岳南電車は、吉原と岳南江尾を結ぶ岳南線を運行する会社である。元々は岳南鉄道が運行しており、沿線の工場への貨物輸送が経営の中心であったという。しかし、その貨物輸送が2012年を以て廃止となり、収益が悪くなったことを受けて、2013年に子会社の岳南電車を設立し、そこに岳南線を移管したらしい。
吉原から岳南江尾までは9.2kmであり、沿線には10の駅がある。
2020/1/11:JR東海道本線:普通:三島→吉原
9時38分発の東海道本線普通富士行きに乗車する。吉原には9時59分に到着した。
吉原駅の静岡寄りに岳南電車との乗り換え専用の跨線橋がある。この跨線橋を通って、岳南電車の乗り場へ行く。
東海道本線の吉原駅から跨線橋を通って岳南電車乗り場へ行くと、自動改札機がある。自動改札機を出ると、岳南電車吉原駅の切符売り場である。
一回外に出て、岳南電車吉原駅を撮影した。
2020/1/11:岳南電車:普通:吉原→岳南江尾
岳南電車の吉原駅では、岳南電車のグッズやお菓子が売られていた。いずれも比較的安価である。せっかくなので、何品か購入した。
どら焼き。「岳」の文字が入っている。
マドレーヌ。電車のイラストが入れられてある。
岳南電茶。静岡と言えばお茶である。煎茶と紅茶のティーバックが売られており、煎茶の方を購入した。
岳ちゃん人形焼。
これらを買ったところ、駅員が「鉄カード」というものを袋に入れてくれた。岳南電車は、工場夜景など夜景がきれいであることから、日本夜景遺産に認定されているという。
この日も、車内灯を消灯して運行する夜景電車が走るとのことであった。これには、今度改めて乗りに来ようと思う。
次の岳南江尾行きは10時17分発である。昼間の時間帯は1時間に2本の運行である。
吉原駅駅名標ほか。
10時17分発の岳南江尾行きは、10時07分に吉原駅に到着した。1両編成のオレンジ色の7000系であった。元々京王井の頭線で使われていた車両を両運転台化した車両とのことである。
車体前面には「福」の文字がある。縁起の良さそうな車両である。後で調べたところ、このラッピングは、1月末に開催される富士市の妙法寺で行われる毘沙門天大祭にあわせてのものらしい。妙法寺の毘沙門天大祭は、日本三大だるま市の一つに数えられるのだという。
吉原では中央のドアだけが開いていた。中央のドアに整理券発行機も設置されている。
車内には色とりどりのだるまの飾りや縁起物が吊されており、賑やかな感じである。(車内の写真は岳南江尾にて撮影)
定刻10時17分に吉原を出発した。車内は空いていた。
東海道本線と分かれて右側に曲がると、正面に富士山がある。岳南電車は、すべての駅から富士山が見える鉄道なのだという。
5分ほど走ると、ジヤトコ前(ジヤトコ1地区前)という駅に停車する。妙な駅名だと思ったが、ジヤトコというのは日産自動車グループの自動車部品メーカーらしい。
ジヤトコ前を出ると、すぐに次の吉原本町に停車する。この駅には駅員がおり、すべてのドアが開いた。名前からして吉原の中心地にあることが推察される駅である。
吉原本町を出ると、またすぐに次の本吉原に停車する。駅間距離は短い。本吉原は無人駅であった。
列車は工場や事業所が密集した地帯を走り、岳南原田に至る。
岳南原田を出ると、正面に大きな工場が見える。日本製紙富士工場である。工場を左右に見ながら走る。
比奈で反対側の列車と交換した。
比奈の次の岳南富士岡では、側線に、かつて同線で貨物輸送が行われていた際に使われていたと思われる電気機関車が留置されていた。また、岳南電車の車庫もあった。
岳南富士岡を出ると、今度は線路に沿って住宅が並ぶようになる。須津、神谷と停車する。このあたり、ほぼ1kmごとに駅がある。
東海道新幹線の高架をくぐると、終点の岳南江尾に到着する。10時39分の到着であった。駅構内はかつて相当に大きかったと推察されるが、既に道路等に転用されており、現在では1面2線のホームがある小さな終着駅である。
乗車列車。
岳南江尾駅駅名標。
岳南江尾駅の隣のホームには2両編成の電車が停車していた。緑色の塗装のこの編成は、「がくちゃんかぐや富士」と名付けられているという。
岳南江尾駅にて2編成が並んだ。
岳南江尾駅駅舎。ホーム側から撮影。
岳南江尾駅は、駅舎はあるが無人駅である。駅前には工場と住宅があるのみで、商店などはなく、閑散とした雰囲気であった。東海道新幹線の高架がすぐ近くにあり、ときおり新幹線が高速で通過していった。
岳南江尾駅。
岳南江尾駅前。
2020/1/11:岳南電車:普通:岳南江尾→吉原
折り返し、10時47分発の吉原行きに乗車した。行きと同じ1両編成の車両である。
岳南江尾駅から乗車したのは私の他にもう1人だけであった。途中駅でぽつぽつと客が乗ってきたが、帰りも終始空いていた。
吉原には11時08分に到着した。
ここでJR東海道本線に乗り換えるが、今度は乗り換え用の改札を使わず、外の道路を歩いてJR吉原駅へ向かった。やや離れたところJRの駅舎はあった。
JR吉原駅入口。
2020/1/11:JR東海道本線:普通:吉原→東田子の浦
吉原からは静岡方面へ向かうが、次の東海道本線は11時30分である。時間があるので、反対方向の熱海行きに乗り、東田子の浦まで戻り、ここで静岡方面の列車を捕まえることにした。
11時15分発の熱海行きに乗車する。東田子の浦には11時18分に到着した。
東田子の浦駅駅名標。
東田子の浦駅。
1949年に開業した駅であるという。駅前には、開業を記念する碑があった。
ところで、東田子の浦駅から岳南電車の岳南江尾駅までは2.5km、徒歩でおよそ30分程度らしい。このルートは、乗りつぶし客の抜け道としてインターネット上で紹介されていた。
【2020/1東海】(目次)
8,伊豆箱根鉄道駿豆線:2020/1/11【2020/1東海】
9,岳南電車:2020/1/11【2020/1東海】【←本記事】
10,静岡鉄道静岡清水線:2020/1/11【2020/1東海】
【元京王3000系の過去の乗車記録】
13,上毛電鉄上毛線:2011/10/16【2011/10関東】
8,松本電気鉄道上高地線:2007/5/14【2007/5甲信越】
【静岡県内を走るその他の私鉄路線の乗車記録】
4,大井川鐵道井川線:2020/1/10【2020/1東海】
3,大井川鐵道大井川本線:2020/1/10【2020/1東海】