ホテルで荷物を置いて休憩し、16時過ぎに外に出る。
せっかく駅が近くにあるのだから、鉄道に乗りたい。ジャカルタ首都圏には通勤電車網があり、列車が数多く運行されているのである。日本から譲渡された車両も多いと聞いていた。
フロントで「コタに行きたいから、鉄道の駅を……」と聞くと、「コタならタクシーで行くといい。ブルーバードなら安全だし、そこにたくさん止まっている」と教えてくれる。たしかに、ホテルの前はブルーバードタクシーの溜まり場になっている。鉄道はあまりおすすめできないのだろうか。
ホテルを出ると鉄道の高架が見えたので、そちらの方へ歩いていくと、マンガブサール駅があった。(下3枚は翌日に撮影)
マンガブサール駅の1階部分は多くの飲食店の屋台に占領されていた。また、少し空いたスペースでは、子供達がサッカーボールを蹴って遊んでいる。
2011/4/22:Ekonomi:Mangga Besar→Jakarta Kota
階段を上がり、切符売り場へ向かう。こちらは人が少なく、暗い。窓口で"Kota"と言うと、切符を渡される。Rp1,000と書かれていたので支払う。日本円で10円である。"Kelas Ekonomi"と書かれていたので、次の列車は冷房無しエコノミー列車ということなのだろう。改札口では改札係が切符にパンチを入れる。
止まっているエスカレーターを上ってホームに行くと、ぽつぽつと人がいる。警官もいる。怒声が聞こえたと思ったら、警官が物売りを追っ払っていた。一方で、カートで物を売っている女性もいる。こちらは鉄道会社公式の販売員のようで、カートには先日日本から引き渡されたばかりの元営団6000系の絵が描かれている。
ホームは、日本の高架駅と似た作りである。
乗るべき列車はなかなか来ないが、日本製の列車が頻繁に通過していく。また、反対側のホームには、ドアが開いたままの"Ekonomi"の電車が時折停車する。
20分ほど待つと、列車がやってくる。8両編成の列車である。ドアが開いたまま入線してきた。窓は割れている部分もある。相当古そうな車両である。車内はあまり混雑しておらず、席に座ることができる。
出発する。走行中の感覚は、日本の通勤電車と変わらない。
早速物売りが回ってくる。水やジュース販売は分かるが、ノートやおもちゃを販売する人、絵を販売する人などもいる。また、みすぼらしい身なりの女性が小箒を使って床のゴミを掃き、チップを集めている。こちらには、Rp2,000程度の札を渡す乗客もいた。
混んでいたらスリの温床になりそうな車内であり、かつドアの付近に立っていれば振り落とされる危険もあるが、幸い混んでいなかったので、そんなことはない。乗客をみても、子供連れやカップルも多く、雰囲気は悪くなかった。ただ、冷房がないため暑い。ドアの付近に立っている人も多いが、これはそちらの方が涼しいからだろう。
列車は途中ジャヤカルタに停車し、その後高架を下り、およそ5分程度で終着駅ジャカルタ・コタに到着した。
コタ駅。
【2011/4インドネシア】(目次)
14,ジャカルタ:ホテルペニンスラ(Hotel Peninsula):Single:2011/4/22【2011/4インドネシア】
15,ジャカルタの通勤列車(1):Ekonomi:2011/4/22【2011/4インドネシア】【←本記事】
16,トランスジャカルタ:2011/4/22【2011/4インドネシア】