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19,窪川から宇和島へ:JR予土線:キハ54形:2023/12/31【2023/12四国】

投稿日:2024年2月17日

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予土線は、高知県の若井と愛媛県の北宇和島の76.3kmを結ぶ路線で、1974年に全線開通した。「しまんとグリーンライン」の愛称があることから分かるとおり、高知県内では四万十川に沿って走行し、トロッコ列車の運行も行われている。

列車の本数は少なく、特に高知県側の江川崎~若井間は1日4往復のみである。愛媛県側は少し本数も多いが、それでも北宇和島~近永間で1日10.5往復である。

高知県側を走る列車は、全ての列車が若井で土佐くろしお鉄道中村線に乗り入れて窪川を始発・終着とする。また、愛媛県側を走る列車は、全ての列車が北宇和島で予讃線に乗り入れて宇和島を始発・終着とする。

 

2023/12/31:JR予土線:普通:窪川→宇和島

JR予土線の高知県側の起点は若井であるが、全ての列車が窪川を始発・終着とする。窪川から若井までは土佐くろしお鉄道中村線の線路を走るが、窪川ではJRの駅舎から出発する。

窪川駅からの予土線の列車は1日4本で、いずれも宇和島行きである。

青春18きっぷで改札を通る。予土線は、宇和島から隣の若井までの一駅は土佐くろしお鉄道中村線を走行する。JRの路線ではないため、別途運賃が必要である。自動券売機で若井までの切符を購入することはできず、改札で確認すると、列車を降りる際に支払うようにとのことであった。

跨線橋上には、窪川~若井間の料金を別途支払うようにとの掲示があった。

 

予土線は4番線からの出発である。

予土線の列車にはトイレがない。

 

窪川駅駅名標。

 

13時21分発の窪川行きはキハ54形「しまんトロッコ」での運行であった。トロッコ列車が運行される際は、トロッコ車両に連結されて一体で運行されるらしいが、この日は気動車単体での運行であった。

 

ちなみに、キハ54形というとJR北海道でも活躍をしているが、キハ54形は、1987年の国鉄民営化に先立ち、将来の経営困難が予想され、かつ老朽化した車両が多い北海道と四国向けに、国鉄がいわば置き土産のような形で残した車両である。

JR北海道向けの500番台は極寒な地域での中・長距離輸送を念頭に置いた車両、JR四国向けの0番台は温暖な地域での短距離輸送を念頭に置いた車両として製造されているため、両者は車体、エンジンなどの基本的な作りは共通しているものの、客が気がつくところで言えば内装は大きく異なる。例えば、北海道の500番台は、車内とドアの間に仕切りがある、クロスシートを採用、窓が二重窓であるなどの特徴を有するが、四国の0番台は、車内とドアの間に仕切りがなく、車内に入るとすぐにロングシートが並んでおり、窓も二段式の一般的なものが使われている。また、四国のキハ54形にはトイレは設置されていない。

ただ、ロングシートとはいえ、座席は一人一人区分けされており、さらに数席ごとに肘置きがある。座り心地は悪くないし、空いていれば快適に過ごせそうである。

 

ワンマン機器がある。

ゴミ箱も車体と同じく上の部分が黄色に塗られていた。

 

車両は、新潟鉄工で1987年(昭和62年)に製造されたキハ54形であった。

 

整理券。

 

定刻13時21分に宇和島を出発した。乗客は9名で、空いている。宇和島から窪川までは土佐くろしお鉄道中村線を走る。

 

若井には13時26分に到着した。

 

若井駅の付近は開放的な雰囲気である。

 

若井を出ると、山の中に入っていき、4分ほどで川奥信号場に停車する。ここが、土佐くろしお鉄道中村線とJR予土線の分岐点である。列車は2分ほど停車した。

信号が青になり、左の方へ進む。

右側に土佐くろしお鉄道中村線の線路が分かれていく。

 

車窓から。

 

家地川駅。

 

