遅れの14時15分に到着した。隣のオーストラリアの女性は14時29分発のストックホルム行きに乗り換えるとのことで、遅延の際にははらはらしていたが、幸い無事に乗り換えられそうであった。

 

【2012/2ドイツ】(目次

34,ベルリンからハンブルクへ:ICE1616:2012/3/1【2012/2ドイツ】

35,ハンブルクからコペンハーゲンへ:ICE33(渡り鳥コース):2012/3/1【2012/2ドイツ】【←本記事】

36,コペンハーゲン駅からウスターポートへ:エストー(S-Tog):2012/3/1【2012/2ドイツ】

 

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【ICEの乗車記録】

34,ベルリンからハンブルクへ:ICE1616:2012/3/1【2012/2ドイツ】

【国際列車の過去の乗車記録】

13,シアトルからバンクーバーへ:アムトラック・カスケーズ(Amtrak Cascades)510列車(1):2011/8/14【2011/8アメリカ合衆国】

28,ワカバルからシンガポールへ:Ekspres Sinaran Timur:2010/8/17【2010/8シンガポール・マレーシア】

12,シンガポールからスレンバンへ:Ekspres Sinaran Selatan:1等車:2010/8/14【2010/8シンガポール・マレーシア】

 

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