2021年6月13日日曜日。ふと思い立ち、20年ぶりに水上バスに乗ってきた。
今回は、東京都観光汽船の水上バスで、日の出桟橋から浅草へ向かった。東京都観光汽船は、東京湾及び隅田川で海上バス・水上バスを運航している会社である。
16時00分に日の出桟橋を出る浅草行きに乗ることにして、まずは、起点の日の出桟橋へ向かう。新橋からゆりかもめに乗車した。
新橋を出て3つめの日の出駅で列車を降りた。
日の出桟橋は、日の出駅から徒歩2分程度である。改札口を出ると案内が出ている。
日の出駅。
新橋方へ少し進む。
日の出桟橋の入口。日の出駅から徒歩2分である。ちなみに、JRの浜松町駅からは徒歩8分とのことである。
一番目立つのは、東京湾観光のシンフォニークルーズのターミナルである。
その横に、新しめの見た目の建物がある。ここが東京都観光汽船の水上バス乗り場である。
水上バス乗り場は、売店が営業しておらず、やや寂しい雰囲気であった。
インフォメーションも無人であった。
この水上バス、最近はネット予約も可能であるが、乗船場でも購入することはできる。松屋やなか卯の食券販売機と同じだろうか、そんな感じの券売機で浅草まで購入する。860円であった。
浅草までの乗船券。
日の出桟橋からは、現在、浅草とお台場海浜公園へ便が出ている。本日は浅草行きが7本、お台場海浜公園行きは11本の運行であった。この水上バスも、例に違わず新型コロナウイルス感染症流行の影響を受け、運休便も発生している。パレットタウン行きと東京ビッグサイト行きは全便が運休であった。
まだ出発まで30分ほど時間がある。
ターミナル前を歩いていると、コンビニがあった。最初、ローソンかと思ったが、”PORT STORE”と書かれている。ただ、見た目はローソンである。自動ドアに書かれた店名を見ると、「ローソンSポートストア日の出店」とある。このポートストアは、東京港湾福利厚生協会がローソンと提携して運営している店舗らしい。
その近くに、「JR竹芝 水素シャトルバス」の日の出ふ頭停留所があった。JRバス関東が、東京駅と竹芝地区を水素バスで無料運行しているのだという。知らなかった。運行を開始したのは2020年10月24日で、さしあたりは2021年6月30日までの期間限定運行とのことである。
上を見ると、ゆりかもめの高架である。
水上バスのターミナルに戻る。少し人が集まってきた。まもなく、15時45分発のお台場海浜公園行きの便の案内がある。集まっていた人のほとんどがそちらに乗り込んでいく。
2021/6/13:東京都観光汽船:水上バス:日の出桟橋→浅草
16時発の浅草行きは、15時50分過ぎに乗船開始となった。乗客は少なく、10名ほどであった。
2番乗船口からの出発である。
本日の船はジュビリーである。公式WEB上によれば乗船人数300名とのことであるが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、現在は定員180名で運行を行っているとのことである。
乗船口は進行方向後方である。
乗船するとロビーのようなところがある。
こちらにもベンチがあり、ここに座っている人もいた。(浅草到着後に撮影)
進行方向に向かって中央に上への階段が、両端に下への階段がある。
端の階段で下に降りるとテーブル付きのソファー席が広がっている。重厚な雰囲気である。
上の階にはベンチが並んでいる。窓は開けっ放しとなっていて、風が気持ちよい。こちらのベンチに座った。(浅草到着時に撮影)
このご時世だから、「間隔を空けてご利用ください」との注意書きもある。もっとも、この人数であれば、何ら問題なさそうである。
隣の乗船場には、15時20分に浅草を出た日の出桟橋経由のお台場海浜公園行き「ホタルナ」が到着した。松本零士氏がデザインした、宇宙船をイメージした水上バスである。やはり、あちらの方が人気があるようであった。
