十国峠ケーブルカーは、静岡県函南町の十国登り口駅と十国峠駅の300mを結ぶ、十国峠登山のケーブルカーである。「十国峠ケーブルカー」は通称であり、正式には「十国鋼索線」というらしい。現在は、富士急行グループの十国峠株式会社が運行する。2021年11月までは伊豆箱根鉄道の路線であったが、2021年12月に会社分割により十国峠株式会社の運営となり、2022年2月1日付で伊豆箱根鉄道が十国峠株式会社の全株式を富士急行に売却し、富士急行グループの会社となった。
十国峠ケーブルカー「十国鋼索線」の開業は1956年である。十国登り口駅と十国峠駅の高低差は101m、最急勾配は408パーミルとのことである。
ちなみに、十国峠の十国とは、伊豆、相模、駿河、遠江、甲斐、安房、上総、下総、武蔵、信濃を意味する。十国峠からは、前述の十の国と、大島、新島、神津島、三宅島、利島の五島が見渡せるという。
2022/3/25:十国峠ケーブルカー:十国登り口→十国峠
熱海駅を9時18分に出た伊豆箱根バスの元箱根行きは、十国峠登り口に9時56分に到着した。十国峠登り口の停留所は、十国峠レストハウス前にある。
十国峠ケーブルカーの十国登り口駅は、このレストハウスの2階にある。
切符売り場でケーブルカーの往復券を購入する、通常730円であるが、前述の十国の現在の都県である静岡、長野、山梨、神奈川、東京、千葉在住の人を対象に割引をしており、申告すると660円になった。Suicaで支払った。
十国登り口駅の駅名標。
総延長は僅か300mで直線なので、十国登り口駅から十国峠駅が見える。
ケーブルカーは15分間隔での運行であり、次の便は10時05分発であった。ホームには、「日金」という愛称の青色のケーブルカーが止まっていた。「日金(ひがね)」とは十国峠の別称である。
昭和31年(1956年)に日立製作所で製造された、開業時から使われている車両である。
客席。
係員が乗り込み、10時05分に出発した。バスから乗り継いだ客のほか、自家用車で来たとおぼしき客もおり、10人程度乗車していた。
中間地点で、赤色の「十国」とすれ違う。3分ほどで十国峠駅に到着した。
十国峠駅。
三浦半島、千葉県の方を見る。
三島市、沼津市、富士市の方を見る。
伊豆半島の方を見る。
遊歩道がある。ここから、先ほどバスで通った姫の沢公園へハイキングコースが整備されているという。
記念撮影のスポットがある。背後に見えるのは富士山である。
富士山をアップで撮影した。
僅かながら雪が残っていた。
十国峠ケーブルカー。
10時20分にケーブルカーが動き出した。
2022/3/25:十国峠ケーブルカー:十国峠→十国登り口
10時35分発のケーブルカーで十国登り口駅まで降りた。今回は赤色の「十国」であった。
「日金」と同じく、1956年製の車両である。
車内を下から撮影。
車内を上から撮影。
車内はボックスシートで構成されている。
ドアは折戸である。
2022/3/25:伊豆箱根バス:熱海箱根線:十国峠登り口→箱根関所跡
伊豆箱根バスの熱海箱根線で箱根へ向かう。10時56分発元箱根行きのバスは、数分遅れで十国峠登り口に到着した。
十国峠から乗車した客は私だけであり、車内にも2人しかいなかった。バスは、熱海からの道とは異なり、開けたところを走る。箱根峠を越えると下り道になる。箱根関所跡には11時20分頃に到着した。
【2022/3東日本・東海】(目次)
7,熱海駅から十国峠登り口へ:伊豆箱根バス「熱海箱根線」:2022/3/25【2022/3東日本・東海】
8,十国峠:十国峠ケーブルカー(十国鋼索線):2022/3/25【2022/3東日本・東海】【←本記事】
9,箱根町から桃源台へ:箱根観光船「箱根海賊船」:2022/3/25【2022/3東日本・東海】
【ケーブルカーの乗車記録】
6,丹後海陸交通:天橋立鋼索鉄道(天橋立ケーブルカー):2021/12/24【2021/12西日本】
3,御岳登山鉄道(御岳山ケーブルカー):2020/9/16【2020/9東京・埼玉】
14,ドレスデン:空中鉄道ドレスデン(Schwebebahn Dresden):2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】
13,ドレスデン:ドレスデン鋼索鉄道(Standseilbahn Dresden):2020/3/2【2020/2ヨーロッパ】
2,高尾登山鉄道:高尾山ケーブルカー:2019/12/8【2019/12高尾山】
3,筑波観光鉄道筑波山鋼索鉄道線(筑波山ケーブルカー):2019/12/6【2019/12筑波山】
3,大山観光鉄道大山鋼索線(大山ケーブルカー):2019/10/20【2019/10神奈川】