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23,スラバヤからデンパサールへ(2):バリ海峡フェリー・バス:2013/3/23【2013/3インドネシア】

投稿日:2019年8月12日

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スラバヤ発のムティアラ・ティムール(Mutiara Timur)号は、定刻45分遅れの16時20分、バニュワンギ駅に到着した。ここからはバスに乗り継いでバリ島デンパサールへ向かう。乗車券は通しで購入しているため、ここで改めて買い直す必要はない。

ホームに降り、改札口の方へ歩く。改札口のところで、"Denpasar"と大声を上げている係員がいる。乗車券を見せると、「あのバスに乗って」と言われ、乗車券は回収される。長距離列車で乗車券を回収されたのは初めてであるが、乗船名簿でも作るのだろうか。

駅前にはダムリ(DAMRI)社の大型バスが停車している。ダムリ社といえばジャカルタの空港から市内までのバスで乗ったことがあるが、ここでも走っているのかと思う。

車内は一見空席がないように見えた。係員に誘導される形で、かろうじて空いていた後方の通路側の席に座った。上部の荷物入れは小さい。大きな荷物を持ち込む客は、椅子の下に突っ込んでいる。私の席は下がふさがっているので、バッグは通路に置く。

車内は日本のバスと同じ2+2のリクライニングシートであった。シートピッチは狭い。座り心地も良くない。クッションがへたっており、腰に負担がかかる。明日はマッサージにでも行こうかなと思う。

特にのんびりしていたつもりはないが、私が最後の乗客だったようで、私が乗った後に客は来なかった。来たとしても、満席だから座席がない。

乗り継ぎ客がいないことが確認できたのだろう、私が乗ってから2,3分すると、バスは出発した。5分ほどでバニュワンギ港に着く。ドアが開き、早速物売りが乗り込んでくる。弁当、飲み物、そしてサングラスの販売が始まる。販売員は皆同じTシャツを着ているから、港で許可を受けてやっているのかもしれない。

ここで10分ほど停車した後、バスはノロノロとフェリーの方へ向かう。このままフェリーに乗せられるのであった。

隣の席に座った若い男性は、私と同じくフェリーの写真などを撮っている。聞いてみたら、バリへ旅行とのことであった。

前には何台かトラックが列をついていて、渋滞が起きている。運転手が大声で何か言い、それに呼応して客の大半が荷物を持って降りていく。その人達に付いていき、停車しているトラックの脇を通ってフェリーに入り、階段を上って客席へ行く。

フェリーから。

フェリーは、17時にバニュワンギ港を出港した。他のフェリーと接触しそうなほどに接近しつつも、ゆっくりと港から離れていく。

船のデッキから海に向かって飛び降りるというパフォーマンスをしている若者がいる。なかなかうけていて、海中の若者に向かってチップを投げている客も多い。私も5,000ルピアを折りたたんで投げると、カメラに向かってポーズをとってくれた。

船内にも物売りはいる。子どもを連れて、お金を乞うている女性もいる。また、船内を掃除してお金を乞うている人もいる。お金を渡す人も多い。

売店があり、カップ麺などを売っているが、あまり繁盛はしていない模様であった。

デッキのベンチに座る。隣に座っていた若い男性から話しかけられる。日本から来て、インドネシア語は分からない、といつもの如くインドネシア語で告げる。彼は英語はほとんど話せなかったが、ただその隣に座っていた休憩中の船員さんが、日本語で「日本に住んでいたことがあります」と言う。話を伺うと、バンドン出身で45歳、漁業の仕事で7年ほど日本に住んでおり、青森に3年間住んでいたという。若い方の男性は35歳、2人の子どもがいるとのこと。年よりも若く見えた。バニュワンギから同じバスに乗っていたとのことであった。

インドネシア人は概して話し好きで、また男性同士だと下ネタに発展することも多い。これまで、タクシーの運転手ともそのような話題になったことがある。いつの間にか、若い男性が私の手帳に下半身の絵を書き、「ここ、日本語でなんて言うの?」などと聞く。私が答える。船員さんは笑っている。「バリで女の子紹介してあげるよ」などとも言ってくる(船員さんが笑いながら通訳してくれた)。「スケベ」という言葉を教えると、「I am スケベ」などという。間違えてはいないが、変な日本語を教えてしまったと思う。船員さんは爆笑している。

17時50分頃、船員さんが「そろそろ着くよ」と言う。船員さんと握手して別れ、「スケベな」男性とバスに戻る。車内には既に何人か乗車している。ひょっとしたら、船に降りず、バスの中で過ごしていたのかもしれない。

バニュワンギからのフェリーは、バリ海峡を1時間で渡る。バリ島のギリマヌク港にはジャワ島時間で18時に到着した。ジャワ島とバリ島では1時間の時差があり、こちらバリ島の現地時間は19時である。

 

