JR北海道にはキハ201系気動車という高性能の通勤形気動車が存在する。この車両は、函館本線の倶知安方面から札幌へ直通する通勤列車用に、1996年に製造された。この列車の特徴は電車である731系と連結して運行できるという点にあり、実際に、ラッシュ時間帯に、倶知安~小樽間の非電化区間はキハ201系3両単独で、小樽から札幌までの電化区間は731系と連結して6両編成で運行するという運用がある。
731系電車と連結して731系の性能に併せて走行するためには、キハ201系にも731系と同様の走行性能が要求されることになる。そのため、キハ201系は、各車両に450馬力のディーゼルエンジンを2機ずつ搭載し、最高速度は731系と同じ130km、起動加速度も731系と同じ2.2km/h/sであるという。また、カーブでの高速走行を可能にするために、車体傾斜装置も取り付けられている。このように電車に走行性能を合わせた結果、車両価格は1両約4億円とのことで、これは通常の気動車の2倍近い値段で、新幹線1両の値段よりも高いらしい。そういった事情もあってか、3両編成4本のみの製造にとどまっている。
今回、札幌を14時15分に出る特急おおぞら7号で釧路へ向かうことにしていた。札幌駅に到着したのは12時20分なので、少し時間がある。昼間にもキハ201系の運用があるらしいので、空いた時間を使って、乗車することにした。
2021/11/5:JR函館本線:普通:札幌→手稲
昼間にどの列車がキハ201系で運行するのかは、一見分からない。ただ、時刻表を見て、列車番号で気動車を示す「D」の文字があれば、キハ201系の可能性がある。札幌を12時52分に出る小樽行きがそれに該当したので、この列車かなと思う。
12時52分発の函館本線普通小樽行きは、予想通り、キハ201系での運行であった。江別からの列車で、札幌駅には12時40分に到着し、12分停車する。
外観を見る限り、気動車という雰囲気ではない。731系電車ともほとんど変わらない。
方向幕。幕式である。
車内は731系と同じで、ロングシートである。
ドアの付近。押しボタン式の半自動である。
ドアの横にはくず物入れがある。
ドア上には電光表示器がある。
電光表示器は千鳥配置で、表示器がないドアの上には路線図が掲示されていた。
正直なところ、起動加速度2.2km/h/sというのは、文字で見ただけでは理解できなかったが、12時52分、札幌を出発したときに、電車と同じような走り出しであることが分かる。気動車の音を出しながら、電車と同じ加速度というのは、妙な感覚である。
今回、札幌から手稲まで乗車したが、この区間は速度をあまり出さないのか、軽く走っている感じであった。キハ201系の走行性能を楽しむなら、駅間距離が長く速度を出す区間や、快速列車で乗車した方が良かったかもしれない。
手稲には13時08分に到着した。
2021/11/5:JR函館本線:快速エアポート136号:手稲→札幌
手稲駅改札口。
改札を入って正面に、ホームライナー券売機がある。手稲から札幌まで、平日朝に3本、ノンストップのホームライナーが運行されている。ライナー料金は100円である。
手稲駅駅名標。
手稲からの帰りは、13時22分発の快速エアポート新千歳空港行きに乗車した。最近は733系ロングシート車での運行も多いらしいが、この列車はクロスシートの721系による運行であった。車内はかなり混雑していたが、空席があるにもかかわらず立っている客も多かった。手稲を出ると、琴似に停車し、札幌には13時32分に到着した。
次の列車までの間に昼ご飯を食べることにした。平日の13時半過ぎであるが、駅の中の店舗は混んでいるところが多い。結局、「パセオ」の地下にある「えぞっこ」という店に入った。
味噌ラーメンを注文した。830円也。美味しく頂いた。
【2021/11北海道】(目次)
5,新千歳空港から札幌駅へ:北海道中央バス「新千歳空港連絡バス 札幌都心系統」:2021/11/5【2021/11北海道】
6.JR北海道キハ201系:2021/11/5【2021/11北海道】【←本記事】
7,札幌から釧路へ:特急おおぞら7号:グリーン車:キハ283系:2021/11/5【2021/11北海道】