2011年3月17日木曜日。
羽田空港からは、15時10分発の日本航空4749便いわて花巻行き臨時便に乗る。東日本大震災で東京~盛岡の陸上交通が寸断されたために、日本航空が設定した臨時便である。3月16日から運行を開始し、17日は1日2便運行となっていた。東北新幹線開通後に廃止された羽田~花巻便だが、一時的であれ、このような形で復活することになるとは誰も思わなかっただろう。
既に日本航空4749便のEチケットを持っているので、カウンターで大きな荷物を預けて身軽になる。かなりの混雑で、20分近く待たされた。
このモニターに「いわて花巻」の表示が出されたのははじめてだろう。
出発までまだ3時間ほどある。
展望デッキに出る。JALのエコジェット(B777-200:JA8984)。
退役間近のA300-600R(JA8573)。大震災による陸上交通路の障害により、東京~青森の定期便の多くが小型機からA300-600Rに変更された。東京~青森便は、日本航空A300-600R最後の大活躍の場となる。
1時間程度をそこで過ごし、どこで食事をしようかと色々と見て回り、結局1階の和食店でラーメンを食べた。
2011/3/17:日本航空4749便(JL4749):羽田→いわて花巻:MD-90-30(JA8062)
14時30分頃に保安検査場を通過し、7番搭乗口へ移動する。東北地方に行く便はすべて北ウイングから出発するものだと思っていたのだが、そうではないらしい。臨時便だからということもあるのかもしれない。
保安検査場で印刷される搭乗案内。
搭乗案内の裏はマクドナルドのコーヒー券であった。
搭乗口へ向かう。
モニター。
7番搭乗口で暫し搭乗開始を待つ。
本日の日本航空4749便の機種はMD-90であった。
14時50分頃から搭乗開始となる。本日は満席とのことで、後ろの方から順に客室に案内ということになる。25列目より後ろの座席の人から案内される。
搭乗はスムーズに終わる。客の会話の内容は、盛岡や岩手に関することである。まるで盛岡にいるような感じであった。
出発時間になったが、誰か乗っていない人がいたのか、あるいは預け荷物の整理に手間取ったのか、出発したのは15時20分過ぎであった。
15時30分頃に離陸。MD-90型の離陸は、いつ経験しても、かなりの急角度であがっていくような気がする。
離陸数分後、シートベルトサインは消灯していないが、電子機器の使用を許可する旨のアナウンスがある。また、福島県、山形県上空を通って岩手に入る旨が放送される。
さらに数分後にシートベルトサイン消灯する。
短距離便ではあるが、意外にも、ドリンクサービスが行われる。ただ、種類はいつもよりも少なく、林檎ジュース、コーヒー、スープ、お茶くらいであった。
機内販売の準備もあるとのことだったが、見た感じ買っている人はいなかった。
機長からのアナウンスがある。離陸が遅れたことについてのお詫び、29000フィートで水平飛行している旨、着陸が数分遅れることがアナウンスされる。
ドリンクサービスが一通り終わると、もう機体は降下をはじめていた。
シートベルトサインも点灯する。やたらと右側に旋回しながら高度を下げていく。
地上は一面に雪が見えているが、道路は除雪されており、天気は悪そうには見えない。16時20分頃に南側から着陸。着陸後1分程度で駐機場に着く。隣には、航空自衛隊の輸送機が駐機していた。
16時22分、ドアが開く。満席であるから、全員が降りるまでにかなりの時間がかかる。
ターンテーブルはすぐに動きだし、荷物がどんどんと出てくるものの、大半の客が荷物を預けていたようで、なかなか自分の荷物が出てこない。ここでもかなり時間がかかる。
バゲージタグ。
手荷物を受け取ると16時50分頃であった。
2011/3/17:岩手県交通:花巻空港線:花巻空港→盛岡バスセンター
幸い、16時40分発の盛岡バスセンター行きの連絡バスは出発を待っていてくれた。バスは岩手県交通花巻営業所の車両であった。バスの前面には緊急車両通行証が掲げられている。
17時に、満席で花巻空港を出発する。花巻ICから盛岡ICまで東北自動車道を通る。盛岡駅、大通三丁目、中央通一丁目、県庁・市役所前を経て、盛岡バスセンターには18時05分頃に到着した。盛岡市内、特に中央通が真っ暗で、人気があまりにもなかったことに驚いた。
この日の夜食。羽田空港で購入した「ありがとうジャンボ ジャンボ海老天重」である。