釜山の釜田(Bujeon:プジョン)駅から、13時58分発のKTXイウム753列車に乗車して江陵(Gangneung:カンヌン)まで向かう。この列車は、東海線、三陟線、嶺東線、京江線を経由し、韓国の東海岸沿いを北上していく列車である。釜田から江陵までの距離は363.6kmで、この列車は江陵までの4時間弱で走破する。江陵の到着時刻は17時51分である。
乗車券は、韓国鉄道公社KORAILのアプリである「KORAIL Talk」から予約をした。部分的に日本語にも対応しており、日本のクレジットカードで決済が可能である。非常に使いやすいサイトだと思った。韓国の列車は、都市近郊の電鉄線を除き、乗車列車・区間ごとに購入することとなる。今回乗車するKTXイウムには一般室(普通席)と優等室(特別席)があり、釜田から江陵までの一般室の運賃は46,800ウォン、優等室はさらに特別料金9,400ウォンが加算され56,200ウォンである。今回は、優等室を予約した。後でクレジットカードの明細を確認すると、日本円で6,186円であった。

2026/7/2:KTXイウム:753列車:釜田→江陵
釜田駅は、東海線系統と慶全線系統の列車の釜山側の始発駅である。

駅の規模は大きくないが、橋上駅の構内には切符売り場、待合室、カフェ、軽食堂がまとまっている。
インターネット経由で乗車券を購入する人が多いのか、切符売り場は数が少なく、並んでいる客もほとんどいない。

待合室。

軽食堂とカフェ。


出発15分前になって、掲示板に出発番線が表示され、放送で案内が入る。乗車列車は5番線からの出発である。


韓国の長距離列車では改札口はないので、切符を見せることもなくホームへ向かう。


今回乗車するのはKTXイウム(KTX-EUM)であるが、KTXとは韓国の高速鉄道(Korea Train Express)の略称である。韓国は、高速鉄道と在来線で線路幅は同じであり、高速鉄道専用線と在来線の相互乗り入れも柔軟に行われている。今回乗車するKTXイウム753列車は、高速鉄道の専用線には入らないが、KTXでの運行であった。
KTXイウムは韓国鉄道公社150000系の愛称であり、この車両は2021年に運行を開始した。高速鉄道の車両ではあるが、最高速度は時速260kmに抑えられている。そのためか、最高速度が時速300kmの京釜高速線、湖南高速線経由の運用には入らない。ちなみに、今回乗車する釜田~江陵間の距離は前述の通り363.6km、所要時間は約4時間であるため、比較的ゆっくり走ることになりそうである。

従来のKTXは、両先頭車を動力車として中間を乗客用の客車とする動力集中方式を採用していたが、このKTXイウムでは動力分散式が採用され、両先頭車も客室となっている。

韓国の長距離列車用のホームは低く、ドアにはステップがついている。

6両編成で、1号車が優等室である。
車内は2+2の横4列で、これは一般室と同じである。KTXの車両の中には、1+2の横3列の「特室」が設置されている車両もあるが、KTXイウムは「優等室」ということで、特室よりはランクは下がる。

座席。


各座席に個人用モニターが設置されている。

モニターでは、列車の案内が行われる。


その他、マナー向上の動画もたびたび流れる。

さらに、Youtube、インターネットなどに接続が可能である。



座席間に肘掛けがあり、ここにオーディオがある。イヤホンは持参する必要がある。その横のボタンは電動リクライニングで、動かすと、座面が前の方へスライドする。

座席背面のポケットには車内誌がある。

テーブル。

フットレスト。

前の座席にはスマホのワイヤレス充電器が設置されている。

座席間の肘掛け下にはUSBとコンセントが設置されている。

カーテンを閉めてみると、部分的に外が見えるような細工が施されている。

デッキに出る。

折りたたみ式の席がある。


通路にトイレがある。

トイレは洋式で、洗面台もある。

編成中1か所に、多目的トイレがある。


車内販売がない代わりだろうか、自動販売機が2か所に設置されている。

水は1,200ウォン、ポカリスエットが2,500ウォン、コーラが2,400ウォンであった。

釜田と太和江の間では、KORAILの通勤路線である東海線広域電鉄が運行しており、隣のホームがこの電鉄線のものであった。ホームは高床式で、フルスクリーン式ホームドアが設置されている。

