この日は、下関を6時16分に出発する日豊本線の普通電車に乗車し、大分には9時23分に到着した。この後は、2023年7月に全線で運転を再開した南阿蘇鉄道に乗ることにしている。南阿蘇鉄道は熊本県の立野駅と高森駅を結んでおり、立野駅ではJR豊肥本線と接続する。そうすると、大分から豊肥本線で立野まで行けば都合が良さそうであるが、そううまくはいかない。
豊肥本線は大分と熊本を結ぶ路線で、熊本近郊、大分近郊の通勤・通学圏ではある程度本数があるが、県境を越える豊後竹田~宮地間は本数が極めて少なく、熊本と大分を直通する特急列車も1日2本のみである。仮に9時半過ぎに豊肥本線の列車で立野まで行こうとすると、次のようになる。大分を10時54分、12時21分、13時46分のいずれかに出る普通豊後竹田行きに乗車し、豊後竹田で15時発の普通宮地行きに乗り換え、宮地で16時35分発の普通肥後大津行きに乗り換える。そうすると、立野に17時11分に到着する。大分か豊後竹田で3時間から4時間の空き時間ができるので、大分から豊後竹田の間で何か見たいものがあるのであればちょうど良いかもしれないが、この日は特にそのような目的はない。
そこで、今回はバスを使うことにした。大分県の大分バスと熊本県の九州産交バスが、大分と熊本を結ぶ都市間バス「特急やまびこ号」を共同で1日5本運行している。次のバスは大分を10時半に出発する。このバスは、道中、竹田、宮地、阿蘇、肥後大津を経由する。宮地や阿蘇では列車との接続が良くないので、肥後大津まで乗車して、そこから豊肥本線の列車で立野まで戻ることにした。肥後大津で1時間ほどの待ち時間は生じてしまうが、それでも立野には15時05分に到着する。以前に豊肥本線を特急列車で乗り通しているので、今回はバスも良いであろう。
「特急やまびこ号」は予約も可能であり、京王バス系のハイウェイバスドットコムで予約・決済をすることができる。今回は、大分から肥後大津までは普通運賃で3,480円であるが、ハイウェイバスドットコムで予約をしたところ、WEB早割が適用されて3,100円であった。
2023/9/9:大分バス:特急やまびこ号:金池ターミナル→大津駅
次に乗車する特急やまびこ号は、大分駅にも停車するが、始発は金池ターミナルで10時29分に出発する。大分駅から金池ターミナルまでは徒歩10分ほどである。時間があるので、大分駅で朝食を食べた後、金池ターミナルまで歩くことにした。
大分駅北口を出る。
大分駅北口を出て、中央通りを歩く。
駅を出て2つめの信号を右折して、まっすぐ行く。
10分弱で金池ターミナルに到着した。
向かいはコンパルホールという複合施設である。
金池ターミナルの建物前に停留所がある。
ここからは、佐伯行き、臼杵行き、熊本行きが出発する。
停留所の前にはベンチがあり、そこでバスを待つ。
定刻になって、ターミナルからバスが出てきた。10時29分発の熊本行きは大分バスの担当で、今回乗車した車両は、三菱ふそう・エアロバス「大分200か337」であった。(写真は、道の駅すごうで撮影)
座席。
座席にはフットレストが設置されている。
肘掛けにはコンセントが設置されている。
座席モケットには猿と魚が描かれていた。猿の方は、高崎山の猿をイメージしているのだろうか。
車内後部にトイレが設置されている。
金池ターミナルを出ると、大分県庁正門前、合同新聞社前、中央通りと停車する。中央通りはトキハという百貨店の前に停留所があり、ここから7名乗車する。
バスは、大分駅北口の前を左折し、アミュプラザ大分の横にある空き地に停車した。ここが要町(大分駅高速バスのりば)であった。ここでも7名乗車した。
バスの一時待機場所としても使わているようである。
大分川を渡る。
大分駅を出て10分ほど走ると、米良バイパス入口に到着した。ここで1名乗車する。ここまでが大分市内の乗車専用停留所である。
米良バイパス入口を出ると、停車停留所の詳細な案内放送がある
豊肥本線の中判田駅近くを過ぎると、大野川を渡る。
11時07分に戸次を通過した。「戸次」と書いて「へつぎ」と読む。6分遅れである。戸次を過ぎると住宅が少なくなる。
