コタ駅の近くには歴史博物館があるという。"Museum"の案内に従って歩くと、たしかになかなか古めかしく立派な建物がある。これかと思って中に入る。確かに博物館ではあったが、歴史博物館ではなく、銀行博物館であった。マンディリ銀行博物館(Museum Bank Mandiri)といい、マンディリ銀行の古い建物を博物館として開放したもののようであった。マンディリ銀行はインドネシアの大手銀行のようで、ジャカルタを歩いていると、至る所でATMを目にする。
せっかくなので見学することにした。入場は無料とのことであった。入館料が書いてあるのだが、たしかに学生は無料となっている。学生であることは言わなかったが、学生に見えたのだろう。なお、写真撮影は自由とのことであった。
メインカウンター付近。
2階がベースフロアでメインカウンターがある。その他のスペースには、タイプライター、コンピューター、ATMなど、銀行で使われていたと思われる様々な機器が展示されている。この手の博物館は、ありそうでなかなかないような気がする。新鮮であった。
1階(地下?)では金庫その他の展示。建物の造り自体は、現役時代のものがそのまま残されているような感じである。
また、ジャカルタの歴史についての展示スペースもある。ジャカルタでも昔は路面電車が走っていたらしい。
中庭があり、自由に出ることができる。吹奏楽団が練習している。また、中高生の歓談の場、子ども達の遊び場になっているようである。ステージもあり、イベントも開催できそうである。
迷路のような建物を歩き回り、いったんメインカウンターのフロアに戻る。
そこから階段で上の階に上がる。ステンドグラスが美しい。
階段を上がって正面は、元々はお偉いさんの会議室だったのだろうか、大きな円卓があり、壁にはガルーダが飾られている。この部屋には、代々の銀行の頭取の写真が展示されている。
ある部屋では、銀行のロゴ入りのぬいぐるみやらボールペンやら時計やら、銀行のグッズが展示されていた。
テラスに出てみる。コタ駅や混雑した通りを見渡すことができる。
その他、貴賓室的な使われ方をしたのだろうか、装飾品が立派な大きな部屋がいくつかあった。各部屋にシャワーや洗面所もあったので、ホテルとしての機能もあったのだろうか。説明があったのかもしれないが、きちんと見ていなかったのでよく分からない。
一通り見終えたら、たっぷり2時間が経過していた。
歴史的価値のある建物を博物館として公開している例は数多くあるが、建物の隅から隅までを開放している博物館は少ないような気がする。また、銀行で使われていた物をそのまま展示しているので、見ていて新鮮感があり、面白い。非常に気に入った。
【2011/9インドネシア】(目次)
21,ジャカルタの通勤列車(2):2011/9/16【2011/9インドネシア】
22,ジャカルタ:マンディリ銀行博物館(Museum Bank Mandiri):2011/9/16【2011/9インドネシア】【←本記事】
23,ジャカルタ:ファタヒラ広場(Taman Fatahilah):2011/9/16【2011/9インドネシア】