信楽高原鉄道信楽線は、滋賀県甲賀市の貴生川と信楽の14.7kmを結ぶ路線である。もともとは国鉄信楽線として1933年に開業し、1987年に第三セクター転換されて現在に至る。現在、列車は、朝から夜までおよそ1時間に1本の運行である。
2022/8/28:信楽高原鐵道信楽線:貴生川→信楽
8時37分に草津を出たJR草津線の普通列車は、貴生川に9時05分に到着した。貴生川駅はJR草津線、信楽高原鐵道、近江鉄道が接続する駅である。
近江鉄道は改札が分かれているが、信楽高原鐵道は、JRの3番線ホームの反対側から出発する。改札を経由することなく乗り継ぐことができる。
このホームには、JRのICカード利用者のため、簡易的な自動改札機が設置されている。
信楽高原鐵道の貴生川駅駅名標。
次の9時14分発信楽行きは2両編成で、先頭車はSKR500形、2両目がSKR400形であった。
SKR500形。2017年、新潟トランシス製の気動車である。
信楽線がJRから信楽高原鐵道に転換されてから、今年でちょうど35年目である。ヘッドマークが設置されていた。
SKR500形の車内。転換クロスシートが並んでいる。出入口や配管の付近は1人掛け、その他の大半が2人掛けである。
SKR400形。2015年、新潟トランシス製の気動車である。車内はロングシートであった。
車内は、草津線の列車から乗り換える客も多く、混雑していた。SKR500形の方の1人掛けの席が空いてたので、こちらに座った。
ワンマン運転で、乗車券を持っていないので、整理券をとった。
9時14分に貴生川を出発した。すぐに草津線と分かれて右側へ曲がる。
杣川を渡る。「杣川」と書いて「そまがわ」と読む。
信楽線は路線距離14.7kmの路線であるが、貴生川駅と次の紫香楽宮跡駅の間が9.7kmで、この区間だけで全線の3分の2を占める。さらに、この区間には33パーミルの勾配があり、標高差が約180mあるという。貴生川を出て少し進むと、早速勾配区間に入る。
紫香楽宮跡には9時29分に到着した。貴生川を出てから15分である。ここで、ハイキングに行くという風の十数名が下車し、車内は一気に空いた。
車窓から。
紫香楽宮跡を出ると、すぐに雲井駅に到着した。信楽焼の狸がいる。
駅舎がある。
車窓から。
雲井の次は勅旨である。高校日本史の律令制のあたりで出てくる用語を思い出したが、このあたりの地名は信楽町勅旨である。
勅旨を出ると玉桂寺前に停車する。
すぐ横に大戸川が流れており、玉桂寺前駅のすぐ側には、大戸川に架かる吊り橋がある。この吊り橋を渡ると、玉桂寺という高野山真言宗の仏教寺院があるという。
玉桂寺前を出ると、大戸川を渡る。
右側が開けてくると、まもなく信楽である。
終点の信楽には9時38分に到着した。
信楽焼というと狸の置物が有名であるが、狸の置物の歴史は比較的浅く、広まったのは戦後らしい。縁起が良さそうな顔つきである。
列車のガラス越しに撮ったので私の服や手が写ってしまったが、反対側のホームにはズラッと狸が並んでいた。100匹ほどいたらしい。
信楽駅は有人駅である。改札口で駅員に470円を支払い、外に出る。
駅前にはコミュニティバスの停留所がある。
バスの待機所だろうか。
駅前にも信楽焼の狸がいた。高さ5.3mとのことである。お腹の左側に公衆電話がある。
時節柄、マスクをしていた。
2022/8/28:信楽高原鐵道信楽線:信楽→貴生川
信楽駅の駅舎内には、地元のお土産を販売するコーナーがある。その中には、1991年の信楽高原鐵道列車衝突事故の資料を展示する「セーフティしがらき」というスペースもあった。
折返し列車まで8分しかないので、足早にそのあたりを見た後、自動券売機で乗車券を購入して、再び改札を通った。
9時46分発の貴生川行きに乗車した。
帰りの列車は空いていた。終点の貴生川には10時09分に到着した。
2022/8/28:JR草津線:普通:貴生川→柘植
貴生川からは、すぐの10時13分に出発するJR草津線普通柘植行きに乗車した。
列車は113系で、先ほど草津から貴生川まで乗車した車両と同じ編成であった。私が信楽を往復している間に、この車両は草津まで戻り、今度は柘植行きとなって貴生川に到着したようである。
貴生川の次は甲南である。昨年12月に東京から三宮までバスに乗車した際に、新名神高速道路の甲南PAで休憩をしたが、このあたりである。忍者には甲賀流と伊賀流があるらしいが、甲賀流はこのあたりの忍者である。甲賀流忍者屋敷は甲南駅から徒歩圏内にあるという。
柘植の一つ手前の油日を出ると、列車は滋賀県から三重県に入る。終点の柘植には10時31分に到着した。
【2022/8近畿】(目次)
10,JR草津線:113系:2022/8/28【2022/8近畿】
11,信楽高原鐵道:2022/8/28【2022/8近畿】【←本記事】
12,柘植から加茂を経て王寺へ:JR関西本線:2022/8/28【2022/8近畿】
【近江鉄道の乗車記録】