次に陽明山へ向かう。
特に何かみたいものがあるわけでもないが、時間はあるし、新北投駅の近くのバス停からバスが出ていたので行ってみることにしたのであった。
2010/3/6:大南汽車:小9:新北投→陽明山
すぐにバスが来たが、停車せずに行ってしまう。台湾では、バスを止めるときは手を挙げてアピールしなければならないことを忘れていた。ただ、ちらりと見えた、行ってしまったバスの系統番号から察するに、陽明山に行くバスではなかったかもしれない。
まもなく系統番号「小9」のバスが来る。手を挙げてバスを止める。黄色のミニバスである。すでに満員で、通路までぎゅうぎゅうに人が乗っている。乗ったは良いが、そのまま奥に押し込まれ、カードを端末にタッチできない。手を伸ばしていると、その近くにいた人が、私のカードを取ってタッチしてくれる。
バスは、細い山道をスピードを出して走る。手すりにしがみついて過ごす。腕の筋肉が鍛えられそうである。進行方向右側は車窓が開けていて、車窓を楽しめる。15分程度で陽明山の門をくぐり、それからしばらく行ってバスが停車すると、多くの客がぞろぞろと降りていく。「陽明山」という文字が見えたので、ここで降りた。後で調べると、「小9」は、陽明山を通って竹子湖まで行くバスだったようである。今思うと、このまま乗り続けてもよかったなと思うが、下調べはまったくしていなかったので、その時は分からなかった。もっとも、竹子湖まで行ったところで、特に見たい何かがあるわけではない。
バスを降りたところは公園になっていて、多くの親子やカップルでにぎわっている。階段を少し上がったところには噴水や展望台もある。道ばたにある、色とりどりの花も美しい。
多くの観光客に交じって歩道を歩いてみる。途中に、階段がある。そちらに行こうとする人は少ない。時間はたっぷりあるので、長い階段を上がって、あまり人気の感じられない遊歩道に入ってみる。雰囲気は山道だが、歩道が整備されている。時々、人とすれ違う。中には、遊歩道からそれて、適当なところに腰を下ろして弁当を食べているおばさん集団もいる。日本でも滅多にこのような山道を歩かないので、新鮮な気分で歩く。所々に標識はあるが、どこに行くか分からない。
適当に20分程度歩き続けると、車道とぶつかった。車道は車通りが激しく、歩道もない。この道を歩く気にはなれない。
地図もないので、今来た道を戻ることにする。
竹林。
途中までは確実に来た道を戻っていたのであるが、別の道に迷い込んでしまったようで、来たときとは雰囲気の違う道を歩く。ただ、時折、木々の合間から見える風景は趣がある。
自分はどこに向かっているのだろうか。次に人とすれ違ったら、台北行きのバスの乗り場を聞きたいのだが、人とすれ違わないので聞くに聞けない。
そんな感じで遊歩道を歩き続けると、人通りが多い道に出た。そこで果物を売っているおばさんに、「公車 往台北」と書いた紙を見せて、バス停を尋ねる。中国語とジェスチャーで道を教えてくれる。それにしたがって歩いていくと、10分程度でバスターミナルに着いた。新北投からのバスを降りたところとは別の場所のようであった。
結局、陽明山の遊歩道で1時間程度時間をつぶしたことになった。
2010/3/6:大都會客運:紅5:陽明山→捷運剣潭站
陽明山のバスターミナルには、いくつかの列ができている。多くの人が並んでいる列もある。様子を見てみるが、バスが来ても、どの列も動いているようには見えない。
近くに来た係員に、「捷運 站」と書いて見せると、止まっているバスを指して「あれに乗れ」といった感じのことを言う。そのバスに乗る。席はすべて埋まっており、立っている客も少しいる。運転手にカードを見せると、首を横に振って何か言う。よく分からないものの、周りの客の様子をみていると、このバスではどうやら後払いのようである。
バスは山道を下っていく。車内の掲示を見ると、「260 大都會客運」とあり、バスの路線図が掲載されている。捷運士林站、剣潭站を通って台北車站に行くバスのようである。バスの前方の電光表示器には、次の停留所が表示されている。これは非常に有り難い。20分も走ると、結構大きな通りに出る。前方の電光表示器には「捷運士林站」と表示される。さて、どこまで乗っていこうかなどと考えていると、士林夜市が見え、捷運剣潭站に着く。全員降りる。どうやらこのバスはここが終点らしい。端末にカードをタッチしてバスから降りる。降りてからバスを見ると、このバスは台北車站まで行く260系統ではなく、剣潭止まりの「紅5」のバスであった。
士林夜市(捷運剣潭駅から撮影)。
【2010/3台湾】(目次)
10,陽明山:2010/3/6【2010/3台湾】【←本記事】
11,台北車站で乗車券購入:2010/3/6【2010/3台湾】