富山地方鉄道の鉄道路線は、電鉄富山~宇奈月温泉の53.3kmを結ぶ本線を中心に、その途中の寺田から岩峅寺を経て立山までの24.2kmを結ぶ立山線、稲荷町から南富山までの3.3kmを結ぶ不二越線、南富山から岩峅寺までの12.4kmを結ぶ上滝線で構成されている。
立山線には昨年乗車しているので、今回はそのほかの路線に乗車するが、まずは不二越線、上滝線から乗車する。不二越線は富山市の稲荷町から南富山までの3.3kmを結ぶ路線で、1914年に開業した。上滝線は南富山と岩峅寺の12.4kmを結ぶ路線で、1921年に開業した。現在では不二越線と上滝線は一体として運行され、一般には「不二越・上滝線」と案内されている。現在、この不二越・上滝線は、昼間は1時間、朝晩は30分間隔で運行をしている。
今回は、事前に、スマートフォンの「my route」というアプリから、富山地方鉄道の鉄道線と市内電車全線に1日何度でも乗車可能なフリーきっぷ「富山地鉄 鉄道線・市内電車1日フリーきっぷ」を購入した。3,400円也。
2025/5/17:富山地方鉄道:不二越線・上滝線:普通:電鉄富山→岩峅寺
2025年5月17日土曜日。この日の行程は、岩峅寺まで不二越線・上滝線で往復した後、宇奈月温泉へ向かい、黒部峡谷鉄道に乗車し、その後東京へ戻るというものである。9時55分発の岩峅寺行きで出発するので、朝はゆっくりである。
この日の朝は強い雨が降っていた。ただ、今回の宿泊先は電鉄富山駅の駅ビルに入っている富山地鉄ホテルであり、チェックアウトをした後、列車に乗るまで傘をさす必要はなかった。
改札を抜けてホームへ向かう。立山黒部アルペンルートの玄関口である立山に向かう列車については、専用の順番待ちのレーンが作られている。
電鉄富山駅駅名標。
電鉄富山駅は2面2線の構造であるが、4番線まである。1番線と3番線、2番線と4番線はそれぞれ同一ホーム、同一線路上にあり、縦列停車をする形となっている。改札口から向かうと手前側に1番線、2番線、奥側に3番線、4番線がある。
最初に乗車するのは、9時55分発の不二越・上滝線普通岩峅寺行きである。車両は17480形2両編成であった。この車両は元東急8590系で、2013年以降、富山地方電鉄での運用を開始した。
車内(後程撮影)。
座席はロングシートで、中間に仕切りがある。
連結部。
ワンマン運転であり、乗車口にはICカードの端末が組み込まれた整理券発行機がある。
運転台後ろには運賃箱がある。
4ドアの車両であるが、富山地方鉄道では真ん中2か所は常時締め切りとなっている。ワンマン運転で無人駅に停車した際は、前の車両のドアのみが開く。
ドア。
元々は東急の8590系であるが、富山地鉄では17480形を名乗る。今回乗車した編成は1988年に東急車両で製造され、2019年に富山地方鉄道に来た車両であった。
定刻9時55分に電鉄富山を出発した。パラパラと乗客はいるが、空いている。
稲荷町までは、宇奈月温泉や立山方面と同じく本線を走行し、稲荷町で分岐して不二越線に入る。
稲荷町の次の次に、路線名にもなっている不二越という駅がある。近くには、株式会社不二越の富山事業所がある。機械メーカーである株式会社不二越は創業の地が富山で、2018年までは富山に本社があったという。
南富山には10時07分に到着した。市内電車との接続駅である。
南富山からは上滝線に入る。南富山を出ると、市内電車と鉄道線の車庫がある。
上堀には10時11分に到着した。上堀駅の木造駅舎は、1921年の開業当初から使われているものだという。
月岡には10時18分に到着し、2分ほど停車する。この間に、電鉄富山行きの列車と行き違いを行った。
月岡駅も木造駅舎である。
電鉄富山行きが到着して出発をすると、こちらも発車する。
車窓から。
路線名になっている上滝には10時25分に到着した。
大川寺には10時27分に到着した。
大川寺を出ると常願寺川を渡る。
終点の岩峅寺には10時31分に到着した。ここまで乗車した客は私だけであった。
岩峅寺駅は立山線との接続駅であり、富山から岩峅寺までであれば、不二越・上滝線でも立山線でも向かうことができる。岩峅寺駅では、不二越・上滝線の列車は3・4番線に到着する。今回乗車した列車が到着した3番線は行き止まりであるが、4番線は立山線立山方面へ線路が繋がっている。
立山線の線路を渡って駅舎へ向かう。構内踏切が閉じており、かつては西武鉄道でレッドアローとして使われていた16010形が立山方面走り去っていった。
岩峅寺駅には2階建ての立派な駅舎がある。駅員がおり、スマートフォンでフリーきっぷの画面を提示して改札を出た。
岩峅寺駅。
駅前通り。
駅前にはバス停があり、立山町営バスの利田・大森線が平日のみ運行している。
駅の脇には公園のようなところがある。
2025/5/17:富山地方鉄道:不二越線・上滝線:岩峅寺→電鉄富山
再び改札を通り、立山線のホームを渡って、不二越・上滝線のホームへ向かう。
折り返し、10時43分発の電鉄富山行きに乗車した。先ほどの列車の折り返し運用である。
終点の富山には11時18分に到着した。岩峅寺から乗車したのは私だけであったが、少しずつ客が増えていき、終点の富山に到着した際には30人程度となっていた。
【2025/5北陸】(目次)
4,富山地方鉄道:市内電車:2025/5/16【2025/5北陸】
5,富山:富山地鉄ホテル:シングルルーム:2025/5/16【2025/5北陸】
6,富山から岩峅寺へ:富山地方鉄道不二越・上滝線:17480形:2025/5/17【2025/5北陸】【←本記事】
7,富山から宇奈月温泉へ:富山地方鉄道本線:14760形:2025/5/17【2025/5北陸】