定刻16時に日の出桟橋を出発した。
レインボーブリッジやお台場界隈を後ろに見つつ、隅田川へ進む。
日の出桟橋。
日の出桟橋の横には東海汽船の竹芝客船ターミナルがある。ここから伊豆大島や小笠原諸島へのフェリーが出発する。
ボーディングブリッジが見える。
隅田川に向けて進む。
向こう側は浜離宮である。
浅草まで16の橋をくぐる。最初にくぐる橋は築地大橋である。2018年竣工で、今からくぐる橋の中でもっとも新しい橋である。
築地大橋をくぐると、旧築地市場が見える。
勝鬨橋。1940年竣工の可動橋であるが、1970年台以降は開閉されたことはないという。可動橋ということで機械室などがあるのか、重厚な作りである。
聖路加ガーデンの手前で、東京都公園協会が運営する東京水辺ラインの水上バスが停泊しているのが見えた。東京水辺ラインは、隅田川の中に何カ所か停留所があり、ここは明石町・聖路加ガーデン前という停留所である。いずれあちらにも乗ってみようと思う。
聖路加ガーデン。
佃大橋。1964年竣工。
中央大橋。1993年竣工の比較的新しい橋である。このように、橋脚上にある塔から斜めにケーブルを張って橋桁に直接繋いで支える構造の橋を、斜張橋というらしい。
永代橋。1926年竣工、現存する最古のタイドアーチ橋であり、日本で初めて橋脚間の距離が100mを越えた橋であるという。水色に塗られている。
日本橋方面への水路。
隅田川大橋。二層式の構造で、上段は首都高速9号深川線である。
だいぶ複雑なことになっている。少し進むと首都高速の箱崎ジャンクションである。
中央の下層部分がくり抜かれて門のようになっているビルがあった。Daiwaリバーゲートというビルである。
清洲橋。1928年竣工である。竣工当時の両岸の地名である深川区「清住」町と日本橋区「中洲」町から一字ずつとって、清洲橋となったらしい。青色に塗られている。
清洲橋を通った後、後ろを振り返ってみた。
新大橋。1977年竣工。
両国大橋。首都高速両国ジャンクションの一部である。
ふと見ると、「ボタンの博物館」という看板が見えた。
東京水辺ラインの水上バスとすれ違う。
両国橋。1932年竣工。
向こうは神田川である。
総武線の隅田川橋梁をくぐる。浅草橋駅と両国駅の間である。1932年竣工。
蔵前専用橋。通信ケーブル用の橋梁であり、関係者以外立ち入ることができないという。
蔵前橋。1927年竣工。黄色く塗られているのが特徴である。
浅草を16時20分に出発したお台場海浜公園行き「エメラルダス」とすれ違った。「ホタルナ」と同じく、松本零士氏がデザインした、近未来的なデザインの水上バスである。
厩橋。1929年竣工である。
2年ほど前に泊まったホテルリブマックス浅草駅前が見えた。細い建物である。
駒形橋。1927年竣工。
吾妻橋。1933年竣工。ここまで見てきて、関東大震災以降の1920年代から30年代に架けられ、あるいは架け替えられた橋が多いが、どれも雰囲気が異なり、見ていて飽きなかった。
吾妻橋をくぐると、右側に浅草吾妻橋の水上バスのターミナルが見える。
旋回し、日の出桟橋方面を向いてターミナルに到着した。16時35分の到着であった。
スカイツリーとアサヒビルが並んで見える。
少し先には東武伊勢崎線の隅田川橋梁がある。
下船する。
改めて乗船した船を撮影した。
この便は、折り返し16時40分発の日の出桟橋行き最終便となった。浅草発便の方が客は少し多いようであった。
浅草吾妻橋の水上バスターミナル。
すぐ近くに東武浅草駅がある。
その後、東武伊勢崎線の電車に乗車した。隅田川の鉄橋を渡るところで、先ほど乗ってきた水上バスが日の出桟橋に向けて出発していくのが見えた。