能勢電鉄は阪急電鉄の子会社で、日生線と妙見線の2つの路線を運行している。妙見線は兵庫県の川西能勢口と大阪府の妙見口駅の12.2kmを結び、その途中の山下から日生中央までの1駅2.6kmを結ぶのが日生線である。妙見線が本線、日生線が支線のような感じとなっているが、実際の運行形態は、1日数本を除いて、川西能勢口を起点とする列車は山下で日生線に乗り入れて日生中央へ向かい、妙見口へは山下で乗り換えることとなる。
路線図(妙見口にて撮影)。上が川西能勢口、分岐駅が山下である。
2024/1/27:能勢電鉄妙見線・日生線:普通:川西能勢口→日生中央
阪急宝塚線を川西能勢口で降りて、一旦改札を出る。今回、阪急電鉄には「阪急阪神1dayパス」で乗車していたが、能勢電鉄は対象外である。Suicaで再び改札に入り、ホームへ行く。
能勢電鉄は昼間10分間隔での運行で、次の列車は14時54分発の日生中央行きである。車両は能勢電鉄5100系であった。元は阪急電鉄の5100系で、2014年以降に能勢電鉄に譲渡された。車体の色も阪急と同じマルーンカラーである。
客は多く、車内は比較的混雑している。途中の平野までは住宅街を走り、各駅で降りていく客がいる。
車両基地や能勢電鉄の本社がある平野で運転手交代があり、平野を出ると山の中へ入っていく。感覚的には、平野から一の鳥居を経て畦野までは山の中を走っていたように思うが、地図を見ると、一の鳥居より先は再び住宅街となっているようである。
山下には15時10分に到着した。
山下からは日生線を走行する。この路線は、日本生命保険が整備のうえ1975年に販売が開始された住宅地「阪急日生ニュータウン」へのアクセス路線として、1978年に開業した。わずか2.6kmの日生線内は、大部分が高架とトンネルである。
終点の日生中央には15時14分に到着した。この駅は、駅名の通り、阪急日生ニュータウンの中央に位置するという。平日の朝晩には、日生中央と大阪梅田を結ぶ直通特急「日生エクスプレス」が設定されている。
日生中央駅ホーム。
日生中央駅。
構内には蕎麦屋やコンビニがある。
改札口。
チーズタルトの自動販売機があった。
2024/1/27:能勢電鉄日生線:普通:日生中央→山下
折返し、15時19分発の川西能勢口行きで、山下まで折り返す。
空いていたので、5100系の車内を見てみる。
ドア脇にスクロール式の案内表示器がある。
沿線には住宅地が広がるものの、見所は多いらしい。
この車両は1972年にアルナ工機で製造、当初は阪急5100系として阪急で運用に就いており、2015年に阪急車両メンテナンスで改造の上、能勢電鉄に譲渡された。
山下には15時22分に到着した。
山下駅は1号線から4号線まで4つのホームがあり、1号線が日生中央行き、2号線が日生中央発の川西能勢口行き、3号線が主に山下~妙見口の区間列車の乗り場となっている。2号線と3号線は同一平面上にあり、乗り換えが容易である。
2024/1/27:能勢電鉄妙見線:普通:山下→妙見口
山下からは、15時23分発の普通妙見口行きに乗車した。妙見線は能勢妙見山へのアクセス路線として1923年に開通した。
妙見口行きは山下を出ると、大きく右にカーブをして、すぐに笹部に到着する。駅間距離は僅か0.4kmである。
笹部を出ると、住宅街から離れて、トンネルや左右を木に囲まれたところを走る。山の中を走っているという感じである。
県境を越えて兵庫県から大阪府に入り、光風台、ときわ台に停車する。光風台駅はトンネルに挟まれたところに位置し、辺りの様子はよく分からないが、駅前には大きな住宅地が広がっているようである。
同じく住宅地の入口にあるときわ台を出ると、トンネルを抜けて、終点の妙見口には15時31分に到着した。妙見山へ向かう路線ということで、山岳路線を想像しており、実際にそのような雰囲気を出している区間もあったが、沿線にはしっかりとした住宅地があるのが印象的であった。
乗車したのは先ほど日生中央まで乗車した車両と同じ5100系であったが、2両編成で、内装はかなり異なっていた。
車内。
優先席。
窓上には能勢電鉄の昔の写真が飾られていた。
この車両は1971年(昭和46年)に阪急5100系としてアルナ工機で製造、2016年に阪神車両メンテナンスで改造されたうえで能勢電鉄に譲渡された。
妙見口駅。
妙見口駅ホーム。
妙見口駅前。
つい先日まで、能勢電鉄は、妙見口駅から徒歩20分ほどのところにある黒川駅から妙見山に向けて妙見ケーブルを運行していたが、そのほかの妙見の森関連事業とあわせて、2023年12月4日を以て廃止となった。
2024/1/27:能勢電鉄妙見線:普通:妙見口→山下
15時43分発の山下行きで山下まで戻る。今度の車両は1700系4両編成であった。
車内。
優先席。
ドア。
内装から推察されたが、なかなか古く、ナニワ工機で1960年(昭和35年)に製造された車両であった。もともとは阪急2000系として阪急電鉄で運用に就いており、1990年から1992年にかけて能勢電鉄に譲渡されたという。
山下には15時51分に到着した。
2024/1/27:能勢電鉄妙見線:普通:山下→川西能勢口
同一平面上にある2号線から、15時52分発の川西能勢口行きに乗車した。7200系であった。
ドア脇にはLCDの案内表示器があった。
終点の川西能勢口には16時09分に到着した。7200系は、阪急電鉄7000系と6000系の改造車で構成されているという。
川西能勢口から日生中央までは320円、日生中央から妙見口までは270円、妙見口から川西能勢口までは330円であった。
【2024/1京阪神】(目次)
4,阪急嵐山線:6300系:2024/1/27【2024/1京阪神】
5,阪急京都線:1300系:2024/1/27【2024/1京阪神】
6,阪急宝塚線・箕面線:2024/1/27【2024/1京阪神】
7,能勢電鉄妙見線・日生線:1700系・5100系・7200系:2024/1/27【2024/1京阪神】【←本記事】
8,阪急今津線・甲陽線・伊丹線:2024/1/27【2024/1京阪神】
9,阪急神戸線・神戸高速線:8000系:2024/1/27【2024/1京阪神】