小田急電鉄とJR東海は、新宿と御殿場を結ぶ特急列車「特急ふじさん」を運行している。新宿から松田までは小田急小田原線を走行し、松田から御殿場まではJR御殿場線を走行する。かつては「特急あさぎり」として御殿場線の沼津まで運行しており、JR東海と小田急がそれぞれ車両を保有していたが、2012年以降は小田急の車両のみによる運行となり、運行区間も現在の御殿場までに短縮された。さらに2018年に「特急ふじさん」に改称された。現在は1日3往復の運行で、新宿から御殿場までの所要時間は1時間40分程度、全区間乗り通すと運賃は乗車券・特急券込みで2,920円である。
2025/9/19:JR御殿場線・小田急小田原線:特急ふじさん6号:御殿場→新宿
2025年9月19日金曜日。御殿場を17時23分に出発する特急ふじさん6号新宿行きに乗車する。
御殿場駅の切符売り場で乗車券と指定席特急券を購入する。
特急ふじさんの切符は少し特殊である。購入すると、2枚渡されたが、1枚は「乗車券・特急券」というものである。「特急ふじさん6号」と記載されているが、座席は入っていない。
座席については、「指定券」に記載されている。
特急ふじさん号は、御殿場駅では3番線から出発する。
「特急ふじさん」に充当される車両は、小田急60000形(MSE)である。「MSE」とは「Multi Super Express」の略で、当初は東京メトロ千代田線・有楽町線直通の運用に対応する車両として製造され、2008年に運行を開始した。その後、車両が順次増備され、2012年に御殿場線直通の特急ふじさんの運用に入った。現在では、東京メトロ直通運用と特急ふじさんには60000形が専属で充当されており、その他の特急運用にも就いている。60000形には6両編成と4両編成が存在し、最大10両編成で運行するが、特急ふじさんは6両編成での運行である。
進行方向最後尾の1号車側は流線型の先頭車である。地下鉄直通運用に入るので、前面には非常用貫通扉がある。
小田急の子育て応援をテーマにしたキャラクター「もころん」のヘッドマークが掲出されている。
新宿行き先頭車の6号車は貫通型である。
こちらにも「もころん」のヘッドマークが掲出されている。
車体には、「ODAKYU-SUPER EXPRESS-60000」の文字が入っている。
ドア。
行先表示機。
車内。明るくも落ち着いた色使いである。
座席は薄くて硬めである。
テーブルはインアームテーブルである。
壁にコンセントが設置されている。
デッキとの仕切りドアの上には案内表示器がある。
デッキ。
くず物入れ。
3号車には、かつてカフェカウンターとして使われていたスペースがある。2009年に乗車した際にはここで弁当を購入したが、現在は閉鎖されている。カウンター下の陳列スペースには、「もころん号」の写真が何枚か飾られていた。
自動販売機は現在も営業中である。
2号車と5号車にはトイレと洗面所がある。
洋式トイレ。
男性用トイレ。
洗面所はカーテンの向こうである。カーテンには「MSE」の文字が入っている。
5号車には車いす対応の大型トイレが備わっている。
今回乗車した60000形は2007年に日本車輛で製造された車両であった。
特急ふじさん6号は、定刻17時23分に御殿場を出発した。各車両、混雑はしていないが、乗客が少ないわけでもない。一定の需要がうかがえる。
この時初めて知ったが、60000形(MSE)では、2025年3月から、駅出発時や到着時の車内チャイムが、もころんのテーマソング「今日はどこにでかけよう」に変更されていた。
御殿場を出ると、次は駿河小山に停車する。
山北付近を通過する。
松田には17時50分に到着した。小田急線の新松田駅に隣接している。ここで7分停車する。
松田を出発すると、JR御殿場線と小田急小田原線を繋ぐ連絡線をゆっくりと進み、小田急小田原線に入る。
秦野には18時08分に到着した。
その後、小田急線内、本厚木、相模大野、新百合ヶ丘に停車して、終点の新宿には19時05分に到着した。
【小田急ロマンスカーの乗車記録】
箱根湯本から新宿へ:小田急箱根・小田急小田原線:特急はこね20号(GSE):2025/7/16
小田急小田原線・江ノ島線:特急ホームウェイ87号(VSE):2022/2/28
小田急小田原線:特急さがみ60号(EXEα):2020/11/6
6,小田急小田原線:特急はこね60号(EXE):2019/10/20【2019/10神奈川】
小田急小田原線・東京メトロ千代田線:特急メトロはこね22号(MSE):2009/10/25
松田から町田へ:小田急小田原線:特急あさぎり4号(RSE):2009/10/25
【元・小田急ロマンスカーの車両の乗車記録】
長野電鉄:観光案内列車「特急ゆけむり~のんびり号~」:2021/9/25