山万は千葉県のユーカリが丘ニュータウンを開発した不動産会社であるが、このニュータウンにおいて、住民の便宜を図り、1982年から鉄道「ユーカリが丘線」の運行も行っている。駅数は6つで、京成線との接続駅であるユーカリが丘を出ると、地区センター、公園と停車し、公園から、女子大、中学校、井野と周り公園に戻り、地区センター、ユーカリが丘の順に停車する、ラケット状の線形、運行形態となっている。あくまで住民向けの鉄道ということで、各駅の駅名も、「地区センター」「公園」「女子大」「中学校」と簡易なものであることも特徴である。(写真は車内ドア上の路線図)
2023年5月3日水曜日。
東京から千葉内陸バスの「マイタウン・ダイレクトバス」に乗車してユーカリが丘まで来た。このバスのユーカリが丘側の終点が「ユーカリが丘(宮ノ台)」であり、ここは山万ユーカリが丘線の中学校駅に近い。そこで、中学校駅まで行き、山万ユーカリが丘線でユーカリが丘に出ることにした。
中学校駅は、佐倉市宮ノ台三丁目に位置する。駅名の「中学校」は、佐倉市立井野中学校のことである。
バスを降りたローソン佐倉宮ノ台一丁目からは、山万ユーカリが丘線の線路が見える。写真の方向に少し歩き、左折して細い道に入る。
駅までの間に標識などの道案内はない。住民であれば案内などなくても分かるだろう。
住宅の並ぶ中を歩いて行くと、左側に唐突に駅が現れた。
無人駅で、自動券売機が2台ある。
ユーカリが丘線は全線均一運賃で、1乗車大人200円、子供100円である。
タッチパネル式の自動券売機が主流の現在となっては、古いデザインの自動券売機である。
自動改札機も、最近はあまり見かけない、角張った古いタイプのものである。交通系ICカードには対応していない。
時刻表。昼間は20分間隔である。
前の列車が行ったばかりで、時間があるので、ホームに入る前に周りを見てみることにした。
中学校駅の隣にはカフェがあるが、この日は定休日であった。
線路の反対側には、山万ビオトピア・プラザというショッピングモールがある。
この日は、メインのテナントと思しきスーパーマーケット「生鮮市場 てらお ユーカリが丘店」が定休日で、辺りにほとんど人は見られなかった。
このショッピングモールの前に、宮ノ台6丁目の停留所があった。山万が運行する「ユーカリが丘循環 こあらバス」右回り系統の停留所である。40分から50分に1本の間隔で設定されており、こちらに乗車してもユーカリが丘駅まで行くことができる。
跨線橋から中学校駅を見る。
反対側の井野・ユーカリが丘方面を見る。
出発時間に近づいたので、駅に戻りホームに入る。14時48分発の列車を待つ客は、私のほかに2名いた。
駅名標。
定刻に列車が来た。これに乗ってユーカリが丘へ向かった。ここからユーカリが丘までは7分である。