日本の船 記録 2023/3沖縄

5,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(1)1等室:2023/3/9【2023/3沖縄】

投稿日:2023年4月22日

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鹿児島~那覇航路は、マルエーフェリーとマリックスラインが共同で1日1便運航しており、所要25時間である。直行ではなく、奄美群島を経由する。鹿児島発の場合は、鹿児島を18時に出港して、奄美大島に翌朝5時、徳之島に9時10分、沖永良部島に11時30分、与論島に13時40分、沖縄本島に入り本部港に16時40分、終点の那覇港には19時に入港する。

3月9日に鹿児島を出る便は、マリックスライン社の「クイーンコーラルクロス」による運航で、このフェリーには2等室、2等寝台A、1等室(1名)、1等室(2名)、特等室が設定されている。今回は1等室(1名)を予約した。この部屋は窓付きの1人用個室で、個室内にトイレが付いている。予約は、乗船日の1ヶ月前から電話でのみ対応とのことだったので、直接マリックスライン社に電話をして予約をした。1等室(1名)は6室のみであるが、無事に確保することができた。

1等の運賃は、鹿児島から那覇まで29,760円で、これに燃料油価格変動調整金1,680円が加算されて計31,440円であった。ちなみに、一番安い2等席だと鹿児島から那覇までの運賃が14,880円であるから、1等は2等の2倍の運賃である。

 

2023/3/9-10:マリックスライン:クイーンコーラルクロス:鹿児島新港→那覇港

当日、16時30分に鹿児島中央駅の東5番乗り場を出る鹿児島新港行きのバス「鹿児島新港ポートライナー」に乗車して、鹿児島新港のターミナルには16時50分過ぎに到着した。

 

ターミナルの3階に窓口がある。

窓口の前に乗船申込書を記入するところがある。予約の有無にかかわらず記入をしなければならない。

乗船申込書を記入後、窓口でそれを提出し、料金を支払う。今回は、前述の通り1等1人部屋を予約していたので、31,440円であった。クレジットカードで支払い可能であった。

 

乗船券。

 

3階には乗船待合室がある。既に乗船開始時刻となっていたので、人はいなかった。

3階には売店コーナーがあり、4店舗中2店舗が営業をしていた。

 

3階から外に出る。一方には、マルエーフェリーの「フェリー波之上」が停泊していた。こちらは、この日の朝に那覇から到着し、翌日の那覇行きに充当されることとなっている。

 

反対側に、本日乗船するマリックスラインの「クイーンコーラルクロス」が停泊していた。総トン数8000トン、全長145m、全幅24m。2021年11月に就航を開始したばかりの、まだ新しい船である。

貨物の積み込みが行われており、貨物を持ち上げたフォークリフトが次々に船内に入っていった。

 

乗船は2階からである。

 

通路を歩き、ボーディングブリッジから船に乗る。

船の上部には、「鹿児島←→奄美群島←→沖縄」と行先が記されている。

 

ボーディングブリッジに入るところに係員がおり、乗船券に印が押された。

船に入ると、そこは2階であった。車両甲板脇の狭い通路を進む。絵画が飾られており、良い雰囲気である。

エスカレーターを上がり3階へ向かう。

 

エスカレーターを上がったところが3階である。ここに案内所があり、船員が出迎えてくれる。乗船券を見せると、乗船券と引き替えに部屋の鍵が渡され、場所を教えてくれる。

 

船室は3階と4階の2フロアに設置されている。3階の案内所脇の通路が、特等室、1等室の区画となっており、ここは自動ドアで仕切られている。

まずは自室に向かう。通路を進むと、最初に定員2名の特等室が2部屋あり、その次に定員1名の1等室が6部屋、定員2名の1等室が6部屋続く。定員2名の1等室のうち2部屋はコネクティングルームとなっており、4名での使用も可能とのことである。

写真左側が船室で、右側に、1等室用のシャワーブースがある。男性用2室、女性用1室である。

 

自室は114号室であった。照明も客室表示も洒落ている。

1名部屋である。

 

部屋に入る。

 

まず、入ったところに使い捨てのスリッパが置かれていた。

 

入ったところはフローリングで、奥の方が絨毯となっている。

 

ベッド。

ベッド上には、上下セパレートタイプの寝間着と、布団カバーが置かれていた。寝間着には「QUEEN CORAL CROSS」の刺繍があった。

ベッド下は空いており、スーツケースなどを収納することも可能である。

 