大野川を再び渡ると、バスは、いつの間にか自動車専用道路の中九州横断道路に入っていた。中九州横断道路は大分と熊本を結ぶ地域高規格道路で、現時点では部分的に開通しているのみである。
11時30分、大野ICで中九州横断道路を降りる。
中九州横断道路の高架下に大野ICの停留所がある。ここでは乗降はない。
大野ICから、再び高速に乗る。
11時41分、竹田ICで中九州横断道路を降りた。ここから阿蘇の先までは中九州横断道路の未開通区間であり、このバスも一般道を走る。
バスは、まもなく竹田温泉花水月に停車した。JR豊肥本線豊後竹田駅の最寄りである。
竹田市内を進む。
11時49分、竹田玉来で1名降りる。
竹田から先は国道57号を進む。
12時、道の駅すごうに到着した。定刻である。ここで30分休憩となる。大分から熊本までの所要時間は4時間を越え、旅客自動車運送事業運輸規則第21条により、連続運転時間4時間ごとに30分以上の休憩の確保が必要とされている。この路線は、道の駅すごうで、まとめて30分の休憩を取ることとなっている。
停留所。
道の駅すごう。
道の駅の中には、丸福という食堂がある。ここで昼食をとることにした。
とり天定食をはじめメニューは豊富であったが、早くできそうなうどんにする。店の名前を冠した「丸福うどん」を注文した。580円也。ただ、昼時で食堂は混雑しており、なかなか出てこない。
15分待ち、さすがに無理かと思い始めた12時18分に、やっと出てきた。うどんなので2、3分で食べ終えた。
バスは、定刻12時30分に道の駅すごうを出発した。
宮地に近づくと、急な下り坂とヘアピンカーブで高度を下げていく。「滝室坂道路」と呼ばれる箇所で、やはり冬期を中心に事故が多い区間らしく、直線で結ぶトンネルを建設中らしい。
街中に入り、12時58分、宮地駅に到着した。国道57号上に停留所がある。ここで3名乗車する。
その後、13時05分に阿蘇駅に到着した。ここでは駅のロータリーに入って停車する。バス停には多くの客が並んでいたが、このバスに乗る客は3名のみであった。
赤水の近くまで来て、再び中九州横断道路に入る。ここから大津までが、既に完成している区間である。
13時31分、大津ICで高速を降りる。大津まで来ると郊外型の大型店、次いでマンションが並んでおり、熊本市のベッドタウンという感がある。肥後大津駅南口には13時40分に到着した。バスは、この先、阿蘇くまもと空港を経由し、熊本市内へ進むが、今回はここで降りる。
肥後大津駅南口。阿蘇くまもと空港の最寄り駅であり、肥後大津駅から空港までは無料のシャトルバスが設定されている。
肥後大津は、前述の通りマンションも並び、熊本のベッドタウンという感があった。南口にはイオン大津店があり、店内は賑わっていた。ただ、次の列車まで1時間ほどあるのでカフェにでも入ろうかと思ったが、少なくともチェーンのカフェ店は見当たらなかった。イオンの店内にもフードコートなどは見当たらない。
踏切を渡り、肥後大津駅の北口にも行ってみた。
暑かったので、駅の待合室に避難し、セブンティーンアイスを購入した。130円也。
2023/9/9:JR豊肥本線:普通:肥後大津→立野
肥後大津から乗車する14時50分発の普通宮地行きは、熊本始発で、14時32分に肥後大津駅に到着した。豊肥本線は、熊本~肥後大津間では電化されているが、その先は非電化である。宮地行きはキハ200系気動車2両編成での運行であった。
14時50分に肥後大津を出て、瀬田を経て、立野には15時05分に到着した。
【2023/9九州】(目次)
8,下関から大分へ:JR山陽本線・日豊本線:415系1500番台:2023/9/9【2023/9九州】
9,大分から肥後大津へ:大分バス「特急やまびこ号」:2023/9/9【2023/9九州】【←本記事】
10,南阿蘇鉄道高森線:サニー号トレイン:2023/9/9【2023/9九州】
【JR豊肥本線の乗車記録】
15,平成駅(熊本県:JR豊肥本線):キハ147形:2021/12/12【2021/12九州】
8,JR豊肥本線:特急九州横断特急3号:2021/12/11【2021/12九州】