福島交通飯坂線は、福島と飯坂温泉の9.2kmを結ぶ路線で、1924年に開業した。両端の駅を含めて12駅、乗り通すと所要時間は23分である。本数は比較的充実しており、現在、朝はおよそ20分間隔、昼間は25分間隔、夜は30分間隔で運行をしている。
2023/9/30:福島交通飯坂線:普通:福島→飯坂温泉
2023年9月30日土曜日。この日は阿武隈急行で宮城から福島まで来て、時間に余裕があったので、福島交通飯坂線にも乗車することにした。およそ15年ぶりの乗車である。
福島駅では、福島交通と阿武隈急行が改札口、ホームを共用している。
券売機は福島交通、阿武隈急行がそれぞれ自社のものを用意している。
福島から飯坂温泉までは370円である。
先述の通り、福島交通の福島駅は阿武隈急行と改札口、ホームを共用しており、改札口側から見ると、左側を阿武隈急行線、右側を福島交通飯坂線が使用している。
福島交通の駅名標。
飯坂線は昼間25分間隔での運行で、次は14時40分発である。列車は、14時38分に福島駅に入線した。2分の停車で、飯坂温泉行きとして折り返す。
福島交通の定期列車は、現在1000系で統一されている。この車両は元東急1000系であり、2016年から2018年にかけて譲渡された。中間車を先頭車化改造したため、顔つきはオリジナルの東急1000系とは異なる。2両編成4本と3両編成2本が在籍している。
14時40分発の飯坂温泉行きは、2両編成での運行であった。(写真は飯坂温泉駅にて撮影)
ヘッドマークには「いい電」「GOOD TRAIN」とある。「いい電」は、飯坂線の愛称である。
側面。窓には、福島市のマスコットキャラクター「ももりん」がラッピングされている。
車内はロングシートである。
ラッピングは飯坂温泉の四季をイメージしているという。
連結面には暖簾がある。
ドア上には観光案内を兼ねた路線図がある。
列車は14時40分に福島を出発した。ロングシートはある程度埋まっている。列車には最近の地方私鉄では珍しく、車掌が乗務する。時折車内を巡回し、無人駅から乗車した客に乗車券を販売するなどしているほか、各駅では降車客の乗車券回収を行っている。
飯坂温泉までの中間地点に近いところにある笹谷で、対向の福島行きと行き違いをする。
笹谷の次の桜水には車両基地がある。
車窓から。
花水坂駅。駅にはICカードの端末がある。飯坂線には、福島交通で使用できるNorucaという交通系ICカードで乗車可能であるが、Suicaなどのその他の交通系ICカードでは乗車できない。
飯坂温泉には15時03分に到着した。到着すると右側の降車用ホーム側ドアが開く。列車は折返し15時05分発の飯坂温泉行きとなる。客が全員降りると、乗務員は右側のドアを閉めて、左側の乗車用ホーム側ドアが開く。
飯坂温泉駅からの帰りは、15時30分発の福島行きに乗車することにした。
20分ほどあるので、駅の周りを少し歩いてみた。駅のすぐ横には摺上川が通っており、駅前に十綱橋がある。
この川沿いに温泉街がある。もっとも、温泉旅館の中には改修中で休業、あるいは廃業したものもあった。また、右側手前のビルは、もともと温泉旅館だったようであるが、現在ではサービス付き高齢者住宅に生まれ変わっている。
橋から反対側を見る。
2023/9/30:福島交通飯坂線:普通:飯坂温泉→福島
飯坂温泉駅。
駅には地元の野菜などを売るスペースがあり、その他にファミリーマートが入っている。
階段を降りたところが改札・ホーム階である。
切符売り場。
改札口は、出発、到着にあわせて駅員が立ち、その他の時間は閉ざされている。
乗車券。
15時30分発の福島行きは、15時28分に飯坂温泉に到着する。
それにあわせて改札口が開き、乗車ホームへ移動した。
この列車にも、窓にラッピングがなされていた。
福島の一つ手前の曽根田駅には、休憩所としてかつての主力車両7000系が保存されている。学生が多いように見えたが、自習室としても使用されているようであった。
東北新幹線と山形新幹線を繋ぐ新しいアプローチ線だろうか、工事が進んでいた。
まもなく終点の福島である。車内のモニターは、バスでもよく見かけるものである。
終点の福島には15時53分に到着した。
【2008年の飯坂線】
2008年当時の飯坂線は7000系での運行であった。
車内。
路線図。
福島から飯坂温泉までの乗車券。車掌から購入したものである。360円也。現在より10円安い。
乗車券。飯坂温泉の券売機で購入したもの。
飯坂温泉駅。
2008年の飯坂温泉界隈。
【東急1000系の乗車記録】
【福島県の民鉄】
阿武隈急行線(2):梁川から福島へ:阿武隈急行AB900系「阿武急 ラプラス&ラッキートレイン」:2023/9/30
阿武隈急行線(1):槻木から梁川へ:阿武隈急行8100系「政宗ブルーライナー」:2023/9/30
9,会津田島から下今市へ:会津鉄道・野岩鉄道・東武鬼怒川線:東武6050系:2020/10/10【2020/10東北】
8,会津若松から会津田島へ:会津鉄道:お座トロ展望列車・会津浪漫花号:2020/10/10【2020/10東北】