ベッド脇には枕灯、室内灯のスイッチとコンセントがある。

 

ベッドの足側の壁にテレビが据え付けられており、寝ながら見ることができるようになっている。

テレビでは、航路図を表示するチャンネルがあった。また、港にいる間は、各テレビ局の番組を見ることもできた。

別のチャンネルでは、安全ビデオが流されていた。このチャンネルでは、奄美群島の観光案内も後ほど放映されていた。

 

デスク周り。

 

デスクの下に椅子、ゴミ箱、冷蔵庫が置かれていた。

 

デスクの上には、ポット、ティッシュボックス、お茶セットとテレビのリモコンが置かれていた。壁にはコンセントが2つ設置されている。

ポットとティッシュボックスは、動かないように机に固定されていた。

 

お茶セット。

開けると、カップが入っている。ノリタケ製であった。

上部左右の蓋を取ると、インスタントのお茶とコーヒーが入っていた。

 

窓からは、進行方向右側の風景が見える。

 

ハンガーは2本ある。

 

入口のドア脇にエアコンのパネルがあった。その下は室内灯のスイッチである。「E」とあるのは客室に入ってすぐのところの照明のことであった。

 

客室側からドアの方を見る。

右側の少し重ためのドアを開けると、温水洗浄便座付きのトイレがある。

その反対側には洗面台がある。タオルはあるが、バスタオルの用意はない。

石鹸は下に手を翳すと自動で出るようになっている。

 

アメニティは歯ブラシのみである。ひげ剃りはない。

歯ブラシは竹素材で作られている。歯ブラシの持ち手には「Queen Coral」と刻まれていた。

 

一般的に、ホテルの客室ドアには非常時の避難経路図が掲示されているが、こちらも同様であった。ただ、船であるから、ホテルのそれよりも注意書きは多い。非常時の脱出経路図、非常の際の合図などが記されていた。

そのほか、救命胴衣着用方法の案内もあった。

 

出港までまだ時間があるので、少し船内を見て回ることにした。(以下、写真は空いている時に撮影)

船内中央部には吹き抜けがあり、コンパクトながら洒落た雰囲気となっている。3階のこの空間には、案内所、食堂、売店がある。

4階から見た吹き抜け。

 

自動販売機と給湯器も、3階、4階の中央の吹き抜けの空間にある。自動販売機の飲料の価格は市内と変わらず、手頃な値段であった。お菓子、カップ麺、酔い止めも自動販売機で購入可能である。

 

中央部の窓側には、ソファーやベンチが置かれた共用スペースがあった。コンセントも設置されている。航行中、いつも人がいる感じであった。

大型の荷物を収納できるロッカーが設置されていた。

 

レストラン、案内所、売店の営業時間が掲示されていた。案内所と売店は21時半まで開いており、翌日は主に港に停泊中に開くようであった。

 

「荷役による遅延について」という案内があった。2月から4月にかけての鹿児島行きでは、沖永良部島、徳之島、奄美大島の農作物の大量出荷の影響で、荷役作業に時間がかかり、遅延が生ずることもあるらしい。

 

3階の1等船室がある側と反対側には、2等室の大部屋があった。2等の運賃は1等の半額である。

2等室は、このほかにも小部屋が3階、4階各所にあり、定員は計451名となっている。また、2等寝台Aが17室、3階と4階に設置されており、定員は計180名となっている。

 

4階の最前部には、ビューシートと呼ばれるシートがあった。

前向きのベンチとソファーで構成されている。

ガラスは潮で少し汚れていたが、それでも前の様子を見るには十分であった。最前部まで貨物が積まれているのが分かる。

 

4階には喫煙ルームがある。この場所以外は禁煙である。

 

3階の案内所脇にはキッズルームが用意されていた。

 

【2022/3沖縄】(目次

4,鹿児島中央駅から鹿児島新港へ:鹿児島交通「鹿児島新港ポートライナー」:2023/3/9【2023/3沖縄】

5,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(1)1等室:2023/3/9【2023/3沖縄】【←本記事】

6,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(2)鹿児島→:2023/3/9【2023/3沖縄】

7,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(3)→奄美大島→徳之島→沖永良部島→:2023/3/10【2023/3沖縄】

8,鹿児島から那覇へ:マリックスライン「クイーンコーラルクロス」:(4)→与論島→本部→那覇:2023/3/10【2023/3沖縄】

 

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