バスに客が戻ってくる。係員が人数を確認し、出発となる。ただ、動き出してすぐに停車する。何も言われないが、降りていく客が多い。一方で座っている客もいる。早速休憩だろうかと思ったが、時間も言われないのでよく分からない。外はもう暗く、街頭も乏しいので、外の様子が分からない。バスはドアを閉めて、数少ない客を乗せて走り出す。不安になって、前の席の男性に「デンパサールはこのバスでいいんですよね」と確認すると、彼も「私もデンパサールまでなんだけど……」と不安そうである。

どうやら検問所だったようである。バスを降りたい人は降りて徒歩で検問を受け、バスに乗っていたい人はバス車内で検問を受けるということなのだろうか。車内に係官が乗り込んできた。インドネシア人はカード状の身分証を提示している。私もパスポートを出したが、持っていることが分かれば十分なのか、中を見ようとすらしなかった。

まもなく他の客もバスに戻ってくる。19時20分、バスは出発する。

バスは走り出すと車内灯を消す。真っ暗である。ただ、寝ている客は少なく、話し声が聞こえる。ネットブックを開いて旅行記録をつける。道は舗装されているが、運転は荒く、また、道路上の凸凹が多く、しばしバウンドする。山道を走っているのか、カーブも多い。信号はなく、ノンストップで走る。

少し酔いそうになったので、ネットブックを閉じて目を閉じる。30分くらい寝入る。

前の席の客がもどしている。周りの客は、よくあることといった感じで、笑いながらポカリセットなどを差し出している。そういえば、トイレ休憩がない。

バスはガンガンと走り続けるが、スピードを落とす箇所もある。時折、トラックが異様な方向に傾いて停車していたりする。路肩に落ちて、戻ることができなくなったのだろうか。そのような箇所でも、渋滞は起きておらず、対向車線にはみ出して徐行でその区間を通過すると、またもとの速度で走る。

乗車券に記載されていたデンパサールの到着予定時刻は20時52分である。もともとバニュワンギ着が45分ほど遅れているので、到着は21時半過ぎかと思うが、その時間になっても、街の気配はない。そもそも、このバスがデンパサールのどこに着くのか分からない。切符には"Denpasar"としか書かれていなかい。デンパサール市内にはウブンバスターミナルというターミナルがあることは知っているが、そこに着くのだろうか。

22時になっても走り続ける。そろそろ腰が悲鳴を上げている。

22時10分、バスターミナルに到着する。広いバスターミナルだが、バスは1台も停車しておらず、またタクシーも見あたらない。「スケベ」な男性と前の席の男性は座ったままだが、それ以外の客はほとんどがここで降りる。ここで降ろされてもどうすればよいのかと思う。「スケベ」な男性にここはどこなのかと尋ねたが、よく分からないとのこと。前の席の男性も同じ解答である。しかし、不安そうな表情をしている。降りた客は、大半がどこかへと向かうが、バスの付近で不安げな表情を浮かべている人もいる。

このバスに乗車したときからそうだったが、英語はもちろんのこと、インドネシア語でのアナウンスすらない。これは、このバスに乗る人の大半が定期的にこのルートを利用していることの裏返しなのかもしれぬ。ただ、旅行客にはハードルが高い。

運転手から、列車の乗車券が一旦返される。なぜすぐに私のだと分かったのだろうかと思うが、名前と顔とから日本人であることが推測できたのかもしれぬ。ただ、すぐに回収される。どうにもよく分からない。

わずかな客を乗せたバスは、再び出発する。どこに連れて行かれるのか分からないが、よく分からないところに連れて行かれても、運転手に泣き付けば何とかなるだろうという思いである。

22時30分、通り沿いのコンビニに"Ubung"の文字が見える。まもなく、バスはバスターミナルの中に入った。大型バスが何台も停車しており、また人も多い。ここがウブンバスターミナルであろう。ただ、バスはターミナルを一周して、そのままターミナルを離れようとする。「ウブン?」と運転手に尋ねる。運転手がドアを開ける。言わないと開けないようである。終点ではないようであった。しかし、ブルーバードタクシーが目に入ったので、ここならバスを降りても大丈夫であろう。結局、「スケベな」男性も、前の席の男性もここで降りた。

どうも分からないことが多かったが、定刻1時間40分遅れ、22時35分に、無事デンパサールのウブンバスターミナルに到着した。

走り去ってゆくバス。

バスを見送り、ターミナル内のブルーバードタクシーがたむろしているところへ行く。タクシーで、クタのホテルに向かった。

 

【2013/3インドネシア】(目次

22,スラバヤからデンパサールへ(1):ムティアラ・ティムール(Mutiara Timur)85列車:2013/3/23【2013/3インドネシア】

23,スラバヤからデンパサールへ(2):バリ海峡フェリー・バス:2013/3/23【2013/3インドネシア】【←本記事】

24,バリ島:バリ・ソルガウィホテル(Bali Sorgawi Hotel):Standard Double:2013/3/23【2013/3インドネシア】

 

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