市内からのトロリーバスを降りて左側に進むと、正面に小さな建物がある。これが国際線ターミナルであった。
まず荷物検査があり、その次に税関がある。そこを通ると、チェックインカウンターである。4つしかカウンターがないが、その内の1つがビジネスクラスとアシアナ航空上級会員のカウンターである。他の列は混んでいるが、ここは先客が1人だけだった。あまり待たずにチェックインできる。荷物もソウルまで預ける。
その後、出国審査があり、最後に再び荷物検査である。この荷物検査は結構面倒で、靴は脱がされ、その代わりにビニール袋を足に巻き付ける。ただ、チェック自体は甘く、ペットボトルの飲料ですら問題なかった。
そういえば、ここで出国税を取られるとの情報があったのでルーブルを多めに残しておいたのだが、出国税を払うところはなかった。航空運賃に含まれていたのだろうか。そのため、ルーブルを結構余すことになる。次の機会に持っておくことにする。
待合室は狭いが、そもそも国際線で大型機の発着はないので大丈夫なのだろう。
ビジネスラウンジが待合室の一角にあるが、ここはビジネスクラス客のみとのことで、ステータスでは入ることができない。中をちらっと覗くと、ペットボトルの飲み物やコーヒーのセットがある程度であった。狭く、座席も少なく、ステータスの客にまで開放したら本来のビジネスの客が座れなくなるかもしれないほどの小ささであった。
待合室内には、免税店が2軒と、軽食の売店がある。免税店ではロシア土産も売っているが、ホテルよりも遙かに高い。
15時を過ぎると、待合室にも人が集まり始める。小さな子が多い。中には待合室の中を走り待っている子どももいる。
ちなみに、搭乗口は1つしかない。この時間の出発便はアシアナ航空だけのようである。
2012/4/4:アシアナ航空571便(OZ571):ハバロフスク→ソウル(仁川):A321-200(HL7790)
定刻の16時30分になって、やっと搭乗開始となる。飛行機がすぐ目の前に見えているにも関わらず、一旦バスに乗せられる。
全員乗るとバスが出発する。30秒もせずに飛行機の前に到着する。
飛行機はA321-200である。もっとも、仁川からハルビンまでの飛行機とは異なり、全ての座席に個人用テレビが設置されていた。
座席は後方の28Aを予約していた。前方の座席がかなり埋まっていたので混雑しているのかと思ったが、後方は空いていた。3席独占できた。ちなみに、前方のビジネスは12席全てが埋まっていた。
16時55分に出発する。窓の外には、アエロフロートの767、ウラジオストク航空のA320、どこの航空会社か分からないがカーゴのB747が1機見える。遠くには、既に倒産しているダリアビア航空の機材が放置されている。10年ほど前にハバロフスクに来たときは、青森~ハバロフスク線でダリアビア航空のツポレフ154に搭乗したが、懐かしい。
17時05分に離陸する。
せっかく個人用テレビがついているにも関わらず、スカイマップの調子がおかしい。飛行機の位置が中国の丹東の付近にあり、そこから動かないのである。高度や速度は適格に表示されているのだが、飛行機の位置だけが正常に機能してくれない。
シートベルトサインは17時10分に消灯した。
機長からアナウンスがある。遅延理由は気象状況であること、36000フィートで巡航予定、到着予定時刻は韓国時間で17時50分との内容であった。
17時20分頃から機内食のサービスが始まる。短距離路線にも関わらずビーフとチキンとからの選択であった。チキンを選択する。ホットミールで、味も良い。ドリンクはスプライト。缶でのサービスであった。航空会社によっては注いでくれるところもあるが、むしろ缶でサービスしてくれる方がありがたい。
機内食の配膳が一通り終わると、紅茶、コーヒーのサービスがある。15分程度で片付けに来てくれる。てきぱきしていて好感が持てる。
その後、本を読んでいたらいつの間にか寝ていた。
起きてから、時計を韓国時間に直す。ハバロフスク時間で19時を回ろうとしていた。針を2時間戻す。17時になる。
シートベルトサインが点灯しているが、あまり揺れていない。トイレに立っている人も多い。アシアナ航空はシートベルトサインの点灯時間が長いような気がする。ユナイテッドだとこまめに点けたり消したりしているので、点いている時間は席を立つ客が少ないように思われるが、一方でアシアナの場合、揺れてもいないのにサインを消さないので、トイレに立つ客が多い。
なんとなく鼻がむずむずする。朝の風邪の症状はいつの間にか治まったが、むしろアレルギー性鼻炎の感がある。
17時半頃に、シートテレビで、一斉にユニセフのビデオが流される。このビデオ、アシアナ航空で着陸前に必ず流されるが、なんとなく好感が持てるビデオである。
17時55分に着陸する。
42番搭乗口には18時05分に到着した。
4回目の仁川空港であるが、韓国入国は初めてである。列に並ぶ。福岡や関空からの便もほぼ同時刻に着いたようで、日本人客が多い。そのせいか、見習いの若い入国審査官は、私のパスポートを見て、日本の出国記録を必死で探している。ハバロフスクから来たのだと伝えると、納得したような表情になったが、今度はロシアの出国記録を探している。ロシアの出国スタンプはビザに押される。ビザを見るように言うと、やっと理解したようであった。ちなみに、韓国の入国審査も、アメリカやマレーシアと同様に顔写真撮影と指紋採取があった。
入国審査を経て、スーツケースを受け取る。プライオリティタグがついていたので、たまたまだろうがビジネスの客の荷物を差し置いて真っ先に出てきた。
税関を経て入国する。
韓国ウォンを持っていない。食事の相場が分からなかったので、とりあえず250中国元を両替する。40,750ウォンになる。これだけあれば十分だろう。
【2012/3中国・ロシア】(目次)
41,ハバロフスク市内からハバロフスク空港へ:トロリーバス1系統:2012/4/4【2012/3中国・ロシア】
42,ハバロフスクからソウル(仁川)へ:アシアナ航空571便:2012/4/4【2012/3中国・ロシア】【←本記事】
43,仁川:エアポートゲストハウス(Airport Guest House):2012/4/4【2012/3中国・ロシア】