小田急70000形GSE(Graceful Super Express)は、2018年に運行を開始した小田急の特急列車「ロマンスカー」用の車両であり、現在運行するロマンスカーの中で唯一、両先頭車に展望席が設置されている。
昼間は主に「特急はこね」の運用に入り新宿と箱根湯本を往復しているが、朝晩はモーニングウェイ、ホームウェイ号の運用にも入る。製造数はわずか2編成であるが、運用は小田急のウェブページでも公開されており、事前に確認をしたうえで乗車することが可能である。ただ、展望席、特にその一番前の席はさすがに人気があり、新宿から箱根湯本まで通しで乗車しようとすると、当日購入ではなかなか難しいようである。
2025/7/16:小田急箱根鉄道線・小田急小田原線:特急はこね20号:箱根湯本→新宿
2025年7月16日水曜日。箱根湯本を18時36分に出る、GSEで運行の特急はこね20号で新宿へ向かうことにした。この日は平日で、かつ関東地方は雨模様ということもあってか、当日14時の時点で、展望席の最前列は満席であったものの、2列目以降はちらほらと空席があった。2列目の席を予約した。
箱根湯本から強羅まで往復した後、箱根湯本には17時42分に戻ってきた。50分ほど時間があるので、いったん駅の外に出る。
ホームには、17時46分発の特急はこね18号が停車していた。こちらもGSEによる運行であった。
箱根湯本駅前。
駅前には土産物店や食堂、喫茶店が並んでいる。ただ、喫茶店の多くは既に営業を終えており、土産物店も18時頃に閉店の店が多い。少しお茶をとでも思ったが、気軽に入ることのできそうな店はもうなかった。
箱根湯本駅構内の土産物店はまだ開いていた。そこでは弁当も売られており、夕食用に1個購入してから、ホームへ向かう。
今回乗車する18時36分発の特急はこね20号は、18時28分に新宿からのホームウェイ1号として到着した。わずか8分の折り返し時間で、客を降ろすといったんドアを閉めて、座席の転換を始めとした車内清掃が行われる。
行先表示機。
再びドアが開いたのは、出発2分前の18時34分であった。今回は、新宿方先頭車の7号車の展望席に乗車する。
車内。
座席。
座席背面にはカップホルダーと傘のホルダーがある。
車内に荷物置きがある。
ドア。
乗車した7号車の隣の6号車のデッキ部にはトイレと洗面所がある。
男性用トイレは小便器のみであった。男性が入ることのできる洋式個室は4号車のみである。
洗面所。
本日の自席は展望席の前から2番目であった。
壁に固定式のテーブルがある。
席に着くと、すぐに定刻18時36分になり、列車が動き出した。横の窓も大型なので、前方の風景と横の風景を共に楽しむことができる。
入生田駅には箱根登山電車の車両基地である入生田検車区があり、登山電車区間の軌間幅1,435mmの車両がここに所属している。そのため、箱根湯本~入生田間には、ロマンスカーをはじめとする軌間幅1,067mmの車両と、山岳区間の1,435mmの車両が乗り入れることとなり、三線軌条区間となっている。
風祭駅は、2008年3月に新ホームができるまではホーム長がわずか49mで、ここに停車する小田急の車両は、駅の係員が一部のドアを非常コックで開けていたという。
箱根板橋付近までは国道1号と早川に沿って進む。
箱根板橋を出ると急曲線でJR東海道線と寄り添い、小田原には18時48分に到着した。
隣には18時53分発の急行新宿行きが停車していた。
小田原を出て小田急小田原線に入ると、秦野、本厚木、町田の順に停車する。一番前の席のうち2席は全区間乗車の2人組の客が予約していたが、残りの2席は、秦野から町田、本厚木から新宿の客であった。
箱根湯本駅で購入した弁当「箱根山とん焼&蕎麦つゆしゃぶ弁当」を開ける。1,180円也。美味しくいただいた。
終点の新宿には20時06分に到着した。
この列車の直後に到着した快速急行は、小田急電鉄のマスコットキャラクター「もころん」がラッピングされた「もころん号」での運行であった。
運転席にはもころん氏のぬいぐるみが置かれていた。
【小田急ロマンスカーの乗車記録】
小田急小田原線・江ノ島線:特急ホームウェイ87号(VSE):2022/2/28
小田急小田原線:特急さがみ60号(EXEα):2020/11/6
6,小田急小田原線:特急はこね60号(EXE):2019/10/20【2019/10神奈川】
小田急小田原線・東京メトロ千代田線:特急メトロはこね22号(MSE):2009/10/25
松田から町田へ:小田急小田原線:特急あさぎり4号(RSE):2009/10/25
【元・小田急ロマンスカーの車両の乗車記録】
長野電鉄:観光案内列車「特急ゆけむり~のんびり号~」:2021/9/25