四万十川に沿って走行する。

 

打井川駅。

 

車窓から。

 

土佐大正には13時51分に到着した。駅の辺りには街が形成されており、住宅が集中している。ここで宇和島行きの列車と行き違いをするために7分ほど停車する。

 

ホームにはバイオトイレがある。絵面が悪いので写真には撮らなかったが、便器の中には大量のオガクズが入っており、用を足して「運転」ボタンを押すと便器内で攪拌が始まる。好気性微生物によって排泄物を分解するのだという。水がなくても利用でき、まだ汲み取り作業も不要というのが利点らしい。処理能力には限界があるらしいが、土佐大正駅に停車する列車は1日上下あわせて8本、利用客も少ないから、そこは大丈夫そうである。この列車の乗客で使ったのは私だけであった。

 

土佐大正駅にて。

 

13時57分に、宇和島発の窪川行き列車が到着した。向こうは、「海洋堂ホビートレイン」塗装の車両であった。予土線を走行する車両の一部には、利用促進のため「ホビートレイン」という独自のラッピング、内装が施されている。

 

車窓から。

 

四万十川には沈下橋と呼ばれる橋がいくつかある。車窓からも時折見える。増水時に橋面が水面下になることを想定して作られている。欄干がないことが特徴であるが、これは流木が引っかかり水の流れを遮ったり壊れたりすることを防ぐためなのだという。

 

土佐大正の次は、土佐昭和に停車する。大正、昭和と続くのが面白い。土佐昭和の駅の辺りにも街が形成されている。

 

車窓から。

 

半家には14時22分に到着した。「はげ」と読む。

 

半家を出ると、ゆっくりとした速度で江川崎へ向かう。

 

江川崎には14時30分に到着した。ここで21分ほど停車する。

乗車列車。

江川崎駅構内。

 

江川崎駅。

このときは無人駅であった。

 

駅の横には観光案内所がある。

 

江川崎出発時に、運転手から、宇和島の到着時刻と、宇和島では2分の乗り継ぎで特急宇和海がある旨の案内がなされた。

江川崎始発の宇和島行きの列車が4本あり、この区間は本数が倍増する。とはいえ、1日8本であり、約5時間列車が来ない時間帯もある。

 

車窓から。

車窓が開けてきた。

 

出目駅。「いずめ」と読む。

 

近永には15時23分に到着した。ここで何名か乗車した。駅付近には住宅も多く、車窓からはローソンが見えた。近永からは、宇和島行きの列車がさらに2本増える。

 

車窓から。

 

15時44分に務田を出ると、次は予讃線との接続駅である北宇和島である。この区間は6.3kmあり、山越えといった感じの雰囲気となる。道中には30パーミルの急勾配があるという。

 

予讃線と合流すると北宇和島である。

北宇和島には15時56分に到着した。

 

終点の宇和島には16時に到着した。駅員に窪川から若井までの210円を支払って、改札を出る。

本日は昼食をまだ食べていないが、宇和島駅前にはちょうど良い感じの食堂がない。宇和島駅の中にあるJR四国系のJRホテルクレメント宇和島にはレストランがあるが、17時からの営業である。

結局、駅の近くにある「フジ」というスーパーマーケットに行き、パン屋でパンを購入した。

 

【2023/12四国】(目次

18,高知から窪川へ:JR土讃線:2023/12/31【2023/12四国】

19,窪川から宇和島へ:JR予土線:キハ54形:2023/12/31【2023/12四国】【←本記事】

20,宇和島から北宇和島へ:JR予土線:キハ32形「鉄道ホビートレイン」:2023/12/31【2023/12四国】

 

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【キハ54形の乗車記録】

9,根室から釧路へ:JR根室本線:快速はなさき:2018/8/27【2018/8北海道】

7,名寄から稚内へ:JR宗谷本線:2010/2/14【2010/2北海道】

9,JR留萌本線:2009/3/10【2009/3北海道】

 

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