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12,シンガポールからスレンバンへ:Ekspres Sinaran Selatan:1等車:2010/8/14【2010/8シンガポール・マレーシア】

投稿日:2019年6月23日

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2010/8/14:KTM Intercity:Ekspres Sinaran Selatan:Singapore→Seremban

13時発クアラルンプール・セントラル行きの" Ekspres Sinaran Selatan "の改札は、12時30分に始まった。

入国審査場の前のゲートが開き、まずそこで切符の確認が行われる。

その後、ホーム方へ進むと、そこが入国審査場である。係員のおばさんがマレーシアの入国カードを配っており、それをもらって記入し、次いで入国審査をすませる。パスポートには何もスタンプは押されず、入国カードに「Tg Pager Station」の印が押される。

こうして、シンガポールの出国審査をしていないのにもかかわらず、マレーシアに入国した。シンガポールの出国審査は、マレーシアとの国境に近いウッドランズ(Woodlands)で行われることになっている。このような不思議な状態になったのは、マレーシアとシンガポールの間で1990年に結ばれた「シンガポール領内のマレー鉄道の敷地の扱いに関する協定」の理解に、双方の食い違いがあったことによるものらしい。

出国審査が終わると、そこに13時発の" Ekspres Sinaran Selatan "が停車している。列車名の"Ekspres"は、英語で"Express"、すなわち急行列車の意味であろう。"Selatan"は、「南」を指すマレーシア語である。"Sinaran"は「光」を意味するらしい。

編成は、最後尾に電源車がつけられ、そこから前に向かって4両が2等車、次の1両が1等車、そして先頭がディーゼル機関車である。食堂車はない。レストランで昼飯をすませておいてよかった。それにしても、意外と短い編成である。

電源車。

5両の客車。

先頭はインド製のディーゼル機関車であった。運転台をちらっと覗くと、白い服に白い帽子をかぶった男性の運転手が手を振ってくれる。イスラム教徒なのだろう。

 

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私が乗るのは1等車である。切符のKoc/Coarchの欄には、J1と書かれている。Kocはマレーシア語で、Coarchは英語、車両を意味する言葉のようである。すなわち、日本風に言うと、J1号車である。もっとも、1等車は編成中に1両しかない。

シンガポール駅のホームはかなり低い。ドアのステップをよじ登って列車に乗る。ドアのステップには車両の銘板があり、「HYUNDAI KOREA 1992」とある。1992年の韓国現代製の車両である。

1等車に入る。第一印象として、薄暗く、古めかしく感じる。汚いという感じはないが、使い込まれて黒っぽくなったといった印象がある。ただ、座席は大きい。1列+2列の3列配置で、1等車らしい座席である。昨今のJR東日本のグリーン車とは大違いである。床に赤いカーペットが敷かれているのも、1等車らしくてよい。シートピッチもなかなか広い。しかし、そのためか、座席と窓割が合っていない座席もある。幸い、私の座席は窓の横だった。ちなみに、座席番号は、切符の"Tempat/Place"の欄に書かれている。私の座席は3Aである。

1等車には、見た感じ余裕のある旅行者といった感じの人が多い。私のようにレイルパスを持っている人を別とすれば、1等車と2等車だと2倍程度の金額差があるため、安く行きたい人は2等車を選ぶであろう。

1等車の後ろには、KTMの制服を着た車掌陣が固まって座っている。車掌室がないのか、座り心地のよい1等車の空いている座席に座っているという感じである。

トイレは、洋式といわゆる和式がそれぞれ設置されている。清掃はしっかりとなされており、汚い感じはしなかった。

2等車も見てみる。こちらは、2列+2列のシートが並んでいる。日本の特急列車とほとんど同じだが、1等車と違って座席を回転させることができない。編成の中央部を境に、前向きの座席と後ろ向きの座席が並んでいる。

連結器は、日本のように全体が幌で覆われているわけではない。連結部分からは線路の砂利が見える。

座席に座って出発を待つ。座り心地はよい。ちなみに、肘置きのふたを開けると、テーブルが格納されている。

 

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13時、定刻にシンガポール駅を出発する。列車は、シンガポール駅に敬意を払うかのように、ゆったりとしたスピードで出発する。

シンガポール領内では、あまりスピードを出さない。のんびりと進んでいく。

13時15分、ブキッ・ティマ(Bukit Timah)駅を通過。駅と言っても、現在は乗降を扱う列車はなく、信号所である。

13時25分、ホームのある駅に停車する。駅名表には、"Woodlands Train Checkpoint"と書かれている。シンガポールの出入国審査場のあるウッドランズ駅である。車掌が、"Passport"と言って車内を廻り、降りるように指示をする。

1等車は、出国審査場の入り口に一番近い場所に停車する。この駅はホームが高い。日本と同じ高さである。一方で列車にはステップがあるので、逆段差が生じている。

ホームに降り、出国審査場の建物に入る。パスポートを見せると、入国カードをとり、出国スタンプを押される。空港と変わらない。この手続きによって、シンガポール出国し、マレーシアに入国しているという正常な状態になる。

出国審査をすませて、隣の部屋に行く。ここにはベンチが並んでおり、列車に再び乗車可能になるまではここで待つことになる。

13時50分に乗車開始となり、先ほどと同じ車両に乗車する。

13時55分にウッドランズを出発する。すぐに橋を渡る。左側には自動車道が、右側には何本かのパイプが見える。ここがコーズウェイ(Causeway)だろう。SBS Transitの超満員のバスも走っている。

