高知県の窪川を13時21分に出発した予土線の普通列車は、終点の宇和島に16時に到着した。この後は本日の宿泊先である八幡浜へ予讃線で向かう。
宇和島駅近くのスーパーマーケットで昼食代わりのパンを購入し、宇和島駅に戻ると、1番線に、16時40分発の予土線普通近永行きが停車していた。予土線では利用促進のために6種のラッピング車両「Yodosen Fun Fun Trains(予土線ファンファントレインズ)」を運行しているが、この列車には「鉄道ホビートレイン」が充当されていた。乗ってみたいと思う。
2023/12/31:JR予土線:普通:宇和島→北宇和島
予土線の起点駅は宇和島の隣の北宇和島であり、予土線の列車も、宇和島から北宇和島までの一区間は予讃線を走行する。当初、17時17分に宇和島を出る予讃線普通八幡浜行きに乗ろうと思っていたが、16時40分発の近永行きに北宇和島まで一駅乗車することにした。
「鉄道ホビートレイン」は、キハ32形の内装、外装に細工を施した車両であり、近永側の顔は、団子鼻とスカートを取り付けて、2008年に引退した0系新幹線を模したものとなっている。
反対側は塗装だけであるが、それでも0系の雰囲気となっている。
車内は大半がロングシートで、青系のモケットが使われている。
ただ、2列のみ、0系新幹線の座席を再利用したものが設置されている。
床には蒸気機関車のイラストがある。後で調べたところによると、これは、1889年に讃岐鉄道が丸亀~多度津~琴平間(現予讃線・土讃線)で鉄道路線を開業した際に投入された独ホーエンツォレルン製A1形タンク機関車の図面らしい。
ポストがあり、実際に郵便を出すことができるようである。
ドア横のスペースにはショーケースがあり、プラモデルの展示コーナーとなっている。
四国で運行していた車両が展示されている。
窓と窓の間の壁にもプラモデルが展示されている。
カーテンには蒸気機関車の絵が描かれている。
運転台付近も青で塗装されている。
ちなみに、このキハ32形も、キハ54形と同様、1987年の国鉄民営化に先立ち、将来の経営困難が予想され、かつ老朽化した車両が多い四国向けに、国鉄がいわば置き土産のような形で残した車両である。ただ、キハ54形がJR北海道向けにも製造されたのに対し、キハ32形はJR四国のみに配置された。
キハ54形と顔つきに若干の違いはあるものの、車内はお互いにロングシートで似通っており、キハ54形とどのような違いがあるのか、素人的にはよく分からない。ただ、調べてみると、キハ54形はエンジンを2基搭載しているのに対しキハ32形は1基のみであり、全長もキハ54形が21mであるのに対しキハ32形は16mとなっている。キハ54は山越え区間にも充当できる車両、一方のキハ32形は比較的平坦な地域での運行を念頭に置いていたということだろうか。
列車は、宇和島を定刻16時40分に出発した。客は僅か数名であった。列車は予讃線を走行し、次の北宇和島には16時43分に到着した。ここで降りた。
【2023/12四国】(目次)
19,窪川から宇和島へ:JR予土線:キハ54形:2023/12/31【2023/12四国】
20,宇和島から北宇和島へ:JR予土線:キハ32形「鉄道ホビートレイン」:2023/12/31【2023/12四国】【←本記事】
21,北宇和島から八幡浜へ:JR予讃線:2023/12/31【2023/12四国】
【0系新幹線の乗車記録】
17,博多から新大阪へ:JR山陽新幹線:こだま674号(0系):2008/7/9【2008/7九州】