釧路から乗車した北見行きの都市間バス釧北号は、北見駅前の北見バスターミナルに12時半に到着した。ここからは列車で旭川へ向かう。北見を13時25分に出発する石北本線の特急大雪4号の指定券を予約していた。
特急石北本線の特急列車は、現在、札幌と網走を直通するオホーツク号が1日2往復、旭川と網走を結ぶ石北本線内完結の大雪号が2往復の運行である。2017年3月のダイヤ改正までは札幌発着のオホーツク号が1日4往復の運行であったが、それ以降は2往復が旭川発着となり、旭川発着の列車には「大雪」という列車名が付与された。「大雪」という列車名は、かつて石北本線の急行列車で使われており、その急行が1992年に廃止されて以降、25年ぶりの復活ということになった。
なお、乗車した11月にJR北海道の時刻表を確認した限りでは、大雪号は、全便「10月20・21・26~28日・11月2・4・9~11・16~18・24・25・30日は運休」となっていた。つまり、閑散期の平日、火・水・木曜日は運転をしないということである。したがって、日によっては、石北本線を走る特急列車はオホーツク号の1日2往復のみということになる。
特急オホーツク号・大雪号には、基本的にキハ183系4両編成が用いられる。2号車にはグリーン車が設定されているが、グリーン車の車両は、かつて特急北斗で使われていたハイデッカー構造のものである。せっかくなので、これに乗っておきたかった。
2021/11/6:石北本線:特急大雪4号:北見→旭川
北見駅。
駅構内。現金対応の自動券売機が1台設置されている。
改札口の横に、クレジットカード専用の自動券売機がある。また、写真のさらに左側には、みどりの窓口がある。
クレジットカード専用の自動券売機で、えきねっとで予約・決済していた旭川までの乗車券と特急券を発券した。
北見から旭川まで、乗車券は4,510円である。(旭川到着後撮影。乗車記念印は旭川駅で押してもらった。)
北見から旭川まで、特急券・グリーン券は合計5,000円であった。
13時15分過ぎに、大雪4号旭川行きの改札が始まる。大雪4号は駅舎寄りの1番線からの出発である。駅員に切符を見せると、「2号車は右側のDでお待ちください」と言われた。
北見駅1番線ホーム。
ホーム上にはアルファベットの目印があり、動物のイラストが描かれていた。
特急大雪4号旭川行きは、定刻13時25分に北見に到着した。北見の停車時間は僅かで、すぐに出発となる。
行先表示は幕式である。
2号車グリーン車に乗車する。
グリーン車はハイデッカー構造であり、ドアから客室へはスロープとなっている。(1号車側から撮影。)
客室内もドア近くはスロープが続いている。
座席は、1+2の横3列配置である。
窓がかなり上の方まであるのが特徴である。
座席自体は、前日に乗車したキハ283系特急おおぞらのそれと同一であった。
2人掛け。
1人掛け。
大型のフットレストが設置されている。
座席には大型の枕があり、その横には読書灯がある。
肘掛けにリクライニングと読書灯のボタンがある。
その肘掛けにはコンセントも設置されている。
カップホルダー。
2号車の3号車寄りデッキには、車内販売準備室のようなスペースがある。写真では、カーテンで閉ざされているところである。JR北海道の特急列車では車内販売は既に廃止されているが、特急オホーツク・大雪では、土休日の一部列車で、この設備を使って、JR石北本線応援団による地域特産品販売が行われているらしい。残念ながら、この日は特急大雪1号・2号のみがその車内販売の対象列車であり、4号では無人であった。
その横の通路上には、かつての寝台列車にあったような折りたたみ式の椅子がある。
ドア横にはくずもの入れがある。
3号車。この車両は、半分が指定席、半分が自由席の扱いである。可動式枕が設置されたグレードアップ座席が設置されている。なお、指定席の1号車も同様の座席である。
指定席の座席には、枕カバーに「指定席」と書かれている。
4号車は全車自由席である。
旧来のリクライニングシートが並んでいた。モケットには丹頂が描かれている。こちらも空いていた。
2号車の1号車寄りには洋式トイレと洗面所がある。
