南海加太線を乗り通して、紀ノ川には7時52分に到着した。次は南海多奈川線に乗車する。
多奈川線は、南海本線のみさき公園駅を起点に多奈川までの2.6kmを結ぶ路線である。開業は1944年で、川崎重工業泉州工場への通勤路線として開業した。泉州工場自体はわずか数年で閉鎖されたものの、沿線にある深日港から淡路島や徳島への航路が開設、多奈川線は、一時は大阪と淡路島、四国を最短で結ぶルートの一部を構成していた。1990年代前半までは難波からの連絡列車も運行されていたという。ただ、1970年代頃から大阪港、神戸港からのフェリーが充実し、1998年に明石海峡大橋が開通すると、2001年までに深日港からの定期航路は廃止となった。
2024年現在、多奈川線では、朝晩1時間に2本、昼間1時間に1本、2両編成が行ったり来たりしている。
2024/6/21:南海本線:普通:紀ノ川→みさき公園
加太線に乗車した後、紀ノ川を8時23分に出る南海本線の普通難波行きに乗り、みさき公園へ向かう。
普通難波行きは、前面に大きく「2扉車」の掲示がある2000系4両編成であった。
車内はロングシートである。2ドアであるから、ドア間が長く、そこに長いロングシートが設置されている。
ドア。
車両は、1990年に東急車輌で製造されたものであった。
紀ノ川の次の和歌山大学前を出ると、孝子峠に差し掛かり、和歌山県和歌山市から大阪府岬町に入る。
孝子を経て、みさき公園には8時34分に到着した。
2024/6/21:南海多奈川線:普通:みさき公園→多奈川
多奈川線は、みさき公園駅では5番線から出発する。
難波行きが到着する3番線と5番線は同じホームの反対側で、すぐに乗換が可能である。次の多奈川行きは8時41分発で、接続も良い。
多奈川行きの列車は2200系2両編成での運行であった。
行先表示器。
車内。
前面・後面展望が可能である。
車端部には優先席と車いすスペースがある。
1969年(昭和44年)に東急車輌で製造された車両であった。
私が乗車していた難波行きからの乗換客は少なかったが、8時36分に難波からの特急サザンが到着すると、そちらからの乗換客が続々と乗り込んできて、座席が8割方埋まった。
定刻8時41分にみさき公園を出発した。
しばらくは南海本線を和歌山方へ進み、右へ分岐すると、まもなく深日町に到着する。「深日」と書いて「ふけ」と読む。
駅の内陸側には県道65号が走る。
深日町から先は県道65号に沿って進み、次は深日港に停車する。ここで、大半の客が降りていった。心なしかホームが広いが、これは、かつて船への乗り継ぎ駅であったことが関係しているのだろうか。
港の反対側には岬町役場がある。
なお、定期旅客船の運航がすべて廃止となった深日港であるが、2017年以降、淡路島の洲本港に向けて「深日洲本ライナー」という旅客船が季節運行の形で就航し、2024年は春から秋までの土・日・祝・繁忙期に1日4便設定され、所要時間55分で両区間を結んでいる。南海電鉄も、深日洲本ライナーの往復乗船券と南海電鉄の1日乗車券がセットになった「南海うみまち39きっぷ」を3,900円で販売している。
深日港を出ると、すぐに終点の多奈川である。深日港と多奈川の間の距離は僅か500mで、両駅はお互いに見える距離である。みさき公園からも僅か6分、多奈川には8時47分に到着した。
向こう側に出口がある。
多奈川駅。
多奈川駅前。
2024/6/21:南海多奈川線:普通:多奈川→みさき公園
折返し8時51分発のみさき公園行きでみさき公園へ折り返す。ホームは奥の方まで伸びているが、停車している列車は2両編成である。
みさき公園には8時57分に到着した。
2024/6/21:南海本線:急行:多奈川→貝塚
みさき公園からは、9時発の急行難波行きに乗車した。
1000系での運行であった。
車内は混雑しており、一番前で立った。
箱作と鳥取ノ荘の間では大阪湾に接近する。
和歌山市方面への列車とすれ違う。
尾崎には9時08分に到着した。ここで普通難波行きを追い越す。
空港線と合流すると、泉佐野である。
泉佐野には9時15分に到着した。
泉佐野を出ると、次は貝塚に停車する。
貝塚には9時20分に到着した。次に水間鉄道に乗車すべく、ここで降りた。
【2024/6関西】(目次)
3,南海加太線:7100系「めでたいでんしゃ さち」:2024/6/21【2024/6関西】
4,南海多奈川線:2200系:2024/6/21【2024/6関西】【←本記事】
5,水間鉄道水間線:1000形:2024/6/21【2024/6関西】
6,南海高師浜線:2230系:2024/6/21【2024/6関西】
7,南海高野線(汐見橋線):2230系:2024/6/21【2024/6関西】
8,大阪から高野山へ:南海高野線:観光列車「天空」:2024/6/21【2024/6関西】
9,高野山から大阪へ:南海高野線:特急こうや8号:31000系:2024/6/21【2024/6関西】
10,大阪から関西空港へ:南海本線・空港線:特急ラピートβ65号:50000系:スーパーシート:2024/6/21【2024/6関西】
【南海電鉄の乗車記録】
8,和歌山市から和歌山港へ:南海和歌山港線:7100系「めでたいでんしゃ かしら」:2023/12/29【2023/12四国】
7,難波から和歌山市へ:南海本線:特急サザン29号:指定席(10000系):2023/12/29【2023/12四国】