諫早からは、島原鉄道で島原港まで向かい、フェリーで熊本に渡る。島原鉄道は社名の通り島原半島を走る鉄道会社で、長崎県の諫早と島原港の43.2kmを結ぶ路線を有している。全線開通は1922年であり、当時は島原を経て加津佐まで線路が延びていたが、2008年に島原港より先が廃線となって現在に至る。
現在、昼間は全線を走破する列車が1時間に1本運行されているほか、諫早と本諫早の1駅のみを運転する区間列車も1時間に1本運行されている。種別は各駅停車のみで、諫早から島原までを全線乗り通すと1時間20分ほどである。
2022/12/25:島原鉄道:普通:諫早→島原港
諫早駅は、西九州新幹線の開業に先立ち、2018年に橋上駅舎となった。
JRと島原鉄道の諫早駅は同じ駅舎の中にあるが、改札口はJRとは独立している。
島原鉄道の諫早駅は有人駅で、自動券売機があるほか、有人の切符売り場もある。
自動券売機で島原港までの乗車券を購入した。諫早から島原港までは1,540円である。
諫早駅駅名標。鉄道むすめ「神代みさき」のイラストが描かれている。
島原鉄道の諫早駅は1面1線の構造である。13時48分の島原港行きは、13時40分に諫早駅に到着した。
車両はキハ2550A形1両であった。前日に乗車したJR九州のキハ125形と見た目は同じで、基本的な構造もほとんど同じとのことである。
今回乗車した車両は、島原鉄道のイメージキャラクター「さっちゃん」が描かれた「鯉駅長のさっちゃん号」であった。島原市は水が綺麗で、中でも湧き水の豊富な新町エリアは「鯉の泳ぐまち」として観光地となっているという。
車内には4人掛けのボックス席が並ぶ。
乗降口付近は2人掛けのボックスとなっている。
ボックス席のテーブルには、「さっちゃん」のプロフィールが書かれていた。
車内にはトイレが設置されている。
諫早駅は有人駅であるが、整理券も発行される。
列車は、定刻13時48分に諫早を出発した。乗車率は良く、諫早を出た時点で席の大半が埋まっていた。
諫早の次は本諫早に停車する。副駅名にもなっている諫早市役所が近くにあり、この辺りが諫早の中心市街地だという。ここでの乗降は多かった。諫早と本諫早の間では区間列車も設定されている。
市街地を抜けると、のどかな風景が続く。
雲仙市に入り、吾妻駅を過ぎると、車窓左側には有明海が広がる。
島原市に入って2つ目に、大三東という駅がある。「大三東」と書いて「おおみさき」と読む。島原鉄道の鉄道むすめ「神代みさき」の「みさき」は、この駅からとられたようである。
大三東駅は、駅のすぐ横が有明海で、日本で一番海に近い駅としても紹介されている。
ホームには、メッセージが書かれた「幸せの黄色いハンカチ」が掲げられていた。ハンカチはホームの販売機で購入できるらしい。
島原には15時前に到着した。ホームの長さが印象的であったが、かつては博多へ直通する優等列車も運行されていたらしく、その頃の名残であろうか。島原では多くの客が降りていった。
島原港の1つ手前の島原船津駅には、車両基地が併設されている。
終点の島原港には15時10分に到着した。
1960年に島原外港駅として開業し、2019年に島原港駅に改称された。
かつては、この先、南島原市の加津佐まで線路が延びていたが、2008年に廃線となり、現在はこの駅が終着駅である。
乗車列車と島原港駅。列車は回送の表示を出していた。
熊本行きのフェリーが出発する島原港は、島原港駅から200mのところにある。
【2022/12九州】(目次)
14,長崎から新大村へ:JR西九州新幹線:かもめ28号:N700S系8000番台:指定席:2022/12/25【2022/12九州】
15,島原鉄道:さっちゃん号:2022/12/25【2022/12九州】【←本記事】
16,島原から熊本へ:熊本フェリー「オーシャンアロー」:2022/12/25【2022/12九州】
【長崎県の私鉄路線の乗車記録】
13,長崎電気軌道:2022/12/25【2022/12九州】
8,松浦鉄道西九州線:MR-600形:2022/12/24【2022/12九州】
【JR九州キハ125形の乗車記録】
9,伊万里から山本を経て佐賀へ:JR筑肥線(伊万里~山本)・JR唐津線:キハ125形:2022/12/24【2022/12九州】