2025年9月28日日曜日。新宿を前日の19時50分に出発した西東京バスの「オレンジライナー号」は、終点の松山室町営業所に7時25分に到着した。この日は、このまま広島へ船で渡るため、まずは、その出発地である伊予鉄道高浜線高浜駅最寄りの松山観光港へ向かう。
松山室町営業所は、松山市中心部の松山市駅まで約1km、徒歩15分のところにあるが、最も近い駅は伊予鉄道横河原線の石手川公園駅で、営業所から500mである。石手川公園駅へ向けて歩く。
石手川公園駅に近づくと、踏切が鳴りはじめ、石手川公園を7時28分に出発した高浜行きの列車が通過していった。次の高浜行きは7時53分で、25分後である。いっそ松山市駅まで歩くかなどと考えつつ、一旦、飲料を購入すべく、近くのコンビニの方へ向かう。
セブンイレブンが近くにあるが、ちょっと脇道を見ると煉瓦橋があったので行ってみた。橋の上を走るのが伊予鉄道横河原線で、鉄道線と車道が少し斜めに交差する構造となっている。正式名称は「横河原線・第26号溝橋」というらしい。
伊予鉄道横河原線は、松山市と横河原を結ぶ13.2kmの路線であるが、1893年に現在の松山市駅から平井駅まで開業したのがその最初である。「横河原線・第26号溝橋」は、この区間の開業に先立ち、1892年に竣工したとされている。
反対側からも見る。
現在では、松山市の景観形成重要建造物と、土木学会選奨土木遺産に認定されている。
その後、セブンイレブンでトイレを借りてお茶を購入する。
2025/9/28:伊予鉄道横河原線・高浜線:普通:石手川公園→高浜
ちょうどよい時間になったので、石手川公園駅へ戻ることにした。雨が降ってきた。傘を持っていないので、ホームへ急ぐ。
石手川公園駅は1972年に開業した。駅のホームの一部は石手川橋梁上にある。伊予鉄公式ブログの記事によると、地元住民からの要望があり駅の設置に至ったが、駅両側が急勾配であるため、橋梁上に駅が新設されたという。
線路脇の歩道を通って駅へ向かう。
石手川。
橋の脇に石手川公園がある。
線路脇の歩道側から見た石手川公園駅。
踏切を渡ると、石手川公園駅の入口がある。
駅には、ICカード用の2台の端末がある。手前が伊予鉄道の交通系ICカード「ICい~カード」用で、奥がSuicaやICOCAなどの全国で相互利用できる交通系ICカード用のものである。もともと、伊予鉄道では、2005年に交通系ICカード「ICい~カード」を導入したが、これは伊予鉄道独自のもので、Suicaなどのその他の交通系ICカードとは連携していなかった。ただ、2024年に、伊予鉄道が「ICい~カード」を廃止してICOCAに切り替えることを発表、伊予鉄道の鉄道線でも2025年3月にICOCAが導入され、Suicaなど全国で相互利用できる交通系ICカードが併せて使用可能となった。「ICい~カード」のサービスは2025年9月末をもって終了とのことである。
乗車券売り場。
石手川公園駅ホームは1面1線である。
橋梁部分は通路が狭くなっている。
石手川橋梁自体は、横河原線の開業に先立ち1892年に造られた。写真を撮り損ねたが、橋台は煉瓦造りである。横河原線の開業から現在までの間に、改軌、電化、駅の設置などによる変化はあったものの、開業時から移設されずに現役で用いられている鉄道橋としては日本最古のものらしい。土木学会選奨土木遺産に認定されている。
伊予鉄道の横河原線は松山市と横河原を結ぶ路線で、高浜線は松山市と高浜を結ぶ路線であるが、両線は一体で運転されており、大半の列車は横河原と高浜を直通する。
7時53分発の高浜行きに乗車した。
次の松山市で乗客の入れ替えがあり、車内は一気に空く。終点の高浜には8時20分に到着した。
【2025/9広島】(目次)
2,東京から松山へ:西東京バス「オレンジライナー」:2025/9/27【2025/9広島】
3,石手川公園駅(愛媛県:伊予鉄道横河原線):2025/9/28【2025/9広島】【←本記事】
<つづく>
【伊予鉄道の乗車記録】
(郊外電車)
26,伊予鉄道高浜・横河原線:3000系:2024/1/1【2023/12四国】
25,伊予鉄道郡中線:3000系: 2024/1/1【2023/12四国】
(市内電車)
27,伊予鉄道:市内電車: 2024/1/1【2023/12四国】
6,伊予鉄道・市内電車:6号線(本町線):2023/10/20【2023/10四国】
(バス)
28,松山市駅から松山空港へ:伊予鉄バス「松山空港リムジンバス」: 2024/1/1【2023/12四国】