2022年9月9日金曜日。この日は、佐賀県、熊本県の未乗路線を乗りつぶしつつ、宮崎へ移動することにしていた。まずは、福岡市交通局の博多駅から列車に乗り、唐津へ向かう。
福岡市交通局空港線は福岡空港と姪浜を結ぶ13.1kmの路線である。一方のJR筑肥線は姪浜と唐津の42.6km、山本と伊万里の25.7kmを結ぶ路線である。
もともと、JR筑肥線は博多と伊万里を結ぶ非電化路線であったが、1983年に福岡市交通局1号線（現・空港線）の博多～姪浜間が開業、同区間のJR筑肥線が廃止となり、JR筑肥線は福岡市交通局と直通運転を行って博多へ乗り入れることになった。その際、唐津側でも、虹ノ松原～山本間が廃止・虹ノ松原～唐津間が開業、姪浜～唐津間が電化され、現在の形が完成した。結果として、筑肥線は、姪浜～唐津と山本～伊万里に分断され、唐津～山本間は唐津線を介して繋がるという格好になった。
2022/9/9：福岡市交通局空港線・JR筑肥線：普通：博多→筑前前原
この日は、遅めの9時40分過ぎに博多のホテルを出発し、まずは福岡市交通局の博多駅へ向かった。
本日、主に利用するのは「青春18きっぷ」であるが、これはJR線のみの乗車券であるから、筑肥線の起点駅である姪浜までは別に乗車券を購入した。博多から姪浜までの地下鉄の料金は300円である。
地下鉄空港線博多駅ホーム。
地下鉄空港線は、昼間は1時間に8本の運行で、そのうち半数の4本がJR筑肥線に直通する。JR筑肥線に直通する列車は、一部に唐津まで直通するものもあるが、大半が筑前前原行きで、2本の1本の割合で終点の筑前前原にて唐津行きに接続する。
9時54分発の筑肥線直通筑前前原行きに乗車した。
筑前前原行きの列車はJR九州の305系による運行であった。2015年に導入された新型通勤車両である。
305系の車内は、ロングシートではあるが、背もたれはやや高めで、窓がないところにはヘッドレストもある。通勤車両としてはなかなか洒落たデザインである。
優先席は座席の上の方が白くなっている。
ドア窓下には、JR九州の観光特急「あそぼーい！」のキャラクター犬である「くろちゃん」のステッカーが貼られている。
ドアは半自動式に対応している。
ドア上にはLCDモニターが2つ設置されている。
博多～姪浜間の地下鉄線は、筑肥線の同区間の廃止と共に誕生したわけであるが、廃止となった筑肥線の経路に沿って開通したのではなく、それよりも北側、繁華街の天神を経由する経路となっている。
姪浜の手前で地上に出て、姪浜には10時15分頃に到着した。
姪浜から先はJR筑肥線である。姪浜の次の下山門を出ると、少しだけ海が見える。今津湾である。
終点の筑前前原には10時35分に到着した。
2022/9/9： JR筑肥線：普通：筑前前原→西唐津
筑前前原では、1分の接続で西唐津行きの普通列車に接続する。対面での乗り換えであるが、6両編成から3両編成への乗り継ぎなので、6両編成の後方に乗車していると少し慌ただしい。
10時36分発の西唐津行きは103系1500番台での運転であった。103系1500番台は、1983年のJR筑肥線電化・福岡市交通局1号線との直通運転開始にあわせて製造された。先ほど乗車した305系の運行開始に伴い、2015年に地下鉄乗り入れの運用から撤退し、一部が廃車となり、現在は、残された編成が筑前前原と西唐津の間でワンマン運転を行っている。
103系車内。
ロングシートである。
優先席にはモケットにカバーが掛けられている。
ドア。
トイレが唐津方先頭車に設置されている。
車いす対応の大型トイレである。
川崎重工昭和58年（1983年）製造である。
筑肥線は、筑前前原を境に、複線から単線になる。筑前深江、鹿家、東唐津で対向列車と交換する。
車窓にはのどかな田園風景が広がるようになった。
筑前深江を出ると、再び海岸線を走る。
鹿家で筑前前原行きと交換する。鹿家が福岡県内最後の駅で、鹿家を出ると佐賀県に入る。
虹の松原を出ると、1983年に開業した新線に入る。高架に上がり、東唐津に到着した。
東唐津でも、筑前前原行きと交換をするため数分停車した。
東唐津を出ると、松浦川に架かる長い橋を渡る。写真では見づらいが、遠くに唐津城の天守閣が見えた。
唐津からは唐津線に入る。唐津運輸センターに差し掛かると、まもなく終点の西唐津に到着する。
終点の西唐津には11時23分に到着した。列車は、折返し11時31分発の筑前前原行きとなった。
【2022/9九州】（目次）
4,博多：ヴィアイン博多口駅前：シングルB：2022/9/8【2022/9九州】
5,JR筑肥線（姪浜～唐津）：103系：2022/9/9【2022/9九州】【←本記事】
【103系の乗車記録】
3,JR加古川線：2021/12/24【2021/12西日本】
12,ジャカルタの通勤列車(2)：元国鉄103系：2014/2/20【2014/2インドネシア】