コーズウェイを渡ると、すぐにジョホールバル(Johor Bharu)に到着する。14時である。

ジョホールバル駅前には、大型ショッピングモールのような建物もあり、賑わいが感じられる。

14時06分、ジョホールバルを3分の遅れで出発する。車掌の検札がある。切符を見て、穴あけパンチで切符に穴を入れる。そうすると、その屑が床に落ちる。車内には紫色の服を着た清掃員も乗っており、清掃員が車掌の後ろを歩き、その屑を箒とちりとりで回収している。

少しうつらうつらとしていると、また人の気配が感じる。ミネラルウォーターとケーキが配られていた。1等車だけのサービスだろう。ただ、ケーキはバターの味が強く、あまり美味しくない。

車内には液晶のテレビモニターがある。韓国のサムスン製である。車掌がDVDの装置を操作する。2010年でマレー鉄道125周年らしく、その説明や、先日のダイヤ改正に伴う新しい長距離列車の時刻などが放送される。イヤホンなどと言う気の利いたものはなく、車内に音声が流れる。自社のCMが終わった後に、アニメが一本流される。アクション系のアニメで、ストーリーはよく分からなかったが楽しめた。それが終わると、また車内は静かになる。

車窓であるが、単調といえば単調なのかもしれない。道路と平行に走る箇所が多いが、時には木々の中を走り、時には木々が伐採されて赤茶色の土が一面に広がった風景が見える。このような風景が延々と続くような場所は、日本にはない。急行が止まるような駅がある街は、アパートやビルもある。なお、窓は汚れていて、写真撮影には不向きである。

列車は、一端走り出すと、かなりの速度を出す。線形が良くないので、よく揺れる。

ディーゼル機関車の後ろの車両だからだろうか、時々ディーゼル列車特有の排気ガスの臭いがする。ティッシュで鼻をほじると、真っ黒になっていた。どこかに隙間があり、排気ガスもどんどん進入して、気が付かぬうちに吸い込んでいたのだろう。

西海岸線はほとんどが単線で、列車交換は駅で行う。クンパス・バル(Kempas Baru)で貨物列車と、クライ(Kulai)でシンガポール行きの"EKSPRES SINARAN SELATAN"と列車交換を行う。クンパス・バルとクライでは、交換する列車が先に停車していたので、この列車はそのままホームに入って、すぐに出発する。

ラビス(Labis)でも列車交換を行うが、ここでは交換列車がまだ到着していない。まず、この列車がホームのある線路に入り、客扱いをする。

客扱いが終了すると、進行方向と逆方向に動き出す。機関車は前にしかないので、推進運転である。ある程度後退してから、再び前に動き出し、別の線路に進入する。行違線というのだろうか。ここにはホームがない。ここで交換列車を待つ。このような面倒な方法をとるくらいなら、駅を島式ホームにしたり、あるいは2面2線にしたりする方が良いのではと思うが、マレーシアではこのようなやり方が普通のようで、今後も何回かこのような体験をすることとなった。

ラビスまでは時刻表通り、または時刻表よりも早いペースで走っていた。ただ、ラビスで対向列車が遅れてきたので、この列車も、それ以降ずるずると遅れ始める。

スガマッ(Segamat)は沿線の中でも割と大きな街に見えた。駅のすぐそばには長距離バスのバスターミナルがあるようで、何台ものバスが出入りしているのが見える。

グマスには17時35分に到着する。ここは、東海岸線と西海岸線の接続駅である。この日の夜、再びこの駅を通過することになる。接続駅ということもあってか、この駅はわりと大きい。ホームも2つある。ここで10分ほど停車する。

デッキのドアからディーゼル機関車を見ると、給油か給水かは分からないが、線路上のマンホールから機関車にホースが伸びていた。

反対ホームでは、どこに行く列車かは分からぬが、客を乗せた列車が停車していた。

シンガポールのセブンイレブンで仕入れておいたパンを食べる。

グマスの次のタンピン(Tampin)は、世界遺産マラッカの最寄り駅である。ただ、マラッカに行くためにマレー鉄道に乗るというのは物好きくらいのようで、シンガポールやクアラルンプールからバスで向かうのが普通らしい。

スレンバン(Seremban)には19時20分に到着した。12分遅れである。到着の直前に車掌が来て、「次の駅がスレンバンだ」と教えてくれる。車掌は検札以外であまり仕事をしているようには見えないが、気を遣ってくれているようである。

スレンバン駅のホームは高かった。ここまでがクアラルンプールの通勤圏のようで、3両編成の通勤電車がクアラルンプールへ30分おきに出ている。そのため、ホームの高さも通勤電車にあわせているのだろう。スレンバンより先は電化されているが、急行列車は機関車の付け替えをすることなく、19時25分にクアラルンプールに向けて出発した。

 

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各駅の停車時刻と実際の到着時刻をメモしておいたので、以下に記す。

停車駅 - 予定時刻(実際の時刻)

Singapore   13時00分(13時00分発)

Johor Bharu 14時03分(14時00分着、06分発)

Kempas Baru 14時32分(14時21分着、26分発)

Kulai 14時53分(14時53分着、53分発)

Kluang 15時38分(15時32分着、38分発)

Labis 16時27分(16時20分着、22分発)-行違線で交換列車を待つ。出発は16時43分。

Segamat 16時53分(17時10分着、10分発)

Gemas 17時28分(17時35分着、45分発)

Tampin 18時18分(18時28分着、28分発)

Seremban 19時08分(19時20分着、25分発)

Kajang 19時44分

Kuala Lumpur Sentral 20時16分

 

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