洋式トイレ。
洗面所。
3号車には、洋式トイレ、男性用トイレ、洗面所がある。
洋式トイレ。
男性用トイレ。
トイレの向かい側に洗面所があるが、妙に広いスペースであった。
さて、特急大雪4号旭川行きは、北見を定刻13時25分に出発した。
グリーン車の車内は、列車が北見に到着した時点では無人で、北見で、私と老夫婦の計3人が乗車した。
留辺蘂に停車した後、生田原には14時05分に到着した。
駅舎には、オホーツク文学館と生田原町図書館が入っている。
遠軽には14時20分に到着した。遠軽では4分ほど停車する。
乗車したハイデッカーグリーン車を撮影した。窓が高い位置にあり、さらに天井の方まで窓があるのが分かる。この車両に乗りたかったのである。
遠軽駅ホーム。
のりば案内には、1989年に廃止された名寄本線の「紋別・名寄方面」が残されていた。かなり古くから使っているものなのだろう。
石北本線は遠軽で進行方向を変える。
15時24分に遠軽を出発した。出発してすぐ、進行方向右側には瞰望岩という岩が見える。
丸瀬布を通過すると、かつては、下白滝、旧白滝、白滝、上白滝、奥白滝と、「白滝」の付く駅名が5つ続いていた。ただ、利用者減少に伴い、奥白滝は2001年に、下白滝、旧白滝、上白滝は2016年に廃止となり、現在は、白滝駅を残すのみである。
白滝には15時に到着した。
反対側のホームにも待合室がある。
駅名標。
白滝を出ると、次は上川である。白滝と上川の間には、かつては、前述の上白滝、奥白滝のほか、上越、中越、天幕駅があったが、上白滝と天幕は廃止、奥白滝、上越、中越は信号所化されている。白滝を出ると、特急も普通も、次の停車駅は37.3km先の上川である。
奥白滝信号所。
車窓から。
上川には15時40分に到着した。
石狩川を何度か渡る。
秋の車窓である。
高架に上がり、ビル街が見えてくると、まもなく旭川である。
終点の旭川には16時19分に到着した。
今回乗車したハイデッカーグリーン車「キロ182-504」。1986年に製造されたとのことである。
古い車両であり、傷みも激しい。
隣のホームには、16時30分発の特急ライラック34号札幌行きが停車していた。大雪4号からライラック34号に乗り継いで札幌方面へ向かう場合、特急料金は通しで乗車するのと同じ扱いになるという。
旭川駅。
この駅舎になってから、ちょうど10年である。
旭川駅外観。2015年にイオンモール旭川駅前とJRイン旭川が開業し、イオンモール旭川駅前へは駅から直接入ることができるようになっていた。イオンモールは客で賑わっていた。
【2021/11北海道】(目次)
10,釧路から北見へ:阿寒バス「釧北号」:2021/11/6【2021/11北海道】
11,北見から旭川へ:特急大雪4号:グリーン車:キハ183系:2021/11/6【2021/11北海道】【←本記事】
12,旭川駅から旭川空港へ:ふらのバス「快速ラベンダー号」:2021/11/6【2021/11北海道】
【同区間のバスの乗車記録】
12,旭川から温根湯へ:道北バス「特急石北号」:2006/7/31【2006/7北海道】
【JR北海道の特急列車の乗車記録】
7,札幌から釧路へ:特急おおぞら7号:グリーン車:キハ283系:2021/11/5【2021/11北海道】
6.札幌から函館へ:特急北斗4号:2021/3/20【2021/3北海道】
5,旭川から新千歳空港へ:特急スーパーカムイ30号・快速エアポート166号:2013/5/20【2013/5北海道】
12,稚内から札幌へ:特急サロベツ:2010/2/15【2010/2北海道】
【グリーン車の乗車記録】
塩尻から長野へ:JR篠ノ井線:特急しなの11号:グリーン車:2021/9/11
4,銚子から千葉へ:JR総武本線:特急しおさい10号:グリーン車:2020/11/13【2020/11千葉】
JR東海道本線:湘南ライナー9号:グリーン車:215系:2020/11/6
JR東海道本線:ホームライナー小田原23号:グリーン車:185系:2020/11/2
7,ハウステンボスから博多へ:特急ハウステンボス14号:グリーン車:2016/9/4【2016/9九州】