熊本電鉄の電車線は、上熊本~北熊本~御代志の10.6kmを結ぶ菊池線と、藤崎宮前~北熊本の2,3kmを結ぶ藤崎線の2路線で構成されている。もっとも、運行形態は、藤崎宮前~北熊本~御代志と上熊本~北熊本の2系統に分離されており、前者が本線、後者が支線のような感じとなっている。
今回は、まず上熊本から北熊本まで行き、そこで御代志行きに乗り換えて御代志まで行く。菊池線を乗り通すわけである。その後、折り返しの列車で、北熊本を経て藤崎宮前まで乗車する。
2023/9/10:熊本電鉄菊池線:普通:上熊本→北熊本
熊本電鉄の上熊本駅は1面1線の無人駅である。
乗り場にICカードの端末があり、Suicaをはじめとする交通系ICカードも使用可能である。
ホームには14時20分発の北熊本行きが停車していた。
車両は、熊本電鉄01形であった。かつて東京メトロ銀座線で運行していた営団(東京メトロ)01系である。2015年に熊本電鉄に投入され、現在は、中間車無しの2両編成2本が運用に就いている。今回乗車したのは、2016年に投入された第2編成であった。(以下の車両・車内写真は、一部、後ほど撮影したものもある)
今回乗車した01形はくまモンラッピングの車両であった。下地のオレンジ色は、現在の銀座線で運用に就く東京メトロ1000系と同じ色だろうか。違和感がない。
01形は、熊本電鉄に譲渡されるにあたり、所々に改造が施されている。目立つところで言えば、東京メトロ銀座線は軌間が1435mmであるのに対し、熊本電鉄は1067mmであるから、台車が交換された。
また、銀座線の集電方式が第三軌条方式であるのに対し、熊本電鉄は架線集電方式であるから、パンタグラフが新たに設置された。
車内は、銀座線時代の雰囲気を残しつつも、ワンマン運転対応の機器が設置された。(一部は別列車にて撮影)
運転台付近。
バスと同様の案内モニターが取り付けられている。
くまモンが車内の至るところにいる。
ドア上の案内表示器は、熊本電鉄の路線図に置き換えられていた。
ドアに貼られているシールは、熊本に来てからのものと、東京メトロ時代からのものがあった。
今回乗車した車両は01-135、1992年に日本車輌で製造されたものであった。
上熊本発北熊本行きの列車は、昼間は30分間隔での運行である。乗車した列車は、上熊本を14時20分に出発した。列車は混雑していたが、大半が中国語を話す観光客で、一様に車内の写真を撮ったり記念撮影をしたりしていた。
上熊本から北熊本まではわずか3.4kmであるが、中間に4駅あり、各駅間の距離の最長は0.8kmである。中には、ホーム長が1両分のみとなっている駅もあるが、北熊本以外は無人駅で2両目のドアは開かないので、それで何も問題はない。
終点の北熊本には14時29分に到着した。北熊本では、14時31分発の御代志行き、藤崎宮前行きに接続する。乗車してきた列車は、折返し14時32分発の上熊本行きとなる。上熊本~北熊本間は、終日1編成が行ったり来たりする運用となっているようである。
北熊本駅には車両基地があり、6000形(元都営6000系)が停車していた。こちらは老朽化で置き換えが進んでいるという。また、上の写真を見ていただければ分かるとおり、車両基地内には、2022年3月に投入された1000形(元静岡鉄道1000形)も停車していた。
【2023/9九州】(目次)
14,熊本電鉄菊池線:熊本電鉄01形:2023/9/10【2023/9九州】【←本記事】
15,熊本電鉄菊池線・藤崎線:熊本電鉄03形:2023/9/10【2023/9九州】