サンペドロ地区では、パシフィック電鉄の復元電車「ウォーターフロント・レッドカーライン(Waterfront Red Car Line)」が観光客向けに金・土・日曜日に走っている。パシフィック電鉄(Pacific Electric Railway)とは、1911年から1961年までロサンゼルス都市圏でバス及び鉄道を運行していた企業であり、wikipedia日本語版の該当ページでは、「通勤輸送での活躍や高密度の列車運行、路線建設と住宅開発を並行して行うなどの点で、他の地域の電鉄会社とは異色の存在で、その形態は日本の大手私鉄によく似ている」(2015年1月25日参照)と紹介されている。日本の私鉄会社の中には、その創生期にパシフィック電鉄を視察したところもあるらしい。また、車体塗装としては、京浜急行がその影響を直接に受けたと言われている。
ハーバーゲートウェイから乗車したメトロ450系統のバスをHarbor Beacon Park and Rideで降りる。クルーズセンターの方に歩くと無人駅がある。すぐに分かる。ここが、パシフィック電鉄の復元列車であるウォーターフロント・レッドカーラインの"Cruise Center"駅である。復元列車は、この"Cruise Center"と"Marina"駅との間を走っている。
掲示板を確認する。金曜日、土曜日、日曜日のみ、12時から21時半まで20分間隔で運転と書かれている。本日は土曜日であるから運行しているはずである。しかし、20分待っても列車が来ない。待っている人もいない。運休のお知らせが出ているのかと掲示板を見るも、そのようなものはない。
クルーズターミナルで仕事をしている人だろうか、スーツを着た男性がやってくる。「今日は列車運行してるの?」と聞いてくる。「たぶん」と答えるしかない。その男性は、ベンチでコーラを飲んで少しくつろいでから、戻っていく。
駅前の噴水が、音楽に合わせて水を出している。家族連れがはしゃいでいる。
2014/9/20:Waterfront Red Car Line:Cruise Center → Marina
30分ほど待つと、向こうから「ボーッ」と警笛の音がして、列車が見えてきた。
車両自体は21世紀に入ってから作られたものであるが、外観と内装は当時のそれを精密に再現しているのだろう。広告も、当時使われていたものを印刷し直したものと思われる。雰囲気は十二分に出ている。
運転室。
出発前に、車掌が乗車券を売りに来る。1ドルである。この乗車券は1回券ではなく1日乗車券である。
ここから乗ったのは私一人だけであったが、ここで降りずに折り返す人が何人か乗っていた。
時速15km程度だろうか、のんびりと走る。Cruise Centerを出ると、川側には、まず戦艦アイオワが見える。その先に、"Maritime Museum"がある。海事博物館と訳せばよいのだろうか。次の駅"Downtown"の先の川側には、車内からははっきりとは分からないものの、フードコートが広がっているのがちらりと見える。"Ports O'Call"駅付近からは川から離れ、終点の"Marina"に至る。この駅の周りには駐車場しかない。端から端まで10分程度であった。
Marina駅
2014/9/20:Waterfront Red Car Line:Marina → Downtown
"Marina"では降りずに折り返す。車掌が、10分程度で発車すると教えてくれる。
帰りは"Cruise Center"の一つ手前の"Downtown"で降りる。
駐車場の中を歩いていくと、海岸沿いにフードコートが広がっているのが分かる。
中に入ると、家族連れやカップルで賑わっていた。お一人様は目にしなかったが、ここで昼飯にする。海沿いだからシーフードが良いし、大半がシーフードの店である。シュリンプアンドチップスを頼んだ。10ドル程度だったか。
さらに、別の店で、凍らせたバナナにチョコをコーティングしたものを買う。
ちょうど17時である。そろそろロサンゼルスへ戻ろうかと思うが、450系統のバスはこの時間帯は40分間隔で、次のバスがちょうど17時である。バスが遅れてくることを期待して近くのバス停の方へ歩いてみたが、バスが走り去ってゆくのが見えた。
腹ごなしに戦艦アイオワの付近を歩く。アイオワの艦内はツアーで見学できるようであったが、もう閉館時間を過ぎていたので入ることができない。周りには観光客が多かった。
クルーズ船が出港していった。
ちょうど列車が走っていった。
レトロ調のバスも走っていた。
2014/9/20:Metro:450: → Harbour Gateway
戦艦アイオワの近くのバス停から、17時40分の450系統ハーバーゲートウェイ(Harbor Gateway)行きに乗車した。観光客は自家用車で来るのが普通なのか、ここからバスに乗る人はいなかった。ハーバーゲートウェイには18時に到着した。
2014/9/20:Metro:Silver Line:Harbor Gateway → 7th Street/Metro
18時08分発のシルバーラインに乗り換える。18時40分過ぎにダウンタウンの7番街/メトロセンター(7th Street/Metro Center)駅前に到着した。
2014/9/20:Metro:Red Line:7th street/Metro Center → Civic Center
2014/9/20:Metro:Red Line:Civic Center → Vermont/Sunset
7番街/メトロセンター駅。
地下鉄のホームに降り、レッドライン(Red Line)のノースハリウッド(North Hollywood)行きを待つ。しかし、前の列車が行ったばかりで10分待ちだったので、すぐに来た反対方向のユニオン駅行きに乗ってシビックセンター(Civic Center)まで2駅ほど戻り、そこでノースハリウッド行きを捕まえた。バーモント/サンセット(Vermont/Sunset)で降りて、ホテルに戻った。
【2014/9コロンビア】(目次)
34,ロサンゼルスからサンペドロへ:2014/9/20【2014/9コロンビア】
35,サンペドロ:ウォーターフロント・レッドカーライン(Waterfront Red Car):2014/9/20【2014/9コロンビア】【←本記事】
36,ハリウッドからロサンゼルス空港へ:2014/9/20【2014/9コロンビア】