ドレスデン鋼索鉄道(Standseilbahn Dresden)は、ドレスデン市内のロシュヴィッツ(Loschwitz)とヴァイサー・ヒルシュ(Weißer Hirsch)を結ぶケーブルカーであり、開業は1895年10月26日である。ロシュヴィッツからヴァイサー・ヒルシュまでは総延長547m、標高差は96m、最急勾配は298パーミルとのことである。
ロシュヴィッツ(Loschwitz)地区にあるドレスデン鋼索鉄道の駅、さらには空中鉄道ドレスデン(Schwebebahn Dresden:モノレール)の駅は、バスで向かうならば、市内シュトレーレン駅などから61系統ないし63系統に乗ってKörnerplatzで降りればすぐである。路面電車で向かう場合は、6系統ないし12系統に乗ってBlasewitz Schillerplatzで降り、エルベ川に架かる「青い奇跡の橋(Blaues Wunder)」(ロシュヴィッツァー橋(Loschwitzer Brücke)とも言う)を渡ればすぐである。
今回は、トラムの12系統をBlasewitz Schillerplatzで降りて、「青い奇跡の橋(Blaues Wunder)」を渡って向かった。この橋は、全長は280m、幅12m、高さ24mとのことである。この橋の歴史は古く、1891年に建設工事が開始され、1893年に開通したという。「青い奇跡の橋」の名前は、青く塗られていること、建設当時の技術では奇跡と見なされていたことに由来しているらしい。
エルベ川。
橋上からロシュヴィッツ地区を見る。
橋を渡ると、すぐにドレスデン鋼索鉄道のロシュヴィッツ駅がある。
ドレスデン鋼索鉄道のロシュヴィッツ駅入り口。通り過ぎてしまいそうなところにある。
2020/3/2:Standseilbahn Dresden:Loschwitz → Weißer Hirsch
ロシュヴィッツ駅。時刻表にはケルナープラッツ(Körnerplatz)とも書かれていた。
このドレスデン鋼索鉄道は、市内の路面電車やバスと同じドレスデン交通企業体(Dresdner Verkehrsbetriebe:DVB)によって運営されている。自動券売機も先の路面電車のものと同じである。私の前にカップルがいたが、使い方がよく分からぬといった風で、先に使ってと言ってくれる。
往復券を購入した。5ユーロである。クレジットカードも使用可能である。
始発が6時30分、終発が夏期は21時23分、冬期は20時23分である。ケーブルカーというと行楽用の乗り物というイメージがあるが、ここでは通勤輸送もあるのだろう。昼間は15分間隔での運行で、次は9時55分発である。
車両。1994年製、59人乗りである。車内に係員はいない。
車内は6つの区画に分かれ、それぞれにドアがある。ドアは押しボタン式である。
9時55分、乗客6人で上に向けて出発した。私のほか、子供を連れた老婦人、先ほどのカップルは、行楽客であろう。その他に、普段使いしている風のおばさんが1人いる。
中間地点で下行きの列車とすれ違う。
徐々に上がっていく。
5分でヴァイサー・ヒルシュに到着する。
ヴァイサー・ヒルシュ駅前。住宅街に見えるが、何か観光客が行くようなところはあるのだろうか。
2020/3/2:Standseilbahn Dresden:Weißer Hirsch → Loschwitz
ヴァイサー・ヒルシュ駅。
駅構内には、かつてケーブルカーで使われていた装置が展示されていた。
ヴァイサー・ヒルシュ駅改札口。
折り返しの10時10分発のケーブルカーで下に戻る。私の他の客は、行きでも乗っていた老婦人と子供だけであった。
出発するとすぐにトンネルである。沿線にはトンネルが2カ所ある。
下っていく。
途中ですれ違った車両には誰も乗っていなかった。
車窓から。
もう一つトンネルをくぐると、下のロシュヴィッツ駅である。
5分でロシュヴィッツ駅に到着した。
【2020/2ヨーロッパ】(目次)
12,ドレスデン:路面電車:2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】
13,ドレスデン:ドレスデン鋼索鉄道(Standseilbahn Dresden):2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】【←本記事】
14,ドレスデン:空中鉄道ドレスデン(Schwebebahn Dresden):2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】
【ケーブルカーの乗車記録】
2,高尾登山鉄道:高尾山ケーブルカー:2019/12/8【2019/12高尾山】
3,筑波観光鉄道筑波山鋼索鉄道線(筑波山ケーブルカー):2019/12/6【2019/12筑波山】
3,大山観光鉄道大山鋼索線(大山ケーブルカー):2019/10/20【2019/10神奈川】