列車は、定刻13時58分に釜田を出発した。

時折電鉄線の駅を通過する。

しばらくは車窓に高層ビルが続く。


釜田を出て20分ほどすると、車窓から海が見える。

風景も長閑である。

高層マンションが現れる。都心部以外でも、このようなマンションは時折見かけた。

太和江(Taehwangang:テファガン)には14時40分に到着した。「太和江」という名前で全く知らない街だと思ったが、この駅は2010年まで蔚山(Ulsan:ウルサン)と称した。京釜高速線に蔚山駅が開業したため、こちらの在来線の方の駅名を太和江に改称したという。ここで2分ほど停車する。

車窓から。

慶州(Gyeongju:キョンジュ)には15時01分に到着した。ホームには客が待っているが、15時06分にKTXのソウル行きがあるようで、こちらに乗ってくる客は少ない。

向こう側に停車していたのは、KORAILとは別の会社であるSR社が運行する高速鉄道「SRT」の車両である。ソウルの水西駅を起点とし、KORAILの線路を利用し各方面へ運行しており、近々KORAILと経営統合するという。

慶州駅は慶州の中心部からは離れており、長閑な雰囲気であるが、それでも高層ビルは並んでいる。

車窓から。


浦項(Pohang:ポハン)には15時26分に到着した。反対側のホームにはKTXが停車しているが、こちらは15時35分発のソウル行きである。


ここから先は2018年に開業した新線区間である。



盈德(Yeongdeok:ヨンドク)には15時48分に到着した。

ここから先、三陟(Samcheok:サムチョク)までは2025年1月に開業した新線区間である。この区間の開業により釜山から江陵までが無駄のない経路で結ばれ、さらにKTXイウムが投入されたことにより、同区間の移動時間が4時間を切ることになったという。



遠くに日本海が見える区間もある。

16時16分に梅花(Maehwa:メファ)駅を通過した。東海線のこの区間では、KTXイウムのほか、ヌリロ、ITXマウムという種別が運行されているが、ヌリロとITXマウムは停車駅が多く設定され、その一部は梅花にも停車する。今回乗車しているKTXイウムは、停車駅が主要駅に厳選されており、ここには停車しない。

車窓から。

蔚珍(Uljin:ウルジン)には16時22分に到着した。反対側のホームには、KTXイウム754列車釜田行きが停車しており、行き違いをする。



次の三陟(Samcheok:サムチョク)は、石灰石やセメントなどの産地でもあり、駅付近にも工場は散見される。



三陟には16時49分に到着した。


三陟からは三陟線に入る。

次に現れる街は東海(Donghae:トンヘ)である。駅の手前から高層マンションが立ち並ぶ。


東海には17時06分に到着した。

隣にはITXマウムが停車していた。

東海駅駅舎。

東海からは嶺東線に入る。進行方向右側には日本海が広がる。



墨湖(Mukho:ムッコ)には17時14分に到着した。

引き続き日本海が広がる。

車窓から。




正東津(Jeongdongjin:チョンドンジン)には17時34分に到着した。日本海に面しており、「世界一海岸に近い駅」としてギネス認定されている駅だという。



何かの工場だろうか。


車窓から。

江陵に到着する旨の案内が流れ、個人用モニターにも到着の案内が表示される。



終点の江陵(Gangneung:カンヌン)には定刻17時51分に到着した。


江陵駅駅名標。

江陵駅。円形の建物である。平昌オリンピックの前の2017年にこの駅舎が完成したという。(別日に撮影)

江陵駅構内。


【2026/7韓国】(目次)
5,釜山港から釜山駅を経て釜田駅へ:2026/7/2【2026/7韓国】
6,釜山(釜田)から江陵へ:KTXイウム753列車:優等室:2026/7/2【2026/7韓国】
7,江陵:ザ・ビューティーホテル(The Beauty Hotel):Standard:2026/7/2【2